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人間の弱さとはどういうことでしょうか?

回答数回答 1
有り難し有り難し 6

人の弱さとはなんなのか。そしてまたどう向き合うのか。
仏教ではどのように考えられているのかお教えを賜りたく。
ご回答いただけましたら有り難いです。

2022年10月19日 21:04

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お坊さんからの回答 1件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

「人は弱いもの」と知る

にこ 様 相談ありがとうございます。

仏教でいう人間の弱さとは、「人は弱いもの」と知ることです。
人間は感覚器官から受ける刺激に心が動かされ執着し欲望を発するようにできています。「貪瞋痴」の三毒といわれるように、貪り、瞋り、無痴の心を起こすのです。人間は本来そのような弱い存在なのです。
ですので、お釈迦様は、感覚器官から受ける刺激に捉われないように、心を調御しなさいとお説きになられました。

心を調御しなさいと言われてもなかなか難しいものがありますね。
静かに座って、心を眺めて、欲望・執着に捉われることから離れていく。そして心に眠る仏性を呼び覚まし、仏になる道を歩んでいく。ただひたすらその道を歩む。ということが弱さを克服していくことだと思います。

そして弱さを克服することに、慈悲の心が必要だということも説かれています。「慈しみの心を発揮することが崇高な境地だ」と。

 おそらくあなたは今、苦しんでおられますね。前回の相談を読まさせていただきました。ですので、私はあなたに「慈しみの心」を育むことをお薦めします。
思いやりや優しさを自分に向けて、自分を寛容に見て、勇気と希望を発揮できるようになっていきませんか?きっと大丈夫です。不安を捨てて安心を得ていきましょう。あなたの心の中に「慈しみの心」はあるのですから。
一礼
追伸:お礼メッセージありがとうございました。「おもいやりや優しさ、寛容の心は自分を甘やかすことであり、自分を駄目にするものだと。」と思うことは誰でもあります。本当の心の温かさ、真心からの優しさに触れた時、人は自分に自信を持ち、勇気と希望を抱いて生きていけると私は確信しております。仏様の慈悲があなたにも流れていて、温かさと優しさに包まれていることを感じてみましょう。感じるのが難しい時など、悩んでいるときは遠慮せずまたご相談ください。ご縁に感謝申しげます。再礼。

2022年10月19日 23:16
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お寺の法務(法事などのご先祖の供養)と 唱題行・写経・法話・カウンセリン...
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質問者からのお礼

ご回答を賜り有り難う御座います。
「貪り、瞋り、無痴の心」自分の中に在るはずなのに、見ないふりをして生きてきました。
また、おもいやりや優しさ、寛容の心は自分を甘やかすことであり、自分を駄目にするものだと。

今の自分を苦しめている不安こそが「貪瞋痴」の表れなのだと拝読して気が付きました。
先ずは自分自身におもいやりと優しさ、寛容の心を向けたいです。

悪きことをやめ
善きことをなし
心を穏やかに清らかに保つ
少しずつ勇気と希望を発揮できたらばと思います。

あたたかいお話し有り難うございました。
またこちらでお会いできましたらば幸せです。

追伸のメッセージを賜りありがとうございます。
「本当の心の温かさ、真心からの優しさに触れた時、人は自分に自信を持ち、勇気と希望を抱いて生きていけると私は確信しております。」というお言葉が深く沁みます。これまでの人生において、温かさや優しさを勘違いしてきたことに気が付きました。
自分の中に在る慈悲の心、仏様のあたたかさと優しさに包まれていることを感じて、人生を再始動させてみよう思います。また迷いましたときは相談させていただけたら有り難いです。
心強いお言葉をいただけましたこと、ご縁をいただきましたことへ改めて感謝申し上げます。季節柄、どうぞ御身をばご大切にくださいませ。

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