hasunoha お坊さんが必ず答えてくれるお悩み相談サイト

お坊さんに質問する
メニュー
メニューを閉じる

赤ちゃんとは?

回答数回答 1
有り難し有り難し 11

いつも貴重なご回答をいただき、ありがとうございます。考え方の参考にさせて頂いています。

私には生まれつきの病気を持つ赤ちゃんがおり、手術のために入院したり、病状を見るために血液検査をしたりと、自分の子ども時代と比べると、かなり頑張って痛い経験にも耐えながら頑張って生きています。

辛い治療や血液検査の時などでも、痛い思いをして泣きわめいた後に、それを行った人に対しても笑顔を見せてくれるので、菩薩様でも入っているのでは!?と思ってしまう時もあります(親バカな意見ですが…)

しかしそれは我が子だけが頑張っているというわけではなく、同じ病院で頑張ってる子ども達それぞれが、何かしらの痛い思いや辛い経験をしながらも必死に頑張っていて、みんな本当にいい子達なので、辛い状況の中でも前向きに生きる姿はどの赤ちゃんや子どもたちにも当てはまる人間としての特性ではないかと思います。

一方、退院してから自宅に戻ってきてからは、物は全て放り投げる、何でも口に入れて食べてしまう、髪や皮膚を容赦なく引っ張るなど、毎日何かしらの悪事をはたらいております。

ニヤニヤしながら物を破壊したり、ひたすら泣きわめいている姿は、悪魔にでも取りつかれているのでは?と思うくらいです。

赤ちゃんらしいといえば、赤ちゃんらしい姿になり、少し安心している面もありますが、入院していたときのような面も知っているので、不思議な感じがします。

勿論、赤ちゃんは善悪の区別がつかないし、赤ちゃんとはそういうものだということも分かっています(一人目の子ではありませんし…)。

しかしまだ物事が分からない時期の赤ちゃんだからこそ、善悪の二面性が見られるのが凄く不思議で…そこで仏教における赤ちゃんとはどんな存在であるのかということを知りたいと思い、質問させていただきました。

お忙しいところ、くだらない質問で申し訳ありませんが、御教授いただけると助かります。よろしくお願い致します。


この問答を娑婆にも伝える
facebookTwitterLine

お坊さんからの回答 1件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

赤ちゃんとは私のこと

サルボボさん、初めまして。
浄土真宗ではこんなお話を聞かせて頂きます。「阿弥陀様からみれば、私たちは赤ちゃんと同じ。いけないことなのに分からない。危ないことも分からない。自分が悪いことをしている自覚があっても反省しない。自分が悪いことをしてることすら気付かない。だから阿弥陀様が親となり我が子のように、私たちを見守り照らして下さる」

私たち親にも、分からない物事ってありますよね?その地方独自の習慣とか、苦手分野の話とか。
でも、それに対して分かったふりや納得したふりをしたり、家では「訳が分からない。今時さー」と愚痴を言う。
赤ちゃんも私たちも何も変わらないと思います。
体の大きさが違うだけ。経験値が違うだけ。出来ることが違うだけ。
私たちが、大きい子供なのか、赤ちゃんが小さい大人なのか…その見方の違いだけではないでしょうか?
私の話で恐縮ですが、うちの娘はまさに小悪魔です。怒られても反省しない。お兄ちゃんをたたいて、叩き返され、私が上の子を叱っているとニヤニヤしながら去っていく…「本当に子どもか!?」と呆れることが多々あります。
実際、将来が不安になり一丁前に悩んだ時期もありましたが、よくよく考えてみると「私」の姿と何ら変わりません。
私も誰かに責任を押し付けて「あー助かった」と思った経験があります。
自分の正当性を主張したくて、自分が勝てるように仕向けた経験もあります。
もしかしたら、夫婦喧嘩をみて学んだ術かもしれませんし、お腹の中にいるときに、私の良からぬ考えを学んだのかもしれません(笑)
そう思うと、「怒ったり、将来を心配するのはこの子のことじゃないな。私自身のことだったな」と反省せざるを得ないんですが行き過ぎたらやっぱり叱ります(^^;)
私もサルボボさんも、赤ちゃんも、おじいさん、おばあさんもみんな同価値の命で、みんな両面性をもって生きてます。
私と違うところは、何をしてもかわいいところです。怒りも続きません。怒ったあとには「育て方が悪かったのかな」と後悔するだけです。
赤ちゃんに物事が分からないというのは人間の先入観かもしれません。
今はママを困らせたり怒らせたりするのが流行りなのかも。うちは完全にそうです凹
怒ってると「ふー!怒ってるじゃーんうけるー」とばかりの表情です。
お互い苦労しますが、我が子は我が事として受け止めていきたいですね!

{{count}}
有り難し
おきもち

普通のOLから、結婚をきっかけに仏教に興味を抱きお坊さんになりました。 ...
このお坊さんを応援する

質問者からのお礼

お忙しいところご回答いただき、ありがとうございました!
阿弥陀様のお話、とても心にしみました!
特に『自分に悪いところがあっても…』というのは、本当にその通りだと思い、ドキッとしました。
確かに赤ちゃんには物事が分からないというのは、先入観かもしれませんね。意志の疎通をするための言葉を赤ちゃんがまだしゃべれないというだけで、赤ちゃん自身は本当は色々なことが分かっているのかもしれないですね。

お坊様であっても、子育てで悩んだり苦労しているんですね。私も我が子は我が事として受けとめ、頑張りたいと思います。ありがとうございました。

温かい気持ちになるお坊さん説法まとめ