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あるお寺の住職さんに言われたこと…。

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先日、水子供養に行きその時の住職さんとお話する機会があり、話しました。(一人目病気、二人目水子(同じ病気))

すると、主人の家系はお墓がどうなってるかもわからない状態、私の家系は父方も母方も納骨堂に入れているので納骨堂の意味合いとしては無縁仏なので、先祖供養をやっているとは言えない。お墓と仏壇があってこそ先祖供養をしていると…。そのバランスが保ててないと長男、長子やその子どもに不運が特に付きまといやすいと。なので、この子(一人目)にもその不運が巡ってきてしまったと…。(私たち夫婦は親のせいか不運だとは思ってませんでした)
正直ショックでした。
うちの家では、法要はしっかりとやり、節目節目で納骨させて頂いたお寺にお参りに行ったりしてましたし、心の中では祖父のことなど思い返していたものですから…。また、会ってない御先祖様のことも、感謝し、主人やこどもに出会えたことも感謝して生活してきました。

こういう両家(主人と私)の間なので私たちの間の子どもには病気の子ども等が非常に授かりやすいと。因果ですと。
それを、正すには私たち夫婦が仏壇を購入し、主人の方の戸籍謄本を取り寄せて家系図を作りその仏壇の中にその方々を入れなさいと…。そして、そこに今回の水子さんも入れてと。そうすれば、一人目の子どもも、不運ではなく幸運の方に運気が回ると…。

主人は仏壇うんぬんには反対ですし、私自身、水子や両家の先祖を日々気にかけることができても、それ以上のことは…。

やはり、私たちが間違ってるのでしようか?
こう間違ってるから私たちのもとには病気の子どもしか授からないのでしょうか…。


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お坊さんからの回答 1件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

考えるべきこと、聞き置くことを分けましょう

 原因と結果の糸をすべて結びきれない私たちは、「どうして?」という疑問にとりつかれ、周囲の誰かのせいにしたり、あるいは自分のせいにしたりと、苦しむ場合があります。そして、答の出ない疑問と後悔の念に悶々としている時、思いもよらぬ言葉を耳にする場合があります。
 家系に水子があったから、悪事をはたらいたご先祖様がいたから、あるいはお墓や仏壇や神棚や家相に問題があるから、などなど。
 藁にもすがる思いでいると、「そうか!」「当たっている……」と思いたくなるでしょうが、ここでは、深呼吸して客観的に考える必要があります。
「本当にそうだろうか?この推論に自分も心から納得できるだろうか?ご託宣をのたまう人は、慈悲心にあふれ、因果応報の糸をすべて見透せる仏神のような聖者だろうか?そもそも、水子のいない家系や、悪事をはたらく人がいなかった家系などあろうか?」
 そうすると、先亡の御霊に対する感謝や供養に欠けたり不足したりといった忸怩たる思いを持っていることに突き当たる程度がほとんでではないでしょうか。その場合は、自分なりにできることを行えばよいし、この時点で〝自分には恥じるところがない〟と思えれば、言った相手が誰であろうと、聞き流せばよいだけのことです。
 そもそも、猫や稲といった他の生きものでなく、精神を持った人間としてこの世に生まれ出ることは、ほとんどゼロに近い確率の難事です。稀少な機会が現実のものとなるためには幾多のチャレンジが当然、必要であり、水子とは貴重なチャレンジを一つ体験した存在です。そうした水子が怨んだり祟ったりするはずはありません。だから、このように励まして、供養しましょう。
「今回はごめんね。この次は、誰かのご縁で、きっと成功してね」
 ご先祖様については、自分がしっかり、まっとうに暮らし、生まれ持った過去の因縁を清めて行くしか、私たちの生きようはないので、ご先祖様方へ回向(エコウ…自分が積んだ功徳を回し向ける)する気持があり、自分にできることを実践していれば充分です。それ以外のことごとは、参考にして納得できれば実行し、納得できないなら聞き置きましょう。
 お釈迦様は説かれました。「善いことを行いなさい。悪いことはしなさんな。良心に従い、汚れをまとわぬように生きましょう」こう生きていれば、乗りこえられない難事はありません。ご誠心に仏神のご加護がありますよう。

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