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他人は他人、自分は自分と割り切ることができません

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他人と自分を比べて卑屈になってしまいます。
特に最近では、他人の結婚や出産報告が嫌で仕方がありません。
彼氏すらできない私は、女としての幸せを得ることができない自分が本当にダメな人間なんだと思えてなりません。
他人の幸せを祝えない自分にも嫌気がさします。だからダメな人生なんだ、と。
他人の幸せは他人の幸せで、自分の幸せとは別だと、理屈ではわかっているつもりなのに、感情がコントロールできません。
どうしたらこの気持ちを楽にすることができるでしょうか。
毎日気持ちが重くて辛いです。


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お坊さんからの回答 3件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

人を割り切るのではなく自分を嫌わず見つめてください

ろんろんさん。こんにちは。

ろんろんさん、ちょっと想像してみて下さい。
自転車に乗る事をおぼえたてのころ、溝を避けようとして
「ああ、そっちに行っちゃ危ない」
と強く思いながらも自転車はそちらの方向へ行ってしまいませんでしたか?

人間も同じような部分があると私は思っています。

人の状況を羨んで卑屈になる自分が嫌だと思えば思う程
その事実は心の中で膨らんで、より重く心にのしかかって
卑屈になる自分から逃げられなくなるのだと思うのです。

卑屈になる自分を嫌うのではなく、
自分が卑屈になりやすい人間である事を まずは受けとめてみましょう。
ありのままの自分をしっかりと見据えてみましょう。
そこがスタートになるかと思います。

まず、自分の心の一部を自分より少し後ろに置くようなイメージをもって自分を見てみます。
まるで見知らぬ他人を観察するように、
自分の心の動きを善し悪しの判断はせずに(ここ重要)単純に観察してみましょう。

「ああ、人を羨んで卑屈になっているな」
「卑屈な自分に気がついて、自分を嫌って苦しんでいるな」
そんな感じに…

いつもとは少し違う自分が見えて来ると思います。

とにかく、自分を嫌わずに少し後ろから見つめ続けてみて下さい。
嫌な自分が感じられたから、そこを直さなきゃとか、そんな風に思う必要はありません。
批判する気持ちを持たずにしっかりと見つめるという事が大事です。

これだけの事で不思議な事に何かが少しずつ変わって行くのが恐らく実感出来るのではないかと思います。

そうですね、自転車や車の運転に慣れるような感じかも知れませんね。
安全運転出来る感じでしょうか?

もし、よろしかったら試してみて下さい。

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おきもち

仏道に入門して40年が経ちました。 死ぬまで修行を続けるのがお坊さん...
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他人を仲間に

「他人は他人、自分は自分」とは昔からよくいいますが、不思議な言い回しだと思います。その言葉自体に何も意味は無いのですが、何かを納得するために使われるものなのでしょう。恐らく、今回のご相談の様な時なら、「他人のことをとやかく思うより、自分でベストを尽くすことに時間や労力を割く方がいい」ということかもしれません。

他人の幸せを素直に祝えないのは誰でもあることで、仕方ないと思います。スポーツの試合などで、勝ったチームが負けたチームから心からの祝福を受けたら、それはそれで変な気持ちになるのではないでしょうか。
他人の幸せが悔しくて当たり前、妬ましくて当たり前。ただ、そんな自分が嫌になったら、他人ではなく仲間を増やすようなことをされてはいかがでしょう。仲間の幸せはきっとうれしいものです。ろんろんさんが仲間を増やすには、いろいろな方法があるとは思いますが、誰かのために見返りを求めず、何かをして差し上げることもその一つです。まずは笑顔で挨拶などからはじめ、意識や視線を自分以外の誰かに向けることを心がけてみてはいかがでしょうか。

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おきもち

住職のかたわら、大道芸人PRINCOちゃんとして幼稚園保育園など各種施設、...
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どうして「隣の芝生は青い」のか?

ろんろん様

川口英俊でございます。問いへの拙生のお答えでございます。

「隣の芝生は青い」とよく言われますが、何もそれは始めから青いものではありません。放ったらかしにしておくと、当然に茫々となり、醜いものとなってしまいます。青いのには、青くするための因・縁(原因や条件)が必ずあります。肥糧をあげたり、こまめに刈り込んだり、水を絶やさずあげたりと、よく手入れをしているからこその青さになります。それだけの因・縁を調えてこその青さということは表面上だけを見ていては、なかなか理解できないものでございます。

幸せになるためにも、もちろん、因縁次第であり、しかるべくに因縁を調えてこそとなります。是非、諦めずに、もっと前向きに、明るく、元気よくを心掛けることからでも、随分と変わっていくのではないかと存じております。そして、自分磨きや婚活もなさられていかれれば、必ずその良き因縁によりて、良き結果も見えてくるのではないかと存じます。

また、「比べること」につきましては、下記各問いにて扱わせて頂いております。
http://blog.livedoor.jp/hasunoha_kawaguchi/archives/cat_320135.html

同じようなお悩みと致しましては、下記の問いもございます。

問い「苦しい嫉妬や妬み、友人の結婚や妊娠、出産」
http://blog.livedoor.jp/hasunoha_kawaguchi/archives/1004623411.html

問い「人の幸せが憎い、腹だだしい。」
http://blog.livedoor.jp/hasunoha_kawaguchi/archives/1008533224.html

また、上記問いとの重複もございますが、「幸せ」につきましては、これまでにも下記の各問いにて扱わせて頂いております。
http://blog.livedoor.jp/hasunoha_kawaguchi/tag/幸せ

その中では、下記問いの拙回答が参考となるのではないかと存じます。

問い「自己嫌悪」
http://blog.livedoor.jp/hasunoha_kawaguchi/archives/1008428126.html

善処を祈念申し上げます。

川口英俊 合掌

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有り難し
おきもち

Eishun Kawaguchi
最新の仏教論考はこちらでご覧頂くことができますが、公開、非公開は随時に判断...
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