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亡き妹の極楽浄土へのお導きについて

回答数回答 1
有り難し有り難し 15

先日、交通事故で妹を亡くしました。妹は事故に巻き込まれて亡くなってしまいました。とても悲しみが深く、姉として妹に出来ることは最後にしてあげたいと思い、
49日を迎える前に個人的にですが寺院を巡り薬師如来様などの仏様に妹がちゃんと極楽浄土へお導き頂けるようお祈りしようと思っています。(49日の法要は別日に行います。)

もしこの行為が妹への悪影響などになれば教えていただきたく思います。
それと、茨城住みなのですが東京へお線香を買いに行く用事があるので東京の寺院にお邪魔しようと思っているのですが東京の寺院でも大丈夫でしょうか。
未だに混乱していて駄文長文になってしまいましたがご回答を頂けるととても嬉しく思います。よろしくお願い致します。

2023年6月20日 12:41

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お坊さんからの回答 1件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

南無阿弥陀仏の心

ご相談拝読しました。

 妹様のご命終に謹んでお悔やみ申し上げます。そしてあなたのご心痛はお察しするに余りあり、胸が痛くなります。

 まず申し上げたいのは、ご葬儀をお勤めくださり、これからの49日までの法要もお勤めくだるお坊様に相談するのが一番であるということです。
 同じ阿弥陀信仰であっても浄土宗と浄土真宗、それぞれの派内で49日までの捉え方や往生浄土の見解に差異があり得るからです。

 私は浄土真宗の真宗大谷派です。そしてこれからお話しすることは宗派見解ではなく、私の個人的な受け止めです。そのことをご理解の上お読みくださると有り難いです。

 阿弥陀仏の極楽浄土に生まれることを往生と言います。往生は阿弥陀仏の本願力(私たちを救いたいと願う力)によって実現します。ですから私たちの行いは往生の障りにはなりません。(なお、逆に言えば助けにもなりません。)
 どうぞご安心して妹様にしてあげたいことを後悔のなきように思い切りして差し上げてください。阿弥陀仏もあなたの思いを微笑んで受け止めてくださることと思います。

亡き人は往生してそれで終わりではありません。極楽浄土で仏様になり、今度は残された人を救いに娑婆世界に戻ってくるのです。ですから妹様は人間としての命を終えても、これからも仏様としてあなたと常に共にあります。

仏様とは真実に目覚め、真実を伝えてくれる存在です。仏様が私たちを救う方法は信心守護です。信心とは真実を求める心です。

あなたが真に生きたいと願う心を妹様は護ってくださります。つまり妹様の往生浄土はあなた自身の心において確かめられ続けるのです。
あなたがこれからの人生で困難を迎えるとき、妹様は仏様としてあなたにはたらきかけるでしょう。「お姉様は本当はどう生きたいのか」と。その願いをきちんと受け止めるお返事が南無阿弥陀仏のお念仏です。

亡き人が可愛そうだから手を合わせお念仏申すのではありません。手を合わせお念仏申すのは亡き人から大事なものを受け止めるためです。

49日が済んでもこれからもいつでもどこでも大事なことを受け止めさせて頂く。真実を求める心を呼び覚まして頂く。それが供養です。こちらがしてあげるに先だって、向こうが本当に大事なことを投げかけてくださっているのです。

南無阿弥陀仏 合掌

2023年6月20日 15:28
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有り難し
おきもち

個別相談可能
はじめまして。北海道の片田舎の農村のお寺で住職をしております。 人生経験も仏法聴聞も、まだまだ未熟な私ではありますが、皆様のお悩みに対し真摯に向き合い、共に悩み共に考えたいと思います。 お話しする内容は「こたえ」ではありません。仏法を聞いてもお金が儲かるわけでも、人間関係に恵まれるわけでも、病気が治るわけでも、何ものにも左右されない心の持ち様が手に入るわけでもありません。 仏法の救いとは悩みが私の思い通りに解決することでなく、どんな悩みも私の現実として引き受けて、悩みながらも生きていけることだと私はいただいております。 悩みを救う(解決する)のではなく、悩む人を救う(悩む私という存在を引き受けていける)のです。 「こたえ」ではなく、「問い」を共有することで、悩み苦しみを引き受けて生きていける一助となれれば幸いです。 【回答について】 後から読み返し、誤字脱字に気づいた際は訂正を入れます。訂正ではなく、お礼コメントへの返信のため追記する場合はタイトルに〔追記あり〕と記載します。 なお、タイトルも本文も字数制限があるため際限なく追記できないこともご承知おきを。
基本的には平日13時~15時のみ対応可能です。お寺の行事、急な法務で対応できない場合もあります。

質問者からのお礼

お忙しい中ご回答ありがとうございました。
少額ですがおきもちを送らせて頂きました。
私の拙い文章にここまでご丁寧にお返事いただきまして本当に感謝してもしきれません。
正直、未だに妹の死を受け止められずにいますが、吉武文法様のご回答を何度も読ませて頂きまして少しずつ受け止め、妹の供養をしたいと思っております。
本当にありがとうございました。

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