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お寺とヨガは関係あるのですか?

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お寺でヨガとか最近聞くのですが、お寺とヨガってそもそも関係あるのでしょうか?自分は男ですがヨガは興味あります。姿勢も矯正できそうだし、精神を落ち着かせたりいつも余裕な毎日を送れるような気がしています。お坊さんもヨガをしたりするのですか?


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お坊さんからの回答 1件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
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ヨガは、仏教における瞑想・禅定修行の一つ

tak 様

ヨガ・ヨーガ Yogaは、仏教では、瑜伽として、古来より瞑想・禅定修行の一つの手法として用いられて参りました。例えば、禅における「坐禅」もその一つとなります。

詳しいヨガの分類につきましては、下記が最も参考になるかと存じます。

ウィキペディア・ヨーガ 参照
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A8%E3%83%BC%E3%82%AC

近年は健康やダイエットのためとして、お寺でのヨガ教室の開催も目立ってきておりますが、もともとは、心身を安定・向上させて高い境地(悟り)を目指すというのが、仏教におけるヨガの目的と言えるのではないかと存じております。

ヨガを積極的に取り入れることで仏教において発展した学派としては、瑜伽行唯識派、瑜伽行中観派といった系譜もございます。

仏教では、ヨガなどの瞑想・禅定修行を通じて、心に良き変容をもたらして、心を善い状態に保ち、煩悩・無明(根本的無知)を抑えて退治し、悪行を成さずに善行に励み、また、更に、菩提心も養って慈悲・利他行の実践へと向かうことが求められて参ります。菩提心に関しましては、下記拙論をご参照頂けましたらと存じます。

『菩提心論』
http://t.co/aSBtLQQI

釈尊は、厳しい修行の最終段階において、菩提樹下に坐しての瞑想・禅定によってお悟りを開かれました。その内実は、「四聖諦」(苦・集・滅・道)が主なものであったと考えられています。

瞑想・禅定修行によって、より深く心の有り様を観察し、また外界の有り様も観察していくことで、何が真理(空や縁起の理法など)であって、何が私たち凡夫の迷い苦しみとなっていて、その原因が何であるのか、その迷い・苦しみを滅していくためには何が必要となるのかなどを如実に洞察・了解して、実際にその迷い・苦しみを排撃させていくこと、またやがては高い境地を得ることによって、一切衆生の迷い・苦しみの排撃にも取り組んでいくことが求められるものになると存じております。

少しでもヨガへの興味を通じて、仏教の教えにも親しんで頂ければ幸いであるかと存じております。

合掌

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Eishun Kawaguchi
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