父の死をきっかけに後悔
先日父が亡くなりました。
幼い頃から大きな病を繰り返し、長い闘病生活でした。
病気をきっかけになのか、父がだらしなく、反抗期の頃は、酷い言葉を沢山浴びせてきました。
しかし、寡黙な父は文句も言わず黙って耐えてました。
そんなこともあり、なかなか素直になれず辛くあたったり、そっけない態度をとることも多かったと思います。
そして20代になり、結婚を機に遠方に引っ越しました。
しこりが残ったままですので、連絡もなかなかせず…時々孫の写真を母に送ったり、声を聞かせてあげるようなことしかできませんでした。
実家に帰るのは年に1回程度。
そのときも、ほとんどしゃべりません。
しかし、ここ数年で脳梗塞を発症し、麻痺も残り、ろれつも回らず会話も困難な状態でした。
そんな中でも、あまり連絡をしなかった私。
ほんとに親不孝だと思います。
そして、急に父が亡くなったとの連絡。
棺に入った父を見て、涙がとまりませんでした。
こんなにも悲しくて、寂しくて、後悔が沢山押し寄せました。
もっとコミュニケーションとっていれば、そっけない態度をやめていれば、頻繁に連絡をとっていれば…
そんなことばかり考えてしまいます。
感謝の気持ちも何一つ伝えられませんでした。
ほんとに何にも。
素直に笑うこともできず。
今頃遅いですが…
私は、あなたの娘で幸せです。
お父さん大好きだよ。
今までありがとう。
こんな気持ちです。
この気持ちにもっと早く気づきたかった、伝えたかった…
こんな娘でごめんね。という気持ちが消えません。
回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。
あなたの思いはお父さんに伝わっている
近くにあるものは当たり前と思い、少し手の届かないところにあるものを欲しがるというのが人なのです。本当は近くにあるものの大切さを考えるべきなのに、いつでも手に入ると考えて怠ってしまうのです。
大切なものを失ってから後悔される方をたくさん見て来ました。仏教は過去にも未来にも惑わされず、今を生きることの大切さを説いています。そのことをもっと早く教えて欲しかったと言われますが、失ったからこそ見えてくるものがあります。当たり前と思っている世界では、伝わらなかったのでしょう。
でも今、あなたの思いはお父さんにに伝わっていると思います。人生には失ってからでなければ解らないことがことが他にもあります。あなたはお父さんに「もっと自分にすなおになろう」ということを教えていただいたのですね。
人生は二度とありません。その気持ちを忘れずにあなたの人生を充実させることこそ、お父さんが一番喜ばれることだと思います。