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自分が誰と結婚していたのかわからない

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知り合って5年の主人と結婚し、子供を一人産みました。双方子供が欲しく、妊活を始めてすぐとんとん拍子で授かり、元々法律婚はする予定はなかったのですが、子供ができたなら入れるべきという両家の親の意見により入籍もしました。

入籍直前主人が急に渋り、やっぱり失敗しても自分は何も損をしたくない。この関係が数年続いて大丈夫だと思えたら籍を入れてもいい、などと言い一悶着ありましたが、結局向こうの母親の「入れなさい」の一言で出産直前に入籍をしました。

先日子供がちょうど1歳になリました。そのタイミングで主人が私が妊娠した直後からずっと不貞をしていたことが発覚。相手女性は、主人の別宅にも近いオフィスの鍵をもらい、入り浸り。主人と関係を始めた当初は、未成年。主人はお酒などを買い与えながら、売春関係にあったようです。私へは洗剤の使い方一つとってもケチり「お前は金銭感覚がおかしい」と異常な経済的モラハラをしていたにも関わらず、相手女性へはブランド物を貢ぎ、高級レストラン・高級ホテルを予約していたようです。

また、両家顔合わせの朝も、ハネムーンへ出発する朝も、子供の命名式の朝も、全て主人は別宅で女性と過ごした後朝帰りして直接来ていたことなどもわかりました。私が出産して里帰りするとすぐ一緒に暮らしていた家に女性を連れ込むようになっていたようです。

相手女性と主人と3人で会う場もありましたが、女性は「騙された」「奥さんの方が辛いですよね」などと涙ながらに語っていましたが、解散するタイミングで主人に宿泊費と交通費を請求するなどして、反省する態度はなく、その数日後にはまた主人と一緒にコロナ禍でルール違反の居酒屋を探して飲み歩き、キャバクラで豪遊、その後ホテルに入っていく様子も見られました。

主人とはお付き合い当初から旅行に行ったり、色々な相談をしたりと、浅い付き合いではなかったと思っていますが、こんなことができる人間とは知りませんでした。精神科の先生へ相談したところ主人は「反社会性パーソナリティ障害」や「虚偽性人格障害」などに該当すると言われましたが、改善する見込みはないそうです。

離婚をするべきなのは理解し、やるべきことも抱えきれないほど目の前にあります。ただ、主人との日々がなんだったのかと呆然とする瞬間が多く、希死念慮に負けそうになります。今の自分に必要な考え方はなんでしょうか。

2022年3月26日 17:16

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お坊さんからの回答 1件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

これまで通りの夫婦観、人間観を大切に

こんにちは。

「誰と結婚していたのかわからない」というのは、換言すれば当初思っていた人とは違う人だと気がついた、ということでしょう。では、あなたは当初どのような人だと思っていたのでしょうか。

「主人とはお付き合い当初から旅行に行ったり、色々な相談をしたりと、浅い付き合いではな」いはずだったのに、「こんなことができる人間」だと気がついた。つまり、当初は「相談」に乗ってくれて自分の心を理解してくれる、思い遣ってくれる、楽しい日々を送れるパートナーなのだと思っていた、ということなのでしょう。

やはり、これは誰もがそうだと思うのですが、「お付き合い」の段階で相手の奥底まで見抜けないのは無理もないと思います。何故なら、互いに相手によく思ってもらおうと良い面しか見せませんから。だから、この点についてご自身を責める必要はないと思います。

むしろ、結婚の二文字が現実的になったところで、ご主人の本性が顕になったのだと思います。その意味で、「法律婚」とはその人の本性を見る一つのリトマス試験紙になる場合もあるでしょう。今回がその例なのだと思います。

ご主人のことで一番気になったのが、「入籍直前主人が急に渋り、やっぱり失敗しても自分は何を損をしたくない。この関係が数年続いて大丈夫だと思えたら籍を入れてもいい」という考え方です。この考え方は、ご主人が損得勘定で人生を考えている、人を見ているということが如実に現れています。

言葉を変えれば、何処までも自分中心で、冷徹に自己都合の良し悪しで人間関係を切れるということです。だから、「1歳」の子どもがいようが、あなたという配偶者がいようが自分にとって、「損」切りすべき存在に該当するのなら躊躇なく実行する。おそらく、その不倫相手の女性もいずれその対象になるでしょう。

あなたの今、「必要な考え方」は「こんなことができる人間」が現に世の中に存在するのだという現状認識です。信じられないが現実なのだ、と。同時に、こんな例外的な人を標準に「結婚」や人間を考えてはいけません

あなたは、夫婦互いに信頼しあい、愛情を育み、幼い命を健やかに育んでいくという人間観、夫婦観を持っているのではありませんか。それを捨てる必要はありません。人生も、夫婦も「損」得ではない。信頼、公正さ、誠実さ、愛情なのだということをこれからも堅持していけば良いのです(字数制限)

2022年3月27日 8:06
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有り難し
おきもち

釋 悠水(しゃくゆうすい)
浄土真宗本願寺派報恩寺住職(兵庫県三木市) 本願寺派布教使 元本願寺布...
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質問者からのお礼

釋 悠水様

私の状況を非常に腑に落ちる形で整理いただき、また背中を押していただくような思いに何度も繰り返しコメントを拝読いたしました。私は実家との関係が決して悪くないはずなのに、幼少期から息苦しさを感じることが多く、逃れるように。一方で「家族」に対する強い憧れを持ち、自身の家族を愛し大切にし続ける道を切望してきました。

主人の裏切りが判明し、「家族を大切にする」ための行動がどのようなものなのかわからなくなりました。私自身の見る目のなさが子供に父親のいない生活をさせてしまうことになったと、対人関係に自信を失い、恐怖を抱くようになりました。

けれど、コメントいただいたように私は私の価値観を捨てる必要はないのですね。生きていく中で、どう頑張っても理不尽は訪れる。自責に逃げる方が私にとっては楽ではありますが、これからはどうやって「生きるとは素晴らしいことである」と子供に教えられる親になれるかを考え、誠実に、愛情を大切に生きていきたいと思います。

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