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落ち込んだ状態の切替え方をお教えください

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私事で失礼いたします。

先日車で外出をした際、ふと脇目を向いた際に道路そばにあった切株に車を激しくぶつけてしまいました。
車をぶつけた際、巻き込まれた人はおらず、切株も何事もなく、私自身にも怪我がなく、ただ私の車が大きくへこんでいる状態(バンパーなんかも外れてそう)でした。へこんだ車を見て、当然のごとく私のメンタルもへこみ、しばらく落ち込んでおりました。

その時は人様に迷惑をかけずにほっとしてはいたのですが、しばらくして修理代金の見積がとどき、目を丸くしてしまいました。どうやら事故でエンジンあたりまで影響があったようで、大きな修理になるらしく、中古車が買えるくらいの値段になっていたようです。

自身の不注意で招いてしまったことではあるのですが、情けなく、懐もさみしくなることからさらに落ち込んでおります。気持ちを切り替えるべきだと思っているのですが、腹に落ち切りません。くだらないことかもしれませんが、気持ちの切り替え方について、アドバイスをいただけないでしょうか。


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お坊さんからの回答 1件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

金は減っても心を減らさない、失わない、学びに変える。

修理代金の見積りは一社にとどめないことです。
私も貰い事故で車が傷ついて大破した時、エンジンにも影響があるということで買い替えることになりました。トヨタのディーラーを通したら5万で買い取るといわれましたが、他の会社は70万出すという返答でした。カチン( ゚Д゚)⚓
その旨を伝えたら45万出すといってきたのでそれ以来信じてません。ビジネスとはそういうものです。知らぬがホトケ民を言葉巧みに「あっち向いてホイ」させて、妥当な額ではない提示をしてくるような情報操作が巧みな業者もあります。他の会社に見積もりを頼んでみたらエンジンには支障はないという答えがあるかもしれませんし、売却・修理の見積もり競争にかければ「ぜひ、ウチに!」という電話が鳴りやみません。要は、誰を信じるか、です。
保険に入っていなかったのでしょうか?保険を通せば自分のサイフから減るわけでもありましぇん。その為の保険ですから。

さて、心の持ちよう。
人間の価値観はTPO,時と場所と状況、時場位によってかわるものですが、同時に価値というものがそもそもないということをしることが禅の教えです。
これを機にいっそのこと車を手放す、軽自動車で修理費程度で済むものに変える。月々のローン程度で借りられるものに変えるということも選択にいれましょう。
つまり、あなたは今まで自分が価値としてきたことに縛られているという状況でもあるわけです。
人生、減るものがなければ学び、学び、経験のオンパレードです。
だからこそ、心では何も失わせない。
まずは、減らす・損なう・失わせる感覚を生み出す言葉を今から脳内で発さない。
「あんなことさえなければ」「俺はだめだ」「どうせ」「損した」「チックショー」みたいな言葉を言うから心がそれに染まる。
染まらせている主人公はあなた。
イチロー選手なら「それを乗り越えてから判断する」といわれるかもしれません。
今、車が「必要」な時でなければ、あっても無くても同じ。
今、遠くに行かなければならないというわけでなければ車がなくても何とかなる。
今、車が絶対に必要な状況でもないのであれば、必要な時までに代用可能な状況にさせるために「売却・買い替え・他社で納得のいく競売・見積り」にかけてみる。そうすると今自分が縛られていた価値からも解き放たれる。第三の道が見つかる。人生の運転は車というより、心。自己の運転なり。

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有り難し
おきもち

質問者からのお礼

丹下覚元様、ご回答ありがとうございます。
いただいた内容を何度も見返しながら、見積もりを再度確認し、セカンドオピニオンも取ってきました。結果、見積もりの金額は変わりませんでした(修理工の方が真剣に見積もってくださっていました)が、その過程でいろいろなことを知ることができました。まず、現実と向き合えるようになったので、修理の詳細や車の仕組み、保険制度や他の方の体験など様々な話を受け入れられました。周囲から「失敗しないよう」、「恥をかかぬよう」に圧力を感じていた自分にも気づくことができました。
心を減らさず、学びに変える。自らの執着を客観視し、一歩踏み出す糧にしていきたいと思います。
御助言いただき誠にありがとうございました。

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