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娘の大学選び 申し訳ない

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有り難し有り難し 14

私の古い価値観と勝手な思い込みを娘にもうえつけてしまい、大学選びに影響を与えてしまったこと。娘(次女)は今年大学2年生になりますが、私は未だに後悔と申し訳ない気持ちで一杯です。

娘の通う大学は伝統のある由緒正しき大学です。私は昔のような思いでおりましたが、今の世の中の評価はそうでもなく、ネットなどのコメントの悪い評価ばかりが目に入ります。
娘は受けた大学全てに合格したこともあり、もう少し上を狙えたのではないかと、なぜもっと広い視野をもってアドバイスができなかったのだろうと、未だに悔やんでも悔やみきれません。
娘も一度だけですが、大学選びミスったと言っておりました。大学に入ってから意欲がなくなったと言うか元気がありません。

娘は私のせいで今後就職、結婚などでレッテルをはられ、学歴コンプレックスを持つようになるのではないかと心配でたまりません。

因みに長女は自分の好きな大学に通い一人暮らしもしてサークルにも入り、充実した日々を送っています。そんな長女を見てると、私の言葉に惑わされて生きてきたような次女がかわいそうになってしまいます。

今後の人生次女が前向きに自信を持って生きていくには、私はどうしたら良いのでしょうか?

2023年3月10日 7:30

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お坊さんからの回答 1件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

迷いを見せず毅然とするのみ。

拝読させていただきました。

 仏教では、『無明』という苦しみのことを指します。
この無明とは"字の如く"明るさが無い。ということです。その明るさが何処にないのか?「心」にです。

 心は見難く、迷うことより苦しみが萌芽します。後になって「価値観を押し付けて勧めたことが間違っていなかったか?」と自心に対し、迷いが生じているからです。

 ここから大切なのは、娘様は現在大学に通っておられ、そこには友達・環境など慣れていることが沢山あるものです。仲の良い友達もおられることでしょう。
 今から過去に起こしたことを変えれないことは承知の上であるからこそ、今お母様である みかづきさん自身が不安という雰囲気を娘様に感じさせては、娘様はさらに今慣れている環境に不満が増幅していくこととなります。

 少し話しは変わりますが、学歴社会の在り方に変化している世の中でもあります。たしか数年前に水道局の職員募集で、数百人が大学卒業にも関わらず、高校卒業として履歴書を提出していたことです。
 これは就職難を裏側から図るものであり、大卒であれば企業は雇用する上で、条件に見合った仕事を与え続けれないことから高卒の人を優先するということです。
 高卒の人であれば、多少の遠慮なく見合った仕事を与えることができ、給与も大卒よりは少ないが、継続・安定を高卒側はもらえることから、敢えて履歴書を大卒から高卒として就職している低学歴が「功を奏す」となるケースも存在します。

 今がすべてであり、決断したことに迷いが生じていることであり、世の中の人々は その渦中にいる人は多いものです。

・違う道を選択していれば、違う人生があったのではないか。
・あの会社を選択していれ人生は変わったのではないか。
・コロナが始まることが分かっていれば、開業しなかったのに。

などなど、人は"その時の判断から決断したこと"を思い返す時、マイナスな方向に自分自身に否定する観念をもちます。

ここでひとつ思念しておくことは
『人生にもしもはない』
ということです。
しかし、「もしも」を想定しながら、その時の判断・決断を揺るがさないために人は学ぶのです。

人生には色々ありますが、「当初は大丈夫かなと思うことも、これでよかったんだ。」と思えることは多々あるものです。

間違っていないのです。みかづきさんは立派な母親なのです。

合掌

2023年3月10日 10:02
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質問者からのお礼

お忙しい中ご回答頂きまして、本当にありがとうございます。厳しい中にも温かいお言葉…心に染みました。
このような年齢にもなって、ましてや親であるのに、人の評価や目ばかりを気にしてる自分を本当に情けなく思っております。まさしく私は現実を受け入れ認めることができない人間です。しかし現実を受け入れ認めることこそが大事なことなのですよね。
『人生にもしもはない』『もしも』を想定しながらその時の判断決断を揺るがさない為に人は学ぶのだというお言葉で目が覚めました。少し遅いかもしれませんが、せめてこれからはそう言う気持ちで生きて行きたいと思います。娘にもそう言う気持ちで生きていってほしいです。

いつも自分を駄目な母親だと思ってばかりいるので、立派な母親だと言って下さり、とても嬉しかったです。そのお言葉を胸に私自身ももう少し自信を持って生きて行きたいと思います。そして、私自身が明るく前向きになることが娘の為にもなるのですね。
本当にありがとうございました。

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