自分の中途半端な選択を許せない
最近、8年連れ添ってきた愛犬を亡くしました。大学に出かける前日に愛犬が体調を崩しており、次の朝も息が苦しそうだったので不安を拭えませんでした。それでも大学に行こうとしました。
亡くなる2週間前に愛犬を病院に連れて行き、持病の心臓病も悪化しておらず良い兆候だとお医者さんも笑顔でした。そのこともあり大丈夫だろうとたかを括っていました。
大学は休もうと思えば連絡をして休むこともできました。自分はその選択をしようとしたのに、親からお金も出してもらってることもあるし、親にも行ったほうがいいという言葉をもらいました。自分は意志が弱いからその時に行かないという選択ができませんでした。行く前に愛犬の頭、顔を撫でて大学に行こうとしたのですが頭の中に「その選択は後悔するぞ、ちゃんと考えろ」と声が聞こえてきてきました。なのに撫でるや否や愚痴をこぼしつつも大学に行こうとして振り向けば愛犬がこちらをずっと見つめていたのです。本当は行きたくないと思いつつ大学に向かった結果、授業が始まる前に息を引き取ったと連絡が入ったのです。
授業中はもうぼろぼろでした。最初から休むという選択をしていれば親と妹と共に愛犬を看取ることができたのに、自分の意思が弱いからと己を責めてばかりです。いつも私の部屋で眠り、いつだって身を寄せてくれていたとても可愛いもう1人の妹みたいな存在でした。そんな愛犬は優しいからそんな自分を絶対に責めないだろうと分かってはいます。ですが、私は己自身の意志の弱さに怒りを感じます。本当は最後は絶対に看取りたかったという思いがあったのに、意志の弱さからその選択をしなかった自分が許せません。大事な家族の命と大学を中途半端な意志で決めてしまったことに怒りと悲しみ恥ずかしさしか感じることができません。自分の意志をこれを機に固めようと思いつつも愛犬の死とあの時の中途半端な選択が頭を回りなかなか前へ進めません。何かアドバイスをいただければと思います。
甘ったれ、迷い
回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。
天命に従う。
ご質問拝読しました。
謹んでお悔やみ申し上げます。
大切な大切な家族の一員を
失ったお悲しみ、
察するにあまりあります。
愚僧もお見送りをして
まいりました。
獣医さんからあとわずか、
と言われ看取るつもりが、
うとうとしてしまいました。
気が付いた時にはもうすでに、
極楽浄土に往生しておりました。
亡くなったことの悲しさは、
もちろんですが、
最後を看取ることのできなかった、
不甲斐なさ、情けなさ、
自分を責めたものです。
しかし、
死生は天が定めること、
我々には如何ともし難いこと
なんです。
命は一度きりである。
そして、いつか必ず死ぬ。
しかし、いつ死ぬかわからない。
これだけはハッキリしています。
過去は戻りません。
また未来もわかりません。
あるのは今だけなんです。
いまを生きてください。
あの時にこうしていたら、
過去には戻れませんよ。
附言すれば、
仮に過去に戻れてワンちゃんの
看取りができたとしても、
この子の寿命が延びるわけでは、
ありませんよ。
今のあなたは、
学生としてその本分を
全うしただけなんです。
逆に、
あなたとワンちゃんが
共に過ごした8年近い歳月は、
帳消しにはなりませんよ。
大事なのは、
この共に過ごした歳月であって、
ワンちゃんが亡くなった刹那
ではないのです。
いまあなたがすることは、
ワンちゃんと過ごした歳月を
大切なものとして温めながら、
前を向いて、
いまこの時を
大切にいきていくこと。
この子はあなたに、
命の儚さを教えてくれました。
いまを大切に生きなさい!
と我が身を挺して、
教えてくださったのです。
でもご心配なく。
また生まれ変わり、
必ず会えます。
会えないはずがありませんよ。
仲良しなんだから、
この子はまた、
必ずあなたを主人として、
あなたの元に現れます。
再会を信じましょう!
信じるものは救われます。
胸張って卒業報告を目標に。
これからですよ。
死に目に立ち会うだけがすべてじゃないですよ。
大学のせいにしちゃいけません。
中途半端であろうと、卒業する。
学びに手を抜かない。
それを愛犬も願っているはずです。
あと何年後かは知りませんが、胸張って大学の卒業を愛犬に報告すべきです。
悲しみに負けない。
愛犬の生きた証を背負う強さが備わったはずです。
これからの精進を願います。
質問者からのお礼
泰安様、花山雲吉様ありがたいお言葉、ありがとうございました。しばらくは愛犬と別れた悲しみは消えませんが、お二人のおかげでまた前を向いて進めそうです。自分の選択は間違ってない、愛犬は私のことを応援してくれているということを心に落とし込むことができました。あの子の家族として、あの子の思いを無駄にすることは絶対にできません。あの子にまた、顔向けできるように尽力しようと思います。本当にありがとうございました。