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過去の性被害

回答数回答 1
有り難し有り難し 9

過去(もう5年近く前)に性被害にあって、今でも忘れられず、苦しい時があります。
相手が100%悪い状況ではなかったからと、自分が傷つき悲しんだ過去を消化できずにいます。

今思えばとてもひどいことをされました。
なぜ逃げなかったのか、誰にも言わずに普通を装ってたのか、自分を責めてばかりです。

時間も経ち、特に証拠もないので、相手を恨むに恨めず、自分の中で消えていくのを待つしかないのかなと思って苦しいです。

しばらくは忘れられていても、ふと思い出しては苦しんで、を繰り返してしまいます。
今からじゃ仕返しもできないけど、ずっとずっと相手を恨んでいます。もし過去に戻れるならもっと必死に抵抗して、ぶん殴るぐらいしてやりたい気持ちです。

もう二度と思い出せなくなればいいのに、無かったことに出来ればいいのにと思いながら自己嫌悪に陥ります。

人を呪わば穴二つと言いますが、恨んで良いことは無いのは分かっているのです…
今無事に暮らせているだけで幸運と捉えるべきなのか、忘れることは出来なくとも前に進みたいです。
気持ちを整理し、浄化していく方法はありますか?

2021年12月17日 0:49

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お坊さんからの回答 1件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

自分を責めないでください。

華花 様 相談ありがとうございます。

あなたが被害にあったこと、それはあなたのせいではありませんね。
今でも苦しい状況なこと、トラウマとなって思い出すたび、悔しく悲しいと感じてしまうことも当然かと思います。人は、脅威にさらされれば、誰でもそのような感情を抱くし、思い出すたび苦しい思いをします。恐怖の体験に脳がそのように反応し感情が付随してくるからです。
そうすると、加害者が100パーセント悪いにも関わらず、「相手が100%悪い状況ではなかったから」と思うようになります。恐怖で凍り付いて逃げることができなかったのに、「なぜ逃げなかったんだろう」と思って自分を責めるのです。
ですので、あなたの苦しいつらいと思う反応は、脳の自然的な反応で、あなたが悪いものでもないし、あなたのせいではありません。
悪いのは加害者です。
ただ、加害者を責めることもできないし、恨にでも仕返しができないし、呪うこともあなたは望んでないように思います。
ですので、今、辛く苦しんでいる状況を、まずは癒すこと、そして過去の被害にあった自分に「逃げることができなかったのは、私のせいじゃない、私が悪いのではない」と自分のマインドセットに変化を与える必要があります。その時の自分に、思いやりや慈しみを向けて、癒し自分を責めいなことが、何度も必要になります。

セラピーや、瞑想、座禅などで癒すことができると思いますので、できそうなこと、体験できそうな会に参加してみてください。そして、自分を責めずに、自分の良い点、好きなこと、やりたいこと、感動することに目を向けて、そちらに心が向いていくように意識を向けていってください。今暮らせることは確かに幸運と言えますが、もっと人生は楽しめると思います。仏様から守られることが意識できますし、そんなあなたを応援するでしょう。
トラウマ対処が難しい時は何度もご相談ください。
一礼
追伸:お礼メッセージありがとうございました。『トラウマへのセルフ・コンパッション』デボラ・リー、ソフィ・ジェームス著(金剛出版)をもしよければ参考にしてください。そして自分と親しい人に感謝と「大丈夫」を思い続けましょう。ご縁に感謝申し上げます。再礼
再礼

2021年12月17日 18:52
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有り難し
おきもち

お寺の法務(法事などのご先祖の供養)と 唱題行・写経・法話・カウンセリン...
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質問者からのお礼

釋 孝修 様
早速のお返事ありがとうございました。
私の心の内を書きなぐるように打ち込んだ文章に、ご丁寧に答えて下さり、大変気持ちが軽くなりました。

自分の中で無理に消化しようとせず、思いきってここに書き込んでよかったです。
座禅や瞑想にも興味がわきましたし、前を向こうとする時、誰かの手を借りてもいいんだと思えました。

人生はもっと楽しい!
そう思って、一歩一歩今日を歩んでいきたいです。
また辛くなった時、頂いた文章を大切に読み返したいと思います。
この度は本当にありがとうございました。

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