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親の宗教について

回答数回答 2
有り難し有り難し 21

今自分がいる宗教について悩んでいます。

私の両親は自分の意思で新興宗教に入りました。
私も生まれた時から当たり前のように宗教に入っていました。
高校まではそこに違和感もなかったです。
ただ、高校から進学校に入り、勉強が忙しくなり、宗教的なお祈りが毎日できなくなりました。その信仰ではもらったお守りをきちんと扱えていないと神様にお詫びをして、信仰的な約束をします。高校生の時にある粗相があり、無理矢理夜中まで教会で信仰的な約束をしろと数人に囲まれ説得されました。
嫌だと言っても自己否定で毎日説得され約束をしました。
そこから守っていましたが、だんだん出来なくなりました。

大学生に入ってからも同様のことがあり、その時は周りの人をその宗教に入れるように説得され、三日間断り続けましたが、無理矢理、約束をしてしまいました。
その後も試みましたが、自分自身無理矢理勧誘することをいいと思えないこと、また自分が信仰をしていて幸せと思えていないこともあり、約束を守れていません。そんな自分も悪だと思い苦しいです。

親はとても熱心なので、朝早くから夜遅くまで小さい時からほぼ家には居なく暮らしています。そのことや、他の宗教団体を否定するような考え方(元彼の宗教を悪魔だと否定しています)がとても苦しく、自分が親になった時自分の子供にこの信仰を受け継ぎたいと思えない自分がいます。

今もまた今度粗相になったら、どのような約束をしないといけないのだろう、どのように怒られるのだろうと毎日一日中不安で苦しいです。
前の粗相の時した約束を毎日していますが、そのことも自分を縛っている気持ちでとても苦しくてたまらないです。

今真剣に交際している人がいます。
将来的な結婚の話も出ています。彼や将来の自分の子供に自分が今悩んでいるようなことを経験してほしくないという気持ちが強く、この宗教に入って欲しいと思えません。

両親は本当に熱心なので、親のことを否定もしたくなく、また自分自身も嫌なのに、この信仰をやめるのが怖いです。(行かないと言うと、悪いことが起こる、神様から見放されたと言われます)神様や霊的なことを信じるからこそ、信仰をやめるのが怖いです。

どの宗教にも属さず神様と繋がって社会の役に立つのはダメなことなのでしょうか。これからどのようにこの信仰と向き合えばいいのかもうわからないです。


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お坊さんからの回答 2件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

もつれた糸は一度ほぐしましょう

こんにちは。

私は、趣味でサックスを吹いていますが、最近困っていることがあります。
それは、息を吹き込む口の形に良くない癖が定着してしまっていることです。

勿論、最初からそう癖付けようと思ったのではありません。きちんとした音を出そうという、自分なりの試行錯誤のつもりだったのですが、それが月日の中でいつの間にかズレてしまっていた。当初教えてもらっていたことがあったはずなのに。

今は、その癖を解消しようと悪戦苦闘してます。
長い年月をかけて定着したものは、なにが良くないのか、どうすれば良いのかが容易には分からず。そんな時はやはり基本に戻るべきだと思い、再び最初に戻って教本を開き復習をしています。

あなたは、幼少期からの長い年月の中で、ご両親と同じように「宗教」「信仰」に親しんできたのでしょう。ご両親が「熱心」であったから、あなたもご両親と同じことをすることへの誇り、あるいは同じように信仰することによってご両親から認められる喜びや充足感があったのだと推測します。あなたにとって、「信仰」と両親からの両親への愛は不可分な関係にあるのだと思います。

ただ、あなたは今その信仰が自らを苦しめるものとなっている。
加えて、子どもを授かったとして「この宗教に入って欲しいと思え」ない。
ご自分も子どももこの「宗教」とは距離を置きたいと思っているのでしょう。

その「信仰」「宗教」の是非は、問いません。
ただ、今はそもそも「信仰」「宗教」ということを基本に戻って考え直す時期にあるのではないかと思います。それは、一度「信仰」「宗教」を白紙の状態に戻すということです。その世界観、価値観に類するものをできるだけ思考から排除する。「神様や霊的なこと」、「悪」、そこに対する思考と心の動きを客観的に把握し、その影響を最小限にしていくのです。また、他の宗教の概要に触れてみるのもいいでしょう。

これは、「信仰」を捨てるべき、と言っているのではありません。
もつれた糸は一度ほぐしましょう、と言っているに過ぎません。

先程、「信仰」と両親からの両親への愛は不可分な関係にある、と言いました。
あなたが「信仰」を白紙にする時、熱心なご両親からの反対は避けられないでしょう。勿論、積極的に「親のことを否定」する必要はありませんが、自由意志が尊重されないのなら、距離を置く必要性が予想されます(字数制限)

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有り難し
おきもち

釋 悠水(しゃくゆうすい)
浄土真宗本願寺派報恩寺住職(兵庫県三木市) 本願寺派布教使 元本願寺布...
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洗脳

ですよね。親の意見が正しくて、他の意見は間違いなのです。それをあなたにも「自分で思って」ほしいのです、親と同じように。
 親が生み育ててくれた恩は大事にして、しかし、親の型枠にはめようとする行為はなんとか避けて、離れて暮らすしかないですね。
 小さい子供のうちに生き方を親の型枠にはめようとすると、考え方を変えさせようとする洗脳でなくても、子供が精神的につぶれます。寺の子は坊主になれ、医者の子は医者になれ、あなたはピアノをやりなさい、なんて、子供のうちは自分で考えて行動したいのに、ロボット、ペットにされたら、自殺までしてしまいます。
 あなたは幸いに大学まで生き延びてきました。二十歳を過ぎれば結婚も何もかも自分の意志だけでできます。相手の男に慌てて飛びつくのではなく(精神的依存にならないようにという意味です)、まずは、家や親から離れて、一人で何とか生きられるように頑張ってみてください。
 親の恩は感じつつ、しかし洗脳はまっぴらだと、近づかないようにしてください。親が弱ってくる年齢になったら、孝行してあげることもできます。親が元気なうちは無理です。自分が正しいと思っている限り、それと異なる意見の人は全部、間違いだと決めつけるのです。

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有り難し
おきもち

初期仏教というか仏教本来の教えを学びつつ、その在家信者のあり方から見た日本...
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質問者からのお礼

回答ありがとうございます。

人生で初めて相談でき、客観的な意見やありがたいお言葉をいただき、本当に感謝でいっぱいです。回答頂いてから何度も泣きながら読みました。久しぶりに心が軽くなりました。

生まれてからこのことを誰にも相談することができませんでした。
友達や彼に言ったら、私の親や、私の所属している信仰を悪く思うかもしれない(私が悪いのに)、親や、信仰の人に言えば、悪魔だと批判されるかもしれないと思っていたからです。

お二方が仰ったように、両親には感謝をしながらも一旦距離をおくというのは避けては通れない道なのだと思いました。
実際、大学生の時に元彼と付き合っていた際、人を愛することを悪魔と言われたことから、疑問に思い、二年間海外にて過ごし、いろんな宗教や背景を持った人と触れ合いました。それでも自分自身どの方向に進んでいけばいいのか、ここ5年ほどずっと悩み、苦しんでいました。

一旦もう一度白紙に戻し、まずは自分自身ひとりでもいきて行けるように努めます。自分自身が求めていることは何なのか改めて考えなければいけない時期だと思いました。

この5年間ずっと自分は後退しているのではないか、自分自身を責め続けていましたがお二方のお言葉で広い視野で見れるようになってきたからこそ悩んでいるのだと思えました。

心からありがとうございました。

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