自分の愚かさを悔いても悔やみきれません
以前、株で大損をして死にたいと相談した者です。
その後、頂いたアドバイス等で死ぬという考えはしなくなりました。
少しでも前向きに生きようと今まで以上に家族を大事にし仕事に打ち込むようにしているのですが、ふとした時に数十年働いて貯めたお金を株で失ったことによる激しい自己嫌悪に陥り、不眠や食欲不振になります。一度そうなると2週間位何もやる気が起きません。今は前向きに生きようと無理に自分の気持を抑えているので、激しい自己嫌悪に陥ったタイミングで何か悪い事(解雇や家族の不幸)が起きると今度は自殺を選ぶかもしれません。
自分では軽い躁鬱ではないかと思っています。どうしたら気持ちが楽になるのでしょうか。精神科に行き薬を処方してもらうのが一番良いのでしょうか。
情けない中年を助けて下さい。
自分の愚かさに嫌気がして死にたい
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もうない、まだある、の違い
こんにちは、初めまして。
お悩みのこととでしょう。
「精神科に行き薬を処方してもらうのが一番良いのでしょうか」とのことです。やはり継続的に支えてくださる専門家にかかる方が安心だと思います。自己診断をする前に、必要不必要は別として一度ご相談されるのが宜しいと思います。
その上で私の思うところを書きます。
表題でもう既にお察しかもしれませんが、物の見方は一通りではないというのがその趣旨です。
子供の頃、好きな飲物を飲む時、コップ一杯に入ったそのものを見て心を踊らせたものでした。ただ、悲しいかな、飲むほどにそれは少なくなります。それをみて思ったものです。もうこれだけしかない、と。
しかし、子供の頃にはなかなか思い及ばず、今でも同様の傾向はありますが、逆に考える方法があると思います。つまり、まだこれだけある、という見方です。
それは、単に強がってそう言うのではなく、ここに至るまで心を満足させてくれたことや、楽しい会話に誘ってくれたことなどに思いを致すと、たとえ一瞬でもその時を味わえたことに感慨が湧いてくるからこその見方だと思うのです。
あなたは、多くの財産を失ったことを悔いておられます。
それは、自分を始め家族の将来を慮ってのことだったと思います。
簡単にそのショックから気持を切り替えるのは難しいでしょう。
しかし、一ヶ月前のご質問同様に、もうこれだけしかないという思いで今後も行ったり来たりするのでは、後悔と若干の気の取り直しの反復になってしまうと思います。現にあなたは、「前向きに生きようと無理に自分の気持を抑えている」と言われています。あなたは、もしかすると、もうこれだけしかないという視点の中でのみ心の格闘をしているのではないでしょうか。
「前向きに」という具体的な考え方の方向性が定まっているでしょうか。
それは、まだこれだけある、です。
失敗にも関わらず、奥さんはあなたと一緒に居てくれるのでしょう。
会社で働くことに直接の影響はないのでしょう。
悩むことはあっても、一定の健康な身体があるのでしょう。
可愛い子供さんが居るのでしょう。
すぐには難しいかもしれませんが、具体的な方向性に気づくことであなたの今後は良い方向に向いていくと思います。大損も、幸福に気づく縁となった、そう思えたら良いですね。
応援しています。