勇気の出し方について
勇気について質問させてください。
勇気の出し方がわかりません。勇気を出して何か行動するときには、勇気を出す決断を自分自身に下す必要があると思いますが、できないで悩んでしまいます。
それは恐らく自己防衛本能が強すぎて、リスクを取ることができない精神状態になっている為だと考えていますが、それが分かったところでどうしようもできません。
理屈が分かっても、ガチガチに凝り固まった防衛本能から抜け出す方法がわからないのです。
自分を守ろうとしすぎるこの気持ちは、どのようにすれば解消できるか、そのヒントをいただければと思います。よろしくお願いいたします。
回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。
勇気とは自信の上に少しだけ乗るもの
勇気の出し方、というのとは少々違いますが、勇気の性質を説明しましょう。
ほとんどの人が『勇気』という言葉に勘違いします。
準備不足のスキマに身を投じることを勇気だと思ってしまうのです。
しかし、何の根拠もないのに踏み出すのは蛮勇、もしくはギャンブルと言っていいでしょう。
“今まで一度も見たことがない競馬の大穴に全財産を託す”ような勇気を求める人はいないでしょう。
では、“デートを重ね、コミュニケーションを深めて、仲が良く、自分に特別な笑顔を向けてくれる異性に思いのたけを伝える”のはどうでしょうか?
成算は高いでしょうし、こちらの勇気は多くの皆さんが欲しがる気がしませんか?
何故勇気が出ないのか、それは『できることをやってきた』という自負が足りないからです。
考えぬけていないか、動ききれていないか、働ききれていないか
何にせよ、心のどこかに引っかかった準備不足を無視する決断を“勇気”と呼んではいけません。
そう、私たちが本当に欲しいのは“小さな勇気”なんです。
積み重ねてきた準備を形にする、最後の一歩なのです。
それを心に留めてください。
必ず必要な時に、必要な分の勇気が湧いてきますよ。
段階を踏みましょう。
フワッティ 様 相談ありがとうございます。
「自分を守ろうとしすぎるこの気持ち」は、誰でもあります。
人間の脳は、苦しみや悩み、不安を抱えると、闘争・逃走・凍りつきという反応をまず示すのです。そして恐怖の感情や情けないとか自分に怒りとかの感情をもち、自分を責めるようになり、自分を守り過ぎる、自己防衛が発動します。
でもこれは、悪いことではないのです。
この脳の働きがないと、危険にさらされた時、とっさに逃げるという反応行動ができなくなるからです。ですので、守ろうとする気持ちを解消するのではなくて、
落ち着かせることが肝心です。
不安や恐怖にさらされた時に、安心安全が確保されるのであれば、まず深呼吸などで、心を落ち着かせ、今の自分の状態によく気づくことです。そして自分に対し思いやりと優しさの態度で接して、自分を癒し、自分の悩み苦しみに向き合い、責任を持って対処できるという気持ちが湧いてきたときに、勇気が持てるという状態になると思います。
ですので、段階を踏んでください。
まず、苦悩を理解すること、身の安全を確保すること、自分に思いやり(慈悲)をむけて心を安定させて落ち着かせ、癒すこと、そして責任を持てると思い、勇気を発揮すること。の段階です。
一つ一つに練習がいるかもしれません。必要ならばお手伝いさせていただきます。
合掌礼
質問者からのお礼
けいじょう様
早速のご回答誠にありがとうございます。
とても腑に落ちた感じがいたしました。何度も読み返し、肝に銘じたいと思います。
釋 孝修 様
ご回答頂きありがとうございます。そういう考え方なのですね。
段階が明確になったことで、意識の向けどころもハッキリいたしました。
後は実践してみます。またご相談させていただくことがありましたら、そのときはよろしくお願いいたします。