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実家の寺の宗派を変更する事は可能でしょうか

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実家はお寺ですが、私が跡取りです。
宗派が臨済宗です。質問が2点御座います。

①臨済宗内の宗派を大徳寺派から妙心寺派や相国寺派等に変更する事は可能でしょうか。

②臨済宗から曹洞宗に変更する事は可能でしょうか。


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お坊さんからの回答 5件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
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面倒臭い。

 宗派を替えるの面倒臭いよ。そこにエネルギーを費やすくらいなら、檀信徒さんや悩みを持った人にどう接すれば良いかを模索した方がエネルギーの使い方としては有効かもしれません。
 ワシは仏教伝道協会の研修で毎年様々な宗派のお寺に行きますが、宗派の違いはあれど、結局行きつく先は悩める人々にどうしたら安心(あんじん)出来るかですわ。ワシはあまり宗派の違いを感じません。だから、各宗派の作法に素直に乗っかれるかもしれません。
 それでも宗派を替えたいと硬い意志がありましたら、現行の日本国憲法では信教の自由を認めています。別にそこは否定しません。自己責任でご自由にと・・・。問題が多いのは初めだけですから。

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開基の思い

とおるさま
はじめまして、なごみ庵の浦上哲也と申します、よろしくお願いします。

お寺の縁起などを読むと、「○○宗として興ったが、第○世 △△法師の頃、□□宗に転派」なんて書いてあることがありますが、現代では宗派変更というのはあまり聞きませんね。

「お礼」を読ませて頂き、なるほど、そういうご事情だったのかと納得いたしました。
とおるさんは現在入院中で、退院後の就職のことを考えて宗派の変更が出来ないか、とお考えなのですね。

ちょっと厳しい言い方になるかもしれませんが、それぞれのお寺には開基の思いがあり、連綿と紡がれてきた歴史があると思います。その代を継ぐ方の世俗的都合で宗派を変えるのは、あまり好ましくないのではないかと思いました。

私はちょっと珍しいと思いますが、現在自分でお寺を興そうとしています。なので上手くいけば「開基」になるので、上記のようなことを感じました。

さて、ここからは現実的なアドバイスです。
お寺の宗派を変えるというのは、新しくお寺を興すのに近い労力が必要になるかと思われます。まず、宗派の規則を隅々まで読み、またご自身のお寺の寺院規則をしっかり読んで下さい。

宗派を変更することについて明文化されている部分は無いと思いますが、重要な事項をどのように決定するかが書かれているはずです。

役員総会と檀家総会を開き、宗派変更の「提案」が可決された後、全ての信者さんに告知して信者総会を開き、過半数以上の賛同を得る、などの過程が必要かと思われます。

これは主に行政に対してのことで、もちろん現在の宗派の本山、移りたい宗派の本山との折衝も必要でしょう。

まずは宗派を変えるということではなく、仕事と修行が両立出来るような方法がないか、本山に問い合わせてみてはいかがでしょうか。
良い方法が見つかることと、無事退院されることをお念じ申し上げます。

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浦上 哲也
横浜市神奈川区で、新しく小さなお寺を営んでいます。 仏教の教え・浄土真宗...
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とおる様。

先ずは、大徳寺派様本山総務・妙心寺派山総務や相国寺派山総務にお伺いなさいませ。
更には、曹洞宗本山(宗務庁 東京都港区芝2丁目 03-3454-5411)にお問い合わせ為さいませ。
何事も手順を踏む事が大事ですから。

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色々の悩み事がこの世には沢山有ります。 大学の卒論で密教天文暦法を研究致...
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個人の信仰とお寺の信仰。

とおる様。

禅の僧侶でない私が口を挟むべきものではないかもしれませんが、、、
いつ頃までに結論を出さなければいけないでしょうか?

そのリミットまでに整理したほうがいい事柄を私なりにあげます。
使えそうなら、参考にしてくださると幸いです。

・僧侶(個人)の信仰とお寺(宗教法人)の信仰の仕切りはどのようになっていますでしょうか。
 住職個人の判断で法人の宗旨を変更可能なのか、門徒さんの同意が必要か。
 あるいは臨済宗の宗規ではどのような仕組みになっているのか、たぶん聞いたり調べたりすれば分かると思います。

いずれにせよ、お寺や宗の関係者との報告・連絡・相談は必要かと思います。

・早急に結論を出さなければならないならば、本山等に確認し、踏むべき手順があると思います。
決断までに猶予があるなら、宗派を変えずとも自身のこだわりが溶けるものが仏教の中に見出せないか、もう少し手間をかけるもの悪くないと思います。
+++
お礼文をいただいて。
とおる様、ご事情理解しました。まずはお体の回復を念じます。
生活や仕事のことを考えると、修行期間の長い今のシステムではしんどい。
そこが主訴であるならば、とおる様以外でも過去に悩まれた方がいそうな気がします。
情報収集をすることは無駄にはならないと思います。

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泰庵  一法
「変えるべきは自身ではなく歩む方向」「時間とお金の使い方」「向きが変われば...
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宗派の変更について

とおる様

川口英俊でございます。問いへの拙生のお答えでございます。

宗派の変更に関するご質問・・

宗派の変更に関しては、正式には、被包括関係の廃止と開始の二つの手続きを踏まなければならず、廃止へと向けては、法人内部における変更手続き(規則変更)と包括宗教団体への通知、利害関係人への公告、所轄庁である都道府県による認証、登記手続き、開始へと向けては、法人内部における変更手続き(規則変更)と利害関係人への公告、包括宗教団体の承認、所轄庁である都道府県による認証を経て、登記手続きになるかとは存じます。

法人の内部的な変更手続きとしては、責任役員会と総代会・総会における同意が必要になると存じます。事務的な法的手続きについては、司法書士・行政書士等にも任せることができるかとは存じます。

実際に行う際に、最も難しい問題としては、檀信徒の皆さんがこれまで代々の慣れ親しんでいる宗旨宗派の変更も余儀なくされることになるため、保守的で反発・抵抗が強くあって、もしも離檀が相次げば、当然に死活問題となりかねなくなります・・その様々な影響を鑑みれば、檀信徒等、利害関係人の多い大きな法人ほど特に難しいことになるのではないかとは存じます。

最近で宗派離脱、単立寺院化を行われて、その具体的経過についても公開されておられるのに、小池龍之介氏が住職の正現寺の例がございます。

「正現寺、宗派離脱と単立寺院化の経緯説明書」
http://iede.cc/s/keii.html

ここにおいても、やはり総会で色々な議論のあったことが伺えます。

「浄土真宗正現寺」 新住職就任のご挨拶
http://iede.cc/s/jihou_aisatsu.pdf

そして、実際に最終的な総会にての議決も「53対46」と僅差であったことが上記挨拶にて述べられており、やはり抵抗や反発も根強くあって、当然にその後に離檀した者たちもいたのではないかと推測されますが、現在でも鋭意ご活躍なされておられるご様子にて、無事運営は継続されておられるようです。

「家出空間」
http://iede.cc/

色々とご事情もおありであるかとは存じますが、少しく参考となりましたら幸いに存じます。とにかくご病気のご快復を祈念申し上げます。

川口英俊 合掌

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Eishun Kawaguchi
最新の仏教論考はこちらでご覧頂くことができますが、公開、非公開は随時に判断...
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質問者からのお礼

貴重なご意見有難う御座います。 まず私の質問の意図を説明していませんでした。大変申し訳御座いません。 私は現在入院の身であり自由に動く事が困難です。退院後に、就職先を探す上で修行の兼ね合いより宗派の変更が可能か否かで勤務先も変わってくると感じ、今回質問させていただいております。 直接、本山へ伺う事が必須である点は重々理解しております。また大変、失礼な質問事項だとは存じ上げております。 あらかたの情報を自由に動けるまでに知り得たかった事が質問させていただいた経緯です。

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