神通力
前回「釈尊の悟りは神通力を得た結果?」を投稿しましたが、当たりのようです。
駒沢大学学長を歴任された水野弘元先生の著書「釈尊の生涯」の「成道と三明六通」には「(前略) そして濾尽智通以外の五神通は、必ずしも仏教者だけでなく他の宗教家や鬼神狐狸の類に至るまでも、浅深の差はあっても、これも得ることが出来るとせられる」と書かれています。
三明六通の「六通」とは先ほどにに記述の「五神通」とあるように、「六神通」と考えることが出来ますので、「神通力」を得たと考えて差し支えないと思います。
古代インド社会では「輪廻転生」は常識であったそうですが、当時のインド宗教者は、互いに神通力を競い合ったと考えられます。
三明の最初の一明は「過去に関するすぐれた智慧の宿命通(宿命明)」となっていますから、釈尊だけでなく、それ以前の宗教者にもそこに到達して、「輪廻転生」が世間に広まったと考えられます。
余談ですが、阿含宗を創設した桐山靖雄師は、著書「輪廻する葦」のなかで、成仏法と称して、神通力を修練することを勧めたようです。私は読んでいませんので想像ですが、論理の「阿含経」ではなく実践法の「雑阿含経」を研究していたようです。
回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
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六神通を得て衆生を救う
浄土宗の信者は、念仏を称(とな)えて極楽浄土に往生して(往相)まず自分が救われ、極楽浄土で六神通を得てこの世に還って(還相)きて今度は自分が衆生を救う活動をするぞと、そのように考えます。
仏様が六神通を得ているのは当然と考え、私達も成仏して六神通を得るぞと誓いを立てるのです。
お釈迦様が神通力を得ていたということは、経典に書かれています。
信じるか信じないかはあなた次第です。
質問者からのお礼
願誉浄史御住職様
ご指導を有難うございます。
釈尊以前に、インド社会で既に輪廻転生が常識化されているのを理解できませんでしたが、他の宗教家でも少なくとも宿命通には到達していただろうという事が理解できました。
有難うございました。
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