妙法蓮華経の天台宗での読誦2
妙法蓮華経の天台宗での読誦についての質問があります。
日蓮宗諸派では、方便品、如来寿量品、如来神力品、普門品を主に唱えて、他の品も時には読誦するようですが、
天台宗では方便品、如来寿量品、如来神力品、普門品以外で
読誦することがある品は何があるでしょうか?
天台宗以外の僧侶の方の回答も大歓迎です。
また、妙法蓮華経を理解するには、どの品が一番重要でしょうか?
二番目の質問では天台宗諸派や日蓮宗諸派の僧侶にもできればお聞きしたいです。
大きな質問になってしまいましたが、申し訳ありません。
回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。
大切なことは、あまり変わらないのかもしれません。
プンダリーカ様
2度にも渡る質問をお寄せ頂いたにも関わらず、回答出来ておらず失礼しました。
天台宗の小僧です。2つの質問に回答いたします。
1.法華文句と四要品
日蓮宗諸派と比較されるのかと存じますが、基本的には日本の法華経を進行する仏教においては、中国から伝来した法華経を信奉しており、中国天台の開祖である天台大師の法華経の解説書である「法華文句」「法華玄義」「摩訶止観」の法華三大部を拠り所にしております。
これらは、言わば解説書、解釈書、修行法書です。
日本天台では基本的にこの3つを解釈、修行する拠り所としております。
そして、その「法華文句」の中に大事な品はこれだよ!というものが書かれています。それが四要品です。
ご存知の通り、法華経は本門と迹門に分けられ、迹門では教えの普遍性、本門では仏の普遍性が説かれております。それぞれの普遍性の支柱となっているものが四要品です。
四要品とは方便品、安楽行品、如来寿量品、観世音菩薩普門品です。
ですので、日常勤行ではよくこれらを読誦します。
また、神力品は法華経の功徳を広める品として重要ですのでよく読誦します。
ただ、修行の時は全ての品を読みましたし
行法として重要な法師品、普賢勧発品、常不軽菩薩品などを読むこともあります。
余談ですが、天台宗で有名な千日回峰行は常不軽菩薩品の常不軽菩薩の如く、山を回り全てのいのちに礼拝する修行法でもあります。
2.何を以って一番重要とするか
宗派は異なれど基本的には、大切にする品は上記四要品かと存じます。
教科書的に答えるのであれば、教えの普遍性は方便品、仏の普遍性は寿量品ですが、
プンダリーカ様にとって重要なお経は、その時の心持ちによっても変わりますので
お好きな品を見つけるのも、また法華経の面白さかもしれません。
私自身も年が経つごとに、重要だと思う品が変わりました。
それは、少しずつ法華経を理解し始めているのかもしれない、と自分を勝手にほめています(笑)
全てひっくるめて法華経ですので、全てを物語のように読むとまたそれも楽しいです。
そこに深遠さも嬉しさも見つけられるのかと思っております。
下記の本がわかりやすくオススメです。
https://www.kinokuniya.co.jp/f/dsg-01-9784831873682
では!
前回の質問に協力できず、すみませんでした。
はじめまして。曹洞宗の者です。
前回のあなたの問いになかなか答えがつかなかったので、気になっていました。結局そのまま回答は締め切られてしまいましたね。
(丹下師が「しばらくお待ちください」という回答してくださっていたのは、誰かが回答すると、その質問が他のお坊さんから見えやすくなるため、あなたの質問が他の質問に埋まらないよう配慮してくれたものと思います)
ハスノハには、多くの僧侶が登録していますが、もしかしたら、天台宗の僧侶の方の登録がないのかもしれません。
天台宗には公式ホームページがあるので、そちらを参考にするのも良いかもしれません。
質問者からのお礼
光禪さん、ありがとうございます。
気長に待っていたので気にしておりません。
むしろ、二回も質問してしまいましたので、
行き過ぎたかなと自省しております。
小野常寛 さん、ありがとうございます。
丁寧で非常に分かり易い解説で大変ありがたく存じます。
妙法蓮華経では普門品(観音経)は内容も好きなので、時間があれば仏壇でも唱えております。
(当方の家の宗派は浄土系で真宗門徒なのですが、仏教を広く見識を広めるために、
密教や禅宗系や天台系や法華系なども自分なりに調べています。
また通っていた高校が密教系の学校でもありました。)
妙法蓮華経については、やはり四要品から入っていこうと思います。
方便品を読誦するときは、最初ということもあり序品も同時に読誦しておいた方がよろしいでしょうか?
ありがとうございました。