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お坊さんに告白されました

回答数回答 3
有り難し有り難し 38

お寺の院代さんから告白されました。独身でイケメンで、まだ若く、彼女もいないです。お寺を継ぐ方です。しかし、私は結婚してます。そのことは彼もよく知っています。旦那のことも知っています。旦那はお寺のお膝元で売店をしている会社に勤めておりお寺との繋がりも大変深いので旦那と別れてお付き合いすることも出来ません。彼も結婚しないと後継も周りから期待されています。そのような関係性にも関わらず告白してくるとは遊びでしょうか?私も彼を尊敬していてかっこいいなと思っています。いけないと思っていても最近だんだん意識してしまうようになりました。会えば会うほど惹かれています。奥さんがいるお坊さんの不倫の話はよく聞きますが、、、逆なので、彼はそんなことして大丈夫なのか?私はこれからどうしたら良いでしょうか?


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お坊さんからの回答 3件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

本心はどこに?

すでに問答が終わりお礼まで出ていますが、一言だけ。

告白がどのようなものなのかわかりませんが、
ただ好意をいだいてしまっている、ということだけなのならば、遊びということではなく、貴方に告白することで気持ちに踏ん切りをつけているようにも見ることができます。

旦那様からあなたを奪いたいという気持ちではなく、貴方に心惹かれている、ただそれを伝えるだけで気持ちの整理ができることもあります。

彼をかばうようではありますが、善し悪しをハッキリさせすぎると彼の本心を見失う気がいたしましたので失言いたしました。

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有り難し
おきもち

私達は本当に悩んでいる事は、なかなか相談する事ができませんよね、私も10年...
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話すべきは一言のみ「貴方はそれでも僧侶ですか?」

 現在の彼は袈裟衣をまとう資格のない最低の僧侶です。彼の将来を思ってあげるのならこう言いましょう。
「貴方はそれでも僧侶ですか?」
 ちなみに、江戸時代を代表する慈雲尊者(ジウンソンジャ)という傑僧は、お釈迦様が示された仏教の基本である『十善戒』を「人の道」として、一生涯、僧侶へも娑婆の方々へも説き続けました。当山ではお通夜などで尊者の教えを読誦し、法話を行っています。そこにある文章です。これを彼へ教えてもらっても結構です。
「男子、女人共に、我に属せぬ者には心寄するべからず。妄(ミダ)りに慣れ睦まじくすることなかれ。」
「不邪淫戒は、万巻の書を諳(ソラ))んずる者も、持たねば身に災いあり。甚だしきに至りては、家を滅ぼし国を滅ぼす。」
「五欲の中には触欲最も重く、情欲の中には愛欲最も深し。この淫欲の法、身心を繋縛(ケイバク)して累劫(ツイゴウ)の憂いとなる。愛欲に随順すればこの世界悉く執着となる。流れて我慢となり、あるいは争いを起こす。」
 当山の周囲にもこうした破戒僧がいました。彼はついに邪淫以外の罪も犯すようになり、周囲の女性たちを不幸にしました。
 恐ろしい悪業(アクゴウ)に惑わされる貴方は、このあたりではっきりと目を醒まさねばなりません。破戒僧の悪業に穢されず家族を護るために。――まだ若い彼を地獄行きにせず、まっとうな僧侶にするためにも。
 自他に発する心の暴風をくぐり抜けて来た経験者として、断固、悪業を否定しないではいられません。救いの道は、〈み仏の説かれた真理に目覚めること〉しかないのです。
 以下もご参照ください。http://hourakuji.blog115.fc2.com/blog-entry-4357.html

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おきもち

不邪淫戒について

蜜魚様

川口英俊でございます。問いへの拙生のお答えでございます。

お坊さんの不倫の話をよく聞かれますか、、誠に情けないことでございます。

本来の僧侶のあり方としては、女人と接する、交わることですら戒律としての制限があり、妻帯などはもってのほかなことではございますが、現代日本仏教界では僧侶の妻帯も普通に平然と認められていることになってしまっております。もちろん、戒律に厳格なテーラワーダ仏教やチベット仏教ゲルク派などでは現在でも女人と接することでさえも厳しい制限がございます。

現代日本仏教界の色々な事情も踏まえて、妻帯はやむ無しの感はあるにしても(かくいう拙生も妻帯してしまっております・・)、不倫は言語道断にて、僧俗拘らず仏教徒としては基本中の基本としての五戒の一つである「不邪淫戒」すら守れないとなるとやはり問題であるのではないかと存じます。「不邪淫戒」につきましては、これまでにも下記の各問いにて扱わせて頂いております。

http://blog.livedoor.jp/hasunoha_kawaguchi/tag/不邪淫戒

不倫という悪業の報いは、結構すぐに受けることになるのは世間の様々な例を引くまでもございません。蜜魚様にその気が無いのであれば、きっぱりとお断りになられることです。また、その気がある、大変に好きになられてしまわれたのであれば、不貞行為にならないように旦那様とまずは離婚されて、独身に戻られてから交際をなさられる分には表面上は特に問題は無いかとは存じます。

ただ、旦那様を始めとして家族や周りを傷付けてしまうことへの配慮やその院代さんに生じる誤解などへの対処など色々と先において覚悟しておかないといけないこともあるかとは存じます。その院代さんや蜜魚様の好き云々の感情まで否定するつもりはございませんが、双方共に理性的な面もある程度必要になるのではないかと存じております。

また、そこまでは無いかとは存じますが、どこかその院代さんに、色々な立場を利用して強引にまで自分の想いを実現させたいというような傲慢・高慢な感じが出てくるようでありましたら、尚更に厳しく諌める必要性があるかとは存じます。

どうかご賢察の程を賜われましたら有り難くに存じます。

川口英俊 合掌

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おきもち

Eishun Kawaguchi
最新の仏教論考はこちらでご覧頂くことができますが、公開、非公開は随時に判断...
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質問者からのお礼

有難うございます。心に突き刺さりました。自分のことばかり考えておりましたが、彼の将来のため。これが頭にありませんでした。由緒正しきお寺を継ぐものとして彼には立派に成長していただきたいですし、しっかり話をしたいと思います。しかし、プライベートな時間に接した彼を僧侶としてではなく一人の人間であり男として見ておった私自身も考えも恥ずべきで、改めねばと思いました。有難うございました。

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