hasunoha お坊さんが必ず答えてくれるお悩み相談サイト

お坊さんに質問する
メニュー
メニューを閉じる

過去への後悔で苦しんでいる

回答数回答 1
有り難し有り難し 36

はじめまして。
最近、過去の過ちの重圧に耐え切れません。
10年ほど前に何度か行ってしまった罪です。
家族や友人など身近な人にはとても言うことができません。

もし言えば家族を傷付けてしまうだろうという理由と、言うことで周りに軽蔑されてしまうことが怖いという汚い感情です。
また、こうした匿名の場であっても直接的に記載するのは憚られてしまうほどの罪であるため、お恥ずかしながらお坊さんのみに公開される設定にさせていただいています。

最近は毎晩、過去を振り返っては吐き気がし、自業自得ながら自己嫌悪と罪悪感で食事も睡眠もままなりません。
そんなことをしても意味がないとわかっているのですが、ずっと考えてしまうことがつらく、死んでしまいたいとも何度も思いました。
大人になった今では、そんなことは絶対にしないと誓えるし、過去の自分を怒鳴りつけてやりたいくらいです。

罪の重さに気付いたのは数年あまり経ってからで、当時も酷く後悔し、何度も自殺を試み、自分の身体を何度も斬りつけてしまうこともありましたが、その衝動も落ち着き、時折思い出し深く後悔しながらも今日まで過ごしてきました。

ですが、1ヶ月ほど前に思い出した瞬間、堰を切ったように大きな罪悪感が襲い、思考が埋め尽くされてしまいました。

このままでは勉学や日常生活にも支障が出てしまうため、どうにかしたいともがいていたところ、このサイトに辿り着きました。

自分の罪がとても重く感じ、世界で一番汚いのは自分だ、生きていてはいけないとさえ感じます。
いま私は、釣り銭を多くもらったときには受け取らず返したり、道を聞かれたときはわからなくても一生懸命応える努力をしたり、バスで席を譲ったり、ありきたりながらも周りのために出来ることを考え、行動するように心がけています。
罪を許されたいということが全てで周囲に優しくしているわけではありませんが、少しでもよい人間になりたいという想いがあります。
それでも、自分が一度でも大きな過ちを犯したという気持ちが四六時中頭から離れません。
私は決して許されてはいけない人間なのでしょうか。生きていてはいけないのでしょうか。とても怖いです。
告白して、楽になりたいというのはエゴでしかないし、抱えているのもつらいです。


この問答を娑婆にも伝える
facebookTwitterLine

お坊さんからの回答 1件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

あなたは賢者です。

堂々巡りさん、こんにちは。
質問拝見致しました。

まず初めに、人に言えない罪の一つや二つ誰しもが持っています。

特段、堂々巡りさんが汚れている。ということはありません。

人間にそもそも汚れはつきものです。
極端な話ですが、生きてるだけで他のいのちを頂いて(食べて)我が命を繋いでいるわけで、清らかな行為のみで生きている命はあり得ません。

問題は、私は罪をおかした。
罪深い存在だと。自覚できるかどうかだと思います。

仏教では
自らを賢者であると思う者は愚者であり、自らを愚者であると知ることのできる者はすなわち賢者である。
と考えます。

自らの愚かさ、自らの汚さ、自らのいたらなさに目を向けることができれば仏教的には賢者なんです。

すなわち堂々巡りさんは賢者です。

汚れている。という自覚あってこそ、きれいにしよう。と部屋掃除が出来るわけです。
1番怖いのは(やっかいなのは)汚れているという自覚がないことなんです。

その点、堂々巡りさんは自らの汚れを自覚し、これからは綺麗にしよう。綺麗にありたい。
と思うことが出来るわけですから、過去でなく、これから出来るだけ、自分で自分が嫌いになるようなことはしないように心がけて「今」を生きていって頂けたらと思います。

尚、仏様という存在はどんな堂々巡りさんであっても受け入れて、共に喜び、共に悲しみながら寄り添ってくださいます。

安心して、これからを生きて行ってもらえたらと思います。

南無阿弥陀仏(仏様が堂々巡りさんをお守りくださいますように)

{{count}}
有り難し
おきもち

生きるための仏教 生身の私達のための仏教 私たちが人生を歩む上...
このお坊さんを応援する

質問者からのお礼

大乗様
ご回答ありがとうございます。
このことだけではなく、過去の様々な失態が毎日まるで昨日のことのように思い出される日々が続いており、眠れずにいました。

いただいたご回答全文、すべて尊いものですが特に「あなたは賢者です」という言葉に救われました。
まだ自分自身を許せないところもありますが、これからは自分の汚れを自覚し、未来の自分を大切に生きていきたいと思うように心がけていきたいと思います。
本当にありがとうございました。

温かい気持ちになるお坊さん説法まとめ