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人として最低なことをしました

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どんなことを書き連ねても言い訳をしてるようにしか聞こえないのでなるべく端的に書きます。
家に迎えて間もない子犬を手放す選択をしました。

私は幼少期からアレルギーがあったことから、犬を飼うことや触れ合う経験すら少ない人生でした。しかし、大人になってから症状が和らいだこともあり、アニマルカフェやペットショップに行って動物たちに癒されてました。

夫や子供たちが犬を飼いたいと言っている中、ある日トントン拍子に子犬を飼う方向に話が進みました。いつも拒んでいた私も、「この子なら大丈夫かも」と淡い期待を抱いてしまったのが過ちでした。

きっと私はアレルギーなんて関係なく動物を飼うこと自体に適正がありません。もちろん、犬を虐待するなんて考えられませんし、お迎えした子はとても可愛かったです。
逆に、大切にしたい気持ちや幸せにしなければいけないという気持ちが強すぎたのか、そのプレッシャーに押し潰されそうになり不安が大きくなってしまいました。
犬は私にとって特別です。飼い方や躾についてもたくさん勉強しましたが、それらをしっかりできないと飼い主失格だし、世間の愛犬家さんたちに見張られてるという気持ちになりました。

飼うことに決めた日から不安で勝手に涙が出るようになり、お迎えしてからもそれは変わりませんでした。夫には何度も相談して、その度に前向きに考えられるようになったり、また不安に襲われたり、二重人格のように感情や発言もコロコロ変わり、完全に情緒不安定になりました。

結果的に、里親様にお譲りすることになりました。絶対幸せにしてくれると確信できる方と出会うことができ、あの子は今ごろ里親様と穏やかにのびのびと暮らしています。(今後も連絡や会いに行く事を歓迎してくださる方でもあります)

ただ、自分を責める気持ちがおさまりません。毎日「無責任」「非常識」「最低な人間」と頭をよぎります。誰一人責めてきませんが夫や子供たちにも申し訳ないです。振り回してしまった分、もう夫にも犬については相談しづらいです。
私ってこんなに弱くて非情な奴だったんだと絶望を感じます。犬も飼えず投げ出すなんて人でなしです。
たまにまだ服についてるあの子の毛を見つけ、悔悟の念で涙が滲みます。

この先もずっとこの過ちを背負う覚悟です。動物はもう飼いません。
私は自分の起こした事実とどう向き合っていくのが正解でしょうか。

2023年8月5日 7:35

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お坊さんからの回答 1件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

より適任である里親に託されたのですもの。あなたは立派な飼い主

そんなことないですよ。
あなたは、立派な飼い主だったと思います。動物をペットとして飼うという人間のエゴに対して、命を育み守ることがどういうことなのかを、ちゃんと考えられる人だったからです。

私は、生き物を飼っていません。自分にはそこまでの責任を負えないと理解しているからです。生き物を大切にするのであれば、人間(私)の生活に取り込んで、その生活の中で、生き物の生態や環境を整えて、共存する(家族として迎え入れる)ことが、私にとっては不可能だと理解しているから。癒しの対象として可愛がり飼うのは違うと思っているからです。

あなたも、そこまで考えて、自分の暮らしの中では難しいと思われたのでしょ。それは、生き物を守ってあげたいと思ったから。ちゃんと愛していたからこそ、より適任である里親に託されたのですもの。あなたは、立派な飼い主であったと思いますよ。
離れていても、あの子の幸せを願って。いつまでも、親であり続けたらいいんじゃないかしら。あの子も、あなたに大切なことを教えてくれた、家族だものね。

2023年8月5日 12:18
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有り難し
おきもち

はじめまして(*^^*) 中田みえです。 教善寺 住職として、母親として...
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質問者からのお礼

優しいお言葉をありがとうございます。

ペットを飼わない多くの方が「責任を負えない」と自覚しているから手を出さないにも関わらず、越えてはならない一線を越えた自分を責めていました。
それは今も今後も変わらないとは思いますが、私にこのような気付きを与えてくれたあの子に感謝しようと思います。
また、たったの1ヶ月でしたが、ペットを飼うことの重みはもちろん、子供以外に初めて感じた愛しい気持ちを教えてくれました。経験しなければ決して得ることのない感情でした。

悲しい別れをしたわけではないので、少しずつでも前を向けるように考えていこうと思います。

「立派な飼い主だった」と仰っていただき、少し心が救われました。本当にありがとうございました。

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