水子兄弟の夢を見ました
お坊さん、ご覧いただきありがとうございます。
水子兄弟についてお聞きしたいです。
先日、水子になった兄弟の夢を見ました。
私の母は私の上と下に1人ずつ流産を経験しているのですが、最近そのような話をした訳でも突然思い出した訳でもありません。
しかし先日、夢に知らない兄と弟が出てきて、夢の中で彼らは水子兄弟だとハッキリ認識できたのです。
兄を「お兄ちゃん」と呼んだり、初対面のような素振りもお互い見せず、他愛もない会話をしたり一緒に外出するという夢でした。
性別も知らないし、ましてや年齢相応の姿だったのでほぼ初対面の人だったのですが、確実に水子兄弟だと思います。(自分でもなぜそう確信できるのかは分かりませんが…)
それ以来、彼らの存在が気になってなりません。
夢の中での彼らの姿や会話をぼんやり覚えていることもあり、また会いたいとすら思っています。
これは何かのメッセージなのでしょうか?
母方の家系は浄土真宗なので、そもそも水子供養という概念がないと存じているのですが、このことに関する原因はあるのでしょうか。
(正直、私自身熱心に浄土真宗を信仰しているわけではありませんので…)
私の水子兄弟には、天国で幸せに過ごしてもらいたいと思いますが、もし現世で私の家族の周辺にいたいと思っているのであれば、そうできるように整えてあげたいです。
夢の中での彼らが良い人たちだったので、なおさらそう思います。
もし、私が彼らや母にできることがあれば教えていただきたいです。
さまざまな宗派の方にご教示いただければ幸いです。
よろしくお願いします。
回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。
その夢に出現するご兄弟は、あなたの思いの表れです…
『夢に知らない兄と弟が出てきて、夢の中で彼らは水子兄弟だとハッキリ認識できた』『現世で私の家族の周辺にいたいと思っているのかも』と、気になるならば、その兄弟が『あなたに大丈夫、別に何もしないし、恨んでないよ…何も気にしないで』と呼び掛けてくれる夢を見ることが一番です。
そんな夢を見られそうですか。難しいでしょうか…。
『確実に水子兄弟だと思います。(自分でもなぜそう確信できるのかは分かりませんが…)』があなたのご相談の本質で有り、解決できるのはあなたご本人しかいないと申さざるを得ない部分です。
結局、夢をどう受け止めるか…なのです。
浄土真宗では、あなたもご存じのように水子供養という言葉を用いません。
それは、「水子供養をしなくてもよい」というよりは「阿弥陀仏という仏様は命に一切の差別をなさらないので、この世に生を受けずして命終わった御子も、長寿を全うして命終えたお方も同じ仏様と生まれられたのだ」と受け止めるからです。
だから「水子供養」ではなく、同じ仏様として仏事・法事を勤めるのが本質です。
しかしながら、もしご兄弟の御葬儀や御法事をお勤めしていなかったとしても、そのことをあなたに訴える為に夢に現れるようなことはなされません。
なぜなら仏様だからです。
また、これを機会にご兄弟の仏事をお勤めになることは尊いことです。そのことで、ご兄弟が夢に出て来なくなる可能性はもちろんあります。
その「タネ明かし」は、夢を見る(…つまりご兄弟を出現させる)あなたが、御法事を勤めたことで安心し、「これでもう兄弟が夢に出てくることはないだろう」と安心して深く休めるようになるからです。
もちろん、「一度仏事を勤めたくらいではきっと…」という思いがあなたにあれば、これからもご兄弟があなたの夢に出現されることはあるでしょうし、そのことであなたがご心配の思いを強めるようならば、ご兄弟はあなたに何らかの要求をされたり、その要求をエスカレートさせるかも知れません。
ここまで申せば、ご了解頂けますでしょうか…「ご兄弟を出現させるのは偏にあなたの思い」なのだということが…。
ご兄弟御二方とも、「恵まれない、可哀想な赤子」ではなく「あなたを案じ続ける尊い仏様」であることを受け止め、そんな仏様に感謝を致しつつ、安心してお休みになって下さいませ…。