この時代に子供をもうけるということ
相談しにくいことなので利用してみたくなり、初めて質問します。よろしくお願いします。
長くなるので相談内容を先に書きます。
相談したいことは、この時代に子供をもうける事が不安。そして私自身がネガティブ思考が抜けずちゃんと育てられるか、父のように子にひどいことを言うようにならないかが不安です。
以下、この相談をする経緯です。
結婚して1年になります。
夫はずっと子供が欲しいと話しており、私はどちらでもいいという考えを持っていました。
私は子供が好きです。親族の子供たちも友達の赤ちゃんもとってもかわいいし、どうしたら学びながら楽しく遊べるかな?と考えては色々準備して会いに行ったりするくらいには子供が好きです。
しかしながら自分が子をもうけるという話になると不安で不安で仕方なくなり、行為に及ぶことも拒んでしまいます。
なぜ不安なのか?自分は本当はどうありたいのか?これまでもたくさん考えてきたけど、迷子になってどうにも前に進めません。
私の中には懸念が2つあると思っています。
1つは時代背景です。少子化が進んでいること、世界情勢の不安定さ、子供を産み育てることに求められる責任感の増強。
今子供をもうけたら2050年問題と言われる頃に大人になります。大変な思いをすることが自分たちの今より多く、生きることが楽しいと思える日々を過ごせるのだろうかと、子供のことがとても心配になるのです。
生まれるからにはなるべく幸せに生きてほしいので…。
2つ目は私と父の関わりです。
父はお酒が入ると口が悪くなるタイプです。
何度か傷つくことを言われ、トドメを刺されたのは22歳の時。両親が別室で口喧嘩になっていて、父は酒が入っていました。たまたま聞こえてしまった、私の存在が邪魔だという内容の言葉。とても傷つきました。
耐えることなどできず、母にだけ相談して家を出ました。
今は関係は少し良くなりましたが、心を折られすぎてメンタルが完全に回復することはなく、自己肯定、自己受容のどちらもうまくできなくなっています。こんなメンタルで子供を育てるなんて不安で仕方ないし、父の血が流れる私が育てたらいつかひどいことを言って傷つけてしまう日が来るのではないかという怖さでいっぱいです。
長くなりすみません。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
お言葉をいただけるとうれしいです。
お坊さんからの回答 6件
回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。
困難は不幸とは限りません。次世代の人も生きる世を築いていく。
子ども。命を誕生させるという親としての責任。その子の人生の幸せを願えば、好きだから、可愛いから、愛し合ったからだけで、生んでいいのだろうかと悩みますよね。女性は特に、身体への変化を受け、命懸けで出産するわけですから、妊娠出産だって怖いし、その後の自分がどうなっていくのかだって未知なわけですから、不安材料ばかりになるものですよね。周りの環境にも、安心が少ない。そうなれば、躊躇うのも自然な気持ちでしょう。
あなたより先に出産をした身として。いつの時代も、絶対安心とは言えないものでね…やっぱり子どもの未来を考えたときに、もちろん自分の老後のこともですが、どうなっていくのだろうという不安もあります。ですが、いつの時代も、困難を乗り越えてきた人たちが社会を作ってきた。その社会に私たちは、今こうして生きています。自分も含め、全ての人が世の中に絶望しているわけじゃない。微力でも住みやすい世の中にと願いながら、出来ることを頑張っているわけです。若い世代の輝かしいニュースに笑顔や期待を持ちながら、共に生きています。私も、あなたも。
それならば、次世代の人もまた、自分の生きる世を築いていってくれるでしょう。困難は、不幸とは限りません。だから、強くもなれるし、変化が成長に繋がる。政治も含め、それぞれの分野で、頑張っている人がいるのです。待っているのは、大変な社会とは言い切れないんじゃないかなって。
また、子育ては母の仕事ではなく、夫婦や家族、地域、社会、たくさんの縁によって、育てられていくものです。私も凄く実感しています。ワンオペの時もありましたけれどね。でも、友人や姉妹、家族、地域コミュニティのサポートをたくさん受けて、凄く助かりましたし、今もその縁に支えられています。振り返っても、子育ては楽しかった。与える愛だけでなく、私も子どもの存在にたくさんの幸せを貰ってきました。もう、子どものいない人生は考えられません。
みんな、目の前にある幸せをちゃんと見つけていくものなんだと思いますよ。苦手な人物とは距離を取ればいいのです。安心できる縁を選び取っていけばいい。そう思って、未来を描いていきませんか。
つくしき 様 相談ありがとうございます。
お子様をもうけるかどうかは、一旦別にして、
あなたの心の中の障害となるものを和らげることを心がけてみては如何でしょうか?
時代背景や環境は変えられませんが、「自己肯定、自己受容」は、育むことはできます。たとえいまネガティブなメンタルだとしても。
それには、自分に思いやりを向ける、セルフ・コンパッションがよいでしょう。
コンパッションは仏教でいう、「慈悲」のことですが、自分に思いやりを向けて
自分の悩み苦しみにしっかり向き合い、その悩み苦しみを軽減しようと行動していくことになります。
まずは、何か落ち着く場所や穏やかな優しい人に包まれたような感覚で、心が癒され、安心安全を感じることが前提となります。
そして、瞑想するように自分に思いやりを向けて、優しく温かく自分を観て、子育てに不安を感じるのは自分のせいではないし、いつか酷いことを言ってしまったらという怖さを抱えるのは自分に責任はないと理解して、自分を寛容にみて、思いやりを持つ強い気持ちと勇気をもって、自分を認めていく。というような過程を経て、だんだんと思いやりが育っていきます。
もちろん、自分に向ける思いやりが育ってくれば、他者へも向けやすくなります。
そうすることで、将来お子様ができても、お子様へも愛情をもって思いやりをますます向けることができます。
今は混沌とした世界かもしれませんが、思いやり(仏教の慈悲の精神)を育み保つならば、その世界が優しさに包まれたものとなるでしょう。
私はそう思います。参考にしてください。
一礼。
案ずるより産むが易し
月並みな言葉ですが、案ずるより産むが易し、です。
あなたが夫を愛していて、その夫が子供が欲しいと望んでいるのなら、思い切って一歩を踏み出してみるべきです。
世の中がこれからよくなるのか、悪くなるのかはわかりません。
ただし、あなたも私も含めたすべての大人たちが、誰もが住みやすい社会にしようと、必死に頑張っているのは間違いありません。
父親から酷い言葉を投げかけられたということですが、それを何よりの教訓にして、生まれてくる子供を含めたすべての人たちに、優しい言葉で接しましょう。
「人が生まれたときには、実に口の中に斧が生じている。愚者は悪口を言って、その斧によって自分を切り割くのである。」という釈尊の言葉があります。
何気ない言葉が人をどれだけ傷つけるか、そのことを自覚しているあなたは、誰よりも優しいお母さんになれるはずです。
あなたとあなたの愛する夫、そして二人から愛される子供が、きっと幸せになれるよう祈っています。
親もあなたの子もあなたじゃない
お父さまから言われたことは酒が入っていたからとはいえ、傷つかれたことでしょう。気にしなくていいですよ。酒癖の悪い人って普段からフラストレーションがたまっているから、そのやるせない気持ちを発散するために何か弱い所に向かうだけですから、あなたに真剣に文句を言っているわけではなく、たまたま勢い余って、たまたま、あなたとのすれ違いや上手くコミュニケーションが取れなかったことなどでボカン💣しただけです。本人も内心反省、悪いと思っているもんです。思ってても口にしませんけどね。酒癖の悪い人は。だから酒が入ったときにだけボカンするんです。普段から抑圧されているだけです。
言葉とは言った本人がどうであれ、それは言った本人の言葉であって、あなたに対して直接かかわっていないことを学べばよいのです。なぜならば、どんな悪口も酷い言葉も「その人が言っている言葉」だから、自分に行っているだけ。自分のフラストレーションをなだめようとして他に向かって優位性を示しているだけ。
だから、こっちには用がない。
たとえば人の鳴らすクラクションをいちいち自分に向けられたものだと思う必要はないということです。仮に自分に向けられたものだったとしてもですよ?それでもその言葉そのアクションは本人のその時、その場、その状況下の一時的な感情ですしかないのです。生まれてから今日に至るまでずっと思っていたわけでもないのです。アナタだって嫌いな人がいたとしてもピークを過ぎればどうでもよくなっている経験はあるはず。だから、そんなに気にすることはないのです。2050年問題も今の人が今の問題としてどうかを問えば問題は問題そのものよりも自分の問題意識こそが問題なのであるということが見えてくるでしょう。確かに昔に比べれば今は今で色々めっちゃ大変なことだらけですが、それでも昔に比べて、こうしてネットはある、移動手段は歴史上最速、労働現場もスマート、野菜や肉も山や野に狩りに行かずとも授かれるのです。ありがてーのよ。
あなたが今そこでその子のためにきっとこうなんじゃないかと思う問題のその問題の炎がメラメラ🔥起こっている場所ってどこかと言えばダンナじゃなく、その子でもなく、あなたの中です。だから、原始時代は原始時代ですぐ死んじゃうけどみんな平気だったのです。未来も未来でその人たちが当事者ですから、なるべく良い環境を残してあげればいいのです。
子をもうける不安と向き合う
とても率直に心の奥を言葉にされていて、その勇気にまず敬意をお伝えしたいです。時代や家庭背景を思えば、自然に湧き上がってくる思いだと受け止めていただきたいです。
1. 時代背景への不安について
少子化、社会情勢、将来の不透明さ…。子どもに苦労させたくないと願うのは、むしろ深い愛情の証です。仏教では「この世は無常」と説きます。未来は誰にも読めませんが、その不確かさの中で「いま出来ることを精一杯にする」ことが生き方の基本とされます。大切なのは「苦しみの可能性」だけを見続けるのではなく、「その中でも人は笑い、支え合い、育つ」という事実に目を向けることです。あなた自身が子どもの頃に受けた優しさや楽しさもきっとあったはずです。それと同じように、未来の子どもも喜びを見つけていくでしょう。
2. 父との関わりが残した影
お父さまからの言葉に深く傷ついた経験は、簡単に消えるものではありません。「血がつながっているから自分も同じようにしてしまうのでは」という不安も自然な感覚です。あなたはすでに「自分は子どもを傷つけたくない」と強く願っています。その気持ちこそが、お父さまと違う道を選ぶ力になるのです。
3. ネガティブ思考との付き合い方
自己否定の声が出てくるとき、「また不安が顔を出しているな」とラベルを貼るように心の中で呟いてみてください。思考はただの「雲」のようなもので、あなた自身そのものではありません。雲がどんなに空を覆っても、空の広さそのものは失われません。あなたの本質も同じように、否定の言葉に覆われても消えることはありません。
4. 子を持つかどうかは「正解のない問い」
結婚したからといって必ず子どもを持たなければならないわけではありません。大事なのは「自分と夫がどのように生きていきたいか」という対話です。「お互いの不安や願いを正直に語り合える関係」を築くことが、未来を支える大切な土台になります。
結びに
不安を抱えている自分を否定する必要はありません。それは弱さではなく、優しさと責任感の裏返しです。もし「子を持つ」となったときも、その不安ごと大切に抱きしめながら歩めば良いのです。
あなたはすでに「子を思いやる心」を持っています。その心こそが、未来の子にとって最も大切な「安心の土壌」になるはずです。
合掌
人間は悟りに近い生命
輪廻転生を前提に考えるなら、人間、しかも仏教が一応残っている現代の地球に生まれることは、悟り(成仏)に近付くまたとないチャンスです。
例えば、どこかに今まさに死のうとしているミミズがいて、そのミミズがたまたま死んで人間になったとき、結果的に地球最後の人間になってしまうとしても、その人間が仏教を学んで死んだら、来世以降の成仏が早くなるのです。
つまり、人間という生命の乗り物が1枠でもあれば、その1枠に生まれた者にとっては成仏が早まるブースターとして機能するわけですから、ただ地球人に生まれるだけでも尊いことなのです。
ですから、地球が滅びる瞬間まで、たった一人の人間でも仏教的には貴重な枠なのです。