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母の死後の自分の気持ちに苦しんでいます。

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有り難し有り難し 4

半年前に母を亡くしました。
大好きなお母さんでした。
直後はそうでも無かったのですが、半年たった今になってつらいです。
母は高齢でしたので亡くした事自体にあきらめはありました。
葬儀なども冷静に済ませました。
半年もたった今になって色々なことがこみ上げて泣けてきます。
特にひとつの想いがぬぐえません。
私は家庭があり、一人息子がいます。また、弟がいます。
私の息子は結婚して自立して、仕事も取り組んでいますが、なかなか定職に付けずにいます。弟は縁が無く家族がありません。
母は生前、弟や私の息子の事をとても心配していました。
私は母に心配をかけたくなくて、自分の勤め先の倒産や夫の病気のことはあまり知らせず「私の事は大丈夫」と伝えてきました。
母からも「あなたは大丈夫ね」と言われていました。
そして、亡くなった後。母の金庫から私名義の通帳と私宛の手紙が出て来ました。
「家は弟に譲りたい」
「通帳のお金は葬儀やその他のために半分を弟に渡してあげて」
「残り半分をA男(私の息子)にあげたい」とありました。
私は「私のことは心配されなかった」と感じてしまいました。
遺産の事は弟がちゃんと配分をしてくれていて、そういう意味での不満では全く無いのです。
ただ私は母の最期に自分の事を心配されなかったことが寂しかったんです。
心配されないようにしたことで最後に安心させてあげられた思いもあります
ところが、寂しさに、今、苦しんでいる自分がいます。
小さな姉弟が「お姉ちゃんなんだから」と言われているような、子ども返りのような寂しさが止まりません。
生前に自分も母に甘えたい気持ちがあって、私は自分を偽っていたのでしょうか。


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お坊さんからの回答 1件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

イメージした子供に声をかけてみてください

ゆうか 様

「私は自分を偽っていたのでしょうか」という言葉に切なさを感じます。
偽っているのではなく、そうせざるおえなかった環境であり、状態だったのだと思います。
ゆうか様ご自身が、その時は、「自分がしっかりしないといけない」というような感じで一生懸命に尽くしてこられたということだと思います。
ですので、ご自身を責めずに、受け止めるようにして、お母様にちゃんと認められていたと思うようにしてください。

もし可能であれば、少し子供返りをして甘えたい自分を目の前にイメージして、そのイメージした子供に声をかけてみてください。優しく・温かく・思いやりを充分にむけて、包み込むように寛容にして、その子に声をかけてみてください。
「甘えたかったんだよね、私の胸の中で甘えていいんだよ」
「本当は心配もしていたんだよ、優しくハグするから、もう泣かなくていいよ」
「寂しくさせてごめんね。何でも話していいんだよ」
「温かさが伝わっているかな、ゆっくり受け止めていいんだよ」
などなど、感じるままに、目の前にイメージした、甘えたい自分を優しくしてください。
そして、自分の感情も出し切ってみてください。お母さんの遺影の前で、感情を出して、言いたいことをぶちまけるように話しかけていい。沢山、語り掛けるように話をして、最後は、甘えたい自分を包み込んで、優しさを持った自分として、お母様に語り掛けてみてください。

そうすることで、きっと、良い親子関係が築けると思います。お母様のがお亡くなりになった後でも、親子関係は築いていけるのです。応えはすぐには返ってこないかもしれませんが、自分を責めずに、苦しみから解放されていくと思います。
参考にしてください。
一礼
追伸:お礼メッセージありがとうございました。お子様とも、優しさや思いやりの溢れた関係が築けますように、ご祈念いたします。大丈夫ですよ、自分に優しく思いやりを向ければ、お子様にも向けられるように自然となっていきますから。再礼

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質問者からのお礼

こころに染みるお言葉をいただきありがとうございます。
何度もかみしめて読み返しました。
私は返事の来ることが無くなった母からの返事が欲しかったのだと気が付きました。代わりにお言葉をいただき、救われた気持ちです。
母を亡くした後も関係は築けるというお言葉は素晴らしいですね。
そういえば、ごく最近、自分の息子との心の関係が良くありませんでした。
私が子ども帰りしちゃっているからなのかもしれません。
もう一度、母として、亡き母の気持ちを想い、母とも息子とも親子の関係を築いていきたいと思います。
ありがとうございました。

ー礼

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