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中絶をしてしまいました

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先日、第二子を中絶してしまいました。

手術をすると決めるまでは何度も何度も迷い、産むと決めては不安になり、中絶することを考えては躊躇するを繰り返しながらも、最後はつわりによる体調不良、未来への不安から逃げるように手術を受けました。しかし、術後すぐから何て事をしてしまったのだろうととても後悔しています。

もともとは子供は1人で十分と考えていましたが、第一子の育児が少し落ち着いたタイミングでやはり兄弟がいた方がいいのではと悩み、もう一度赤ちゃんを抱っこしたいという衝動から産後一度だけ子作りをしたところ子を授かることが出来ました。喜ばしいことのはずなのに、とても身勝手ながら妊娠がわかった際に戸惑いました。

第一子はコロナ禍が始まるのとほぼ同時に出産しました。コロナによる夫の多忙、コロナへの恐怖、孤独からか、産後うつとなり、いっときは毎日消えたいと感じ、夫を責め、子どもを上手く愛せず、自分も周りもかなり辛い状況になりましたが、実家の支援を受け、なんとか立ち直りました。

夫婦ともになんとか立ち直ったと思っていましたが、実際第二子ができると、またあの悲惨な状況に戻るのではと強い不安を感じました。本当の意味では立ち直っていなかったのだと思います。

色々と理由を挙げましたが、今から考えればあの子の命を犠牲にしてまでの理由とは思えず、なぜ産むための努力をしなかったのかと自問自答しています。第一子に妹弟ができるチャンスを奪ってしまった、1人にさせていまったという罪悪感も強く感じています。

命を奪った事の重さを今更ながら実感し胸が潰れる思いです。人の命を奪った親に育てられる第一子への罪悪感もあります。その一方でこのまま罪の意識で私の心身を崩し、今の家庭を崩壊させてしまっては、今回のことが全く無意味なものになってしまうと思い、自分を保つ方法を探しているようにも感じます。

仏教では赤ちゃんは産後7日までは仏様に近い存在で、たとえ中絶した子でも必ず仏様になって天国にいけるという考えを知り、心が少し救われました。その一方で自分に都合の良い考えかたをするのはどうなのだろうかと考えています。

今後どうやって生きていくべきなのかお言葉をいただけますと幸いです。

2022年7月7日 3:45

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お坊さんからの回答 1件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

後悔は煩悩(悪)

過ぎたことを後悔しても、悩み苦しみストレスにつながるだけです。
なので、仏教的には後悔も煩悩(悪の心)の一種なのです。
あなたが後悔のために時間を費やしたりストレスで病んだとして、それはあなた自身にもご家族にも何一つメリットがないのです。
なので、「過去は過ぎ去りもう無い。未来は未だ来たらずまだ無い。」「人生は、今できることをできる範囲でやれば良いだけだ。」と思うようにしましょう。
亡くなった命については、南無阿弥陀仏(なむあみだぶつ)と念仏を称(とな)えて、阿弥陀仏の力で極楽浄土に転生(往生極楽)させていただけるようにと念じましょう。
あとは阿弥陀さまにお任せすれば大丈夫。あなたの責任範囲は終了です。 
(合掌)(十念)
なむあみだぶなむあみだぶ
なむあみだぶなむあみだぶ
なむあみだぶなむあみだぶ
なむあみだぶなむあみだぶ
なむあみだぶつ
なむあみだぶー。(礼拝)

2022年7月7日 12:38
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有り難し
おきもち

がんよじょうし。浄土宗教師。「○誉」は浄土宗の戒名に特有の「誉号」です。四...
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質問者からのお礼

願誉浄史さま

貴重なお言葉をありがとうございます。いただいたお言葉を真に理解できるよう、何度も何度も繰り返し読ませていただきました。

悲しみ、後悔、罪悪感の念で頭がいっぱいになっておりましたが、それは中絶してしまった赤ちゃん、家族にはなんの役にもたたず、ただただ自分可愛さの悲劇のヒロインになっていたと目が覚める思いです。

本日、夫婦でお寺へお伺いし、水子供養をしていただきました。南無阿弥陀仏と一心に唱え、謝罪の気持ちと幸せを祈っていることをお伝えすることが出来ました。現実逃避をしたかったからか、お寺で水子供養をしていただくことに足がすくむ思いでしたが、願誉浄史さまのお言葉で今自分がすべきことがわかりました。

犠牲にしてしまった命と家族のため、自分が出来ることをしていく所存です。また迷うことがありましたら、いただいたお言葉に立ち帰ろうと思っております。本当にありがとうございました。

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