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鬱病の母との向き合い方

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現在、両親と3人で暮らしていますが、母が鬱を発症しました。数年前に初めて発症しましたが、親族の助けや、相性の良い医師と出会えたこともあり、なんとか回復し通常の日常生活を送れるようになりました。

今回は親族関係のトラブルが原因となって発症してしまったのですが、当時お世話になった医師も引退されており、今のかかりつけ医とも信頼関係を築けていないようで、一向によくなる兆しがありません。

母の症状は身体的にはそれほど重くないのですが、気分の落ち込みが激しく、物事に敏感になり、不安感、焦燥感が強いようで、ネガティブな発言ばかりします。私は仕事の都合で家を空けることも多いのですが、家に残されることを非常に怖がります。

そんな母に対し、そばにいてあげたいという気持ちよりも、今はしばらく離れていたいという気持ちの方が強いです。薄情かもしれませんが、仕事や自分の生活がある中で、母のネガティブな精神状態に影響を受けたくないのです。

一方で、自分がそのように距離を取ることに対し、母は自分に見捨てられた、つらい、と泣きます。私のこの振る舞いのせいで症状が悪化し、万が一のことがあったらどうしようと心配する気持ちもあります。父は自分が面倒を見るから気にしなくて良いと言ってくれるものの、父の負担も気になります。

介護疲れという言葉がありますが、私は母の世話をしているわけではないので、当てはまりません。それなのに、心が弱っている母を老齢の父に任せて離れようとするのは薄情が過ぎるのでしょうか?

ネガティブなことをいったん言い出すと、私がどれだけ言葉を尽くしても慰めになっていないようで、それが自分には辛いのです。そういう病気だとわかっていても、無力感を覚えてしまいます。

どのように向き合えば良いか、ヒントを頂ければ幸いです。


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お坊さんからの回答 1件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

精神疾患を抱える患者の家族会を頼るのはどうでしょうか?

てんこさん、こんにちは。書き込みありがとうございます。

お母さんが、うつ病になられたのですね。

お母さんに対して、そばにいてあげたいという気持ちよりも、今はしばらく離れて暮らしたいという気持ちの方が強いと感じているのですね。

けれども、自分のそのような方針に対して、お母さんは、てんこさんに見捨てられて、つらいと泣く。また、このことで、お母さんの病状が悪化して、万が一のことがあると心配している。お父さんは自分が面倒を見ると言ってくれるけれども、お父さんの負担も気になる。

どのように向き合えば良いのか、ヒントが欲しい。てんこさんのお言葉を通してそのように聞かせていただきました。

てんこさん、うつ病のお母さんと、お母さんを支えるお父さんと共に暮らし、これまで、病気の回復に協力して、家族のことを心配されてきたことに、まずもって、敬意を評します。それはとても大変なことで、また大切なことだったと私は思います。

てんこさんご自身は、介護疲れではないと思っておられるようですが、精神疾患を抱える方のご家族の負担はとても大きいものです。

精神疾患を抱えるご本人のみならず、ご家族の方が、こころのバランスを崩して、共倒れしてしまうことは、とても多いとお聞きします。

今回、てんこさんが距離を取ろうとしたことは、ご自身を守る上では、正しいことだと私は思います。

一方で、てんこさんご自身も悩まれているように、距離のとり方は難しいですよね。ご質問から察するには、今のところは、てんこさんは、ご家族と別れて暮らすことを考えておられるのでしょうか。

それも選択肢だと思います。ただ、お母さんに何かあるんじゃないかとか、お父さんの負担を考えた時の懸念は私も感じます。

それで、どう向き合えば良いのかですね。私は一番シンプルなのは、同じようにうつ病を患っている方の家族の様子や言葉を聞いてみることだと思います。

精神疾患を抱えた患者の家族同士が繋がる場があります。インターネット上で調べて見つけたものを2点紹介します。私自身はどちらの団体とも直接的なつながりはありません。

みんなねっとサロン
https://minnanet-salon.net/service

京都精神保健福祉推進家族会連合会
http://www.kyokaren.server-shared.com

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有り難し
おきもち

個別相談可能
真宗大谷派僧侶。共に悩める場所を求めてこちらに参りました。
あなたのお話お聞きします。 助言やアドバイスを送ることはどちらかというと不得手です。 昼間は法務もあるため、夜間の方が身動きは取りやすいですが 時間が合えば昼間にお話することもできます。申し込みフォームからご依頼ください。 最近、寺に相談を望まれる電話がかかってきます。法務の都合もあり、電話でのご相談は受け付けておりません。申し込みフォームをご利用ください。

質問者からのお礼

早速ご回答くださり、ありがとうございます。どちらが正しいか、という正解ではないとあらためて気づくことができました。同時に、やはり自分もこれまでとても苦しかったのだと気づけました。お優しい回答、ありがとうございました。

自分の身も守りながら、両親も大切にする、そんなバランスの取れた生活を自分なりに心がけてみます。
またどうしようもないほど悩むことがあれば、家族の会にも相談させていただきます。

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