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夫の愛と信頼は取り戻せるのでしょうか?

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付き合って2年半、結婚して一年(一緒に暮らし出して8ヶ月)の夫婦です。
学生時代の縁あって再会し、遠距離で交際しました。
彼は学生時代から私に好意を持って下さって、幸せで満ち足りた交際期間を経てプロポーズを受けました。当時喧嘩もしたことがなく互いにこれからの幸せを信じて疑いませんでした。

彼のご実家は金銭的に貧しく、大学の奨学金に加え金銭の支援していたようで、私以前の彼女と一度結婚となったとき、金銭支援が原因で破談になった過去があります。金銭苦労されるも義母が専業主婦である部分に疑念を抱き、彼を通して義父に伝わり反対され破談に。(両親納得の上その後支援はしていない)

プロポーズ前に一度、私自身その過去に不安を感じ、前の彼女と考えは同じで金銭支援はできない旨を伝え了承の上、結婚に至りました。

結婚前に義両親にお会いした際に、義父から「二人とも高給取りでよかったよかった」「わしら家族が邪魔なら海に捨ててくれていい」など言われもやもやがあったものの入籍。彼の妹さんが引きこもりからニートであることも不安でした。もやもやを友人と母に相談したところ、大きくなり、昨年末に繊細な話でありながら言葉を選ばず不安を彼にぶつけてしまいました。これが彼の信頼を失う地雷だったのです。

その一件のときに、彼は「この子は違うな」と思ったそうで私が試すように離婚を切り出すと離婚話に発展。私が引き留めその時は修復できました。

その後一緒に生活の中で大半は楽しい日々ですが、月に1回くらいの頻度で私の小さなイライラしたり怒ったりが引き金となり、些細なことから離婚の話になりました。

都度向き合い修復しましたが徐々に彼が次の喧嘩はいつだろう。という不安からやる気のあった仕事への熱も薄まり、仕事も家庭も辛そうな彼を一ヶ月前に知りました。
この度に及んで、不安と満たされない思いから、私の事好き?愛してる?と何度か聞いてしまい、遂に本気で離婚したいと言われてしまいました。

彼の根底には義実家のことを悪く言った事で信頼できないという思いがあり、喧嘩や互いの家族と会う時に思い出し苦しくなるそうです。

何度謝っても、謝らなくていい、許す許さないではないと言われ、わたしが離婚を拒否するため根負けして一緒にいる、前のようには戻れないと言われ、後悔してもしきれず苦しいです。夫の愛は取り戻せるでしょうか


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お坊さんからの回答 2件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

お二人に必要なものは

こんにちは。

一読したところで感じたのは、表面的には良好に見えて、その実、本音が禁忌になった薄氷上の関係性です。

あなたは「もやもや」を抱いている。
それが「金銭支援」に関わるものなのか、「専業主婦」「ニート」おそらくこれらを含めての「もやもや」なのでしょう。

しかし、あなたが「言葉を選ばず不安を彼にぶつけてしまいました。これが彼の信頼を失う地雷」になったようです。

「もやもや」してたら正直に話す。それの何がいけないのでしょうか。夫婦なんだから「言葉を選ば」ない時もあるでしょう。肝心なのは、二人がそれぞれ自分の現実から始めようとする心です。

彼は「もやもや」をジャッジするかのように「この子は違うな」と思ったそうですね。なんだか結婚前の他人が他人を見るかのような表現です。夫婦なんだから正しいとか間違ってるとか言う以前に、お互いの溝を埋めるべく最大限に努力するというのが正しいやり方ではないですか。

「不安と満たされない思いから、私の事好き?愛してる?と何度か聞」いたら、彼は「遂に本気で離婚したいと言」った。

あなたがご主人の意向通りにするか、それとも終焉かと言う極端な二択です。そこに話し合うというグレーゾーンが存在していません。まさにいつ「地雷」を踏むか、いつ急転直下して暗転するかわからない関係です。

あなたがあるいはお二人が必要なのは、対等な話し合いです。彼の意向通りにするという意味での「愛と信頼」ではありません。

お二人だけで話し合うのが難しいのならば、夫婦修復カウンセリングなどを受けるのもいいでしょう。

あなたの今後の方向性に参考になれば。

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浄土真宗本願寺派報恩寺住職(兵庫県三木市) 本願寺派布教使 元本願寺布教研究専従職員 元龍谷大学講師 元篤志面接委員(法務省管轄) 真宗学修士、心理学学士 Fmみっきい(地元ラジオ局)出演中 趣味:サックス 2019年末頃から回答しています
応談できる時間帯は、その日によって違いますのでお確かめ下さい。 月曜日〜金曜日(祝日除く)13時〜21時 土曜、日曜、祝日 18時〜21時 お盆(8月1日〜15日)、お彼岸は対応できません。

夫婦は「愛」だけじゃない

あなたがここで記されたこと「だけ」を拝読させていただいて私が感じた直感は「あなたが愛されてないなぁ」ということです。
彼はまた、実家のことが少々タブーゾーン?なようですが、それこそ結婚して家族になったならその辺も伴侶・生涯のパートナーであるあなたにすべて話すべきなのにコンプレックスなのか?プライドなのか?㊙事項があるのか?貴方に問題があるのか?それをあなたに話さない、つらさを共有しないという時点であなたも信頼されていない=愛されてないということでしょう。

愛という言葉は実に多義的です。
人によってその感性も異なり、あなたの言われるところの「愛」と、ご主人の求めている形の愛も異なるものです。
ですが、異なるといっても本質が同じであれば関係は修復できるはずでしょう。
だからこそ、大切なのは「同じ方向を向けるか」「同じ高さの人間性を求めていく気持ちがあるかどうか」「夫婦として困難に直面した時に互いに損ない合うことなく助け合っていけるかどうか」ではないでしょうか。
お互いに大事なものがあるはずですが、その大事なものがちゃんと共通しているかどうかを確認し合うことが大切です。
表面的な言葉やすれ違いは本質ではありません。
彼のタブーゾーンを共有し合えるかどうかを、突っ込んで話をしてみてください。
あなたは彼や彼の実家がどうであれ、一生を添い遂げる気持ちがあるし、彼の隠されたダークゾーンも共有したいと願っているということをきちんと伝えることです。
あなたは彼の地雷を踏んだのではなく、彼にとっての踏み込まれたくないところを共に痛みや苦しさを分かち合えなくて何故夫婦や愛し合える関係などと言えましょうか。
夫婦は結婚をしたから愛し合える関係になるのではなくて、生活のなかでお互いに信頼し合える関係を築きあっていくということが夫婦の生活そのものというものではないでしょうか。
よって、この問題はあなた方が本当に夫婦関係になれるかどうかの試練として受け止めて、どんなに彼が感情的になろうがDVでもない限り、あなたは彼の実家に関することの彼のもやもやを彼の心理的な負担の内容に尽くすという姿勢を見せる、伝える、表明することで彼があなたに対して態度が変わるか「どうか」です。ご負担のないように✨

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おきもち

お悩み相談08020659278
今月の法話 文殊の剣 ❝己がそのものを観ていながらそこに余計な色や思いをつけたさぬその己の様子を「こそ」見届けてみてください。❞(本文より) 「大丈夫、慧の剣を取る。」 大いなる菩薩や老師は智慧の剣を取って、人の迷いの見解を断ち切り真実の姿をみせてくださいます。 智慧の剣とは人間の自我、我見の無いこころからなる、無垢で清らかなる「事実の様子」「本来の様相」を見極める力ともいえましょう。 それこそが智慧の剣なのです。 文殊とは自己を鎮め得た者の姿。 人間の内なる思慮分別の猛獣を修め得て、その上に鎮座する姿。 事実を事実のとおりに見るということは、余分なものがないということです。 そこに現れる余分な見解というものを断ち切った姿。 そもそも、もともと一切の事象、事実というものには余分なものはありません。 とは言えども、それでも人は人の習癖・習慣的に物事に思いをつけたす。 いまや「写真で一言」という要らぬ添え物をするバラエティ文化もあるぐらいですから、ものを本当にそのままに受け取るということをしない。 文殊様の持つ剣、智慧の剣というものは、そういう人間の考えを断ち切る働きを象徴したものです。 その文殊の剣とはなにか? お見せしましょう。 いま、そこで、みているもの、きこえていること。 たとえ文字文言を観るにしても、そのものとして映し出されているという姿がありましょう。 文字として見えているだけで意味を持たせてもいない、読み取ってもいないままの、ただの文字の羅列のような景色としてみている時には、文字であっても意味が生じません。 本当にみるということはそこに安住しています。他方に向かわない。蛇足ごとが起こらない。 見届けるという言葉の方が適しているかもしれませんね。 ❝己がそのものを観ていながらそこに余計な色や思いをつけたさぬその己の様子を「こそ」見届けてみてください。❞それはものの方を見るというよりはそれを見ている己を見つめる姿ともいえましょう。 そういうご自身のハタラキ・功徳に気づく眼を持つことです。 あなたの手にはすでに文殊の剣がありますよ。用いることがないのはもったいないことですね。

質問者からのお礼

釋 悠水 様
貴重なお言葉ありがとうございます。
表面上は仲良く暮らしておりましたが、本当に、本音が禁忌だった関係が続いていたように思います。
言葉を選べず、私の言えなかった不安を受け止めて!と自分のことでいっぱいいっぱいとなり、彼がその件で悩んだ過去があるのを知りながら言い方が悪かったと反省しております。
やはり言えないことがある関係性はよくないですね。
彼はそんな私と上手くやろうと優しく怒る事もなく、わたしが月に一度不機嫌になって険悪になる度に気を遣い疲れていったのだと思います。
根底には義実家の件があり、、すれ違ってしまったんだと思います。
彼の気持ちに寄り添い、また支え合える関係を築きたいと思います。
ありがとうございます。

丹下 覚元 様

貴重なお言葉ありがとうございます。
以前もとっても心に残るお言葉を頂戴して大変感謝しております。

義実家のことで今まで彼自身思い悩んだ過去があるのに、さらに追い詰めるような事を言った私の言い方が悪かったと反省しております。
もともとは家族のことを明るく話してくれましたが、私がさらにコンプレックスに感じさせることを言った自覚があります。共有してもらえなくさせたのは私にも原因があると思います。
生まれた環境は選べないですもんね。
同じ方向を向いて、同じ高さの人間性を求めて、夫婦として困難に直面したときに互いを損なわず助け合えるか。とっても響きました。互いに信頼が揺らいだことにより、足りていなかった事のように思います。
ダークゾーンを共有したいという気持ちが正直私には怖くて避けていたんです。
だめですね。痛みや苦しさを分かち合うどころか、より苦しめていたように思います。
そういった心理的な負担を共有し支え合える人になるチャンスと思い、私が変わらねばと思いました。
本当にありがとうございます。

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