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死について考えすぎてしまいます

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有り難し有り難し 6

現在高校3年生です
受験を一通り終え人生の節目に立ったことと、時間がとても余っていて暇なこともあってか、ここ数日死について考えてしまいます。受験とコロナという状況も相まって自室という閉塞的な場所に長期間いて家族以外とあまり会えず精神状態が不安定なのかもしれません。
僕は今までとても幸せな生活を送ってきてこれまでの人生に後悔はありません。
だからこそ、いつか来る終わりが怖くて仕方ありません。
死については科学や宗教など色んな立場の人が色んな意見を出し合っていると思います。
今この世に生きている以上結局死後のことは何も分からないことも分かっています。
けれどあれこれ考えてしまいます。
もう大学生ですし結婚願望もあるので親と一緒に過ごせる時間やそして必ず来る親の死、自分の寿命が尽きた時の自我の消滅などを考えると怖くて仕方ありません。
僕としては自分が死んだら、親や兄弟、ペットとまた幸せに暮らしながら、自分の子孫などを見守り、時が来たらその子とも暮らしたりという、あの世での永遠を望んでいます。
これはとても都合のいい考えだと分かっていますが、こうでも考えないとおかしくなってしまいそうです。
もちろん死ぬまでは精一杯生きるつもりですが皆さんの考えを是非お聞かせ頂きたいです。


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お坊さんからの回答 1件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

死について考えることは

拝読させて頂きました。
あなたが死についてふと考えてしまいお悩みなさっておられることを読ませて頂きました。あなたがその様にお悩みなさることは至極当然のことです。死は自分にとっても周りの方々にとっても大変な問題です、一大事なのです。死を抜きにして私達の人生も命もないのですからね。
あなたがその様に思うのはとても大事なことです。普段当たり前の様に過ごしている自分が如何に当たり前ではないか、実はとても恵まれているのか、実は幸せなのかを見つめ直すきっかけにもなるからです。
ですからあなたが死について考えることはこれからの人生をこれからの未来を自分がどう生きるのか、どういう気持ちで生きていくことが望ましいのかを見据えていく機会を与えてくれるのです。
或いは生きる指針を自ら探していくことにもなるのです。
あなたはこれから沢山の方々にお会いしていろんなことを学んでいくでしょう、そしていろんなことを経験して身をもって吸収していくでしょう、その中で何を目指し何を志して何を目標にしていくか考えて自ら選択なさっていくことになります。それはとても素晴らしいことです。死をきっかけにして死を足ががりにしてあなた自身が歩んでいかれるのです。どうかそのような機会を有効に活用なさって下さいね。「少年老い易く学成り難し」「光陰矢の如し」です。どうかこれからしっかりとご研鑽なさって下さいね。あなたを応援してますね。

それと余談ですがあなたがおっしゃる「自分が死んだら、親や兄弟、ペットとまた幸せに暮らしながら、自分の子孫などを見守り、時が来たらその子とも暮らしたりという、あの世での永遠を望んでいます」
これは仏教の教えの中で死後の世界があることを表しています。私達が天寿を全うする時には必ず仏様がお導きなさって下さり仏様の極楽浄土にて親しい方々やご先祖様方と一緒に心から安らかになり、一切の迷いや苦しみを離れて円満に成仏させて頂くことができるのです。そして生きる人々を優しく見守り続けることができるのです。
これは仏教のなかの浄土教の教えです。その様な教えや死後の世界観があること、そして教えを固く信じる仏教徒がいることをどうか知って下さいね。

あなたの目の前には大きな世界が豊かな慈悲や智慧が広がっているのですからね。どうかあなた自身の意志で歩んで下さいね。またいつでもあなたの思いをお聞かせ下さいね。

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脱サラして10年が経ちました。栃木県佐野市の一向寺に勤めています。(佐野ラ...
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