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巡礼を経て

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有り難し有り難し 17

昨年の秋に自分を変えたくお遍路さんを体験してきました。
そこで見ず知らずの私に、いろいろな人から接待などお世話していただき励まされ元気をもらいました。

こんな未熟な私が巡礼を無事成し遂げれたのもひとえにお世話になった皆さんのおかげでもあります。
けっして私一人の力では成し遂げれなかったことです。
ですが巡礼を終え、ふと振り返ると
そんな人の善意になんの恩返しもできない
自分にきがつきました。

巡礼を通して辛いとき、悲しいとき、うれしいときの人の心をしることができました。

そんな貴重な体験を学ぶことができた
感謝の気持ちはありますが
助けられてばかりで、なんの恩返しもできずにいる自分の無を感じ、今の私は何をすべきなのか?
何が出来るのかが見つかりません。

自分の心ほどわからないものありません。

まだまだこんな未熟な私にアドバイスいただけたら幸いです。


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お坊さんからの回答 2件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

通常の意味での「御恩返し」をする必要は、ありません

フククルさん、あけましておめでとうございます。

昨年お遍路さんで霊場を巡ることが出来たとのこと、まことにおめでとうございます。

霊場巡りをしたいと思っても、時間がとれない。健康面から無理だ。金銭的な余裕が無い等の理由から、願いがかなわない方も多くおられます。また、条件的に整っていたとしても、当の本人に信心が無かったら巡拝への一歩を踏み出すことも無いでしょう。立派な信心をお持ち故、尊いご修行を成就されたのだと思います。
仏教では、物事を成し遂げることを、因縁(因と縁)という教えから説明します。今回のお遍路は、あなたの信心(因)があり、そして色々な条件・状況(縁)に支えられて成就しました。

道中、飲み物や食べ物などの御接待を受けたり、行程についても多くの先達たちから教えやアドバイスをいただいたことと思います。有難い御縁を頂戴したことへの感謝の気持ちをどう表し、どう御恩返したら良いか?という趣旨のご質問だと思います。

御接待を受けたり指導アドバイスを頂戴したり、これらは仏教で言う「布施」に当たります。「布施」の意義について、字数制限の関係上、私のブログ記事を御参照下さい。
「法話38 布施とはむさぼらざるなり」http://blogs.yahoo.co.jp/dorinji/31599993.html

御支援を下さった方々へ感謝の気持ちを伝えるとすれば、通常は御礼状を出す事、そして返礼の品を送る事になります。そういう方法も大事ですが、仏教では「回向」という考え方があります。回向とは、自分が修行や徳行によって得た成果を、他者のために差し向ける事ことを言います。
(「法話42  大震災の惨状の中で、どう生きるか」http://blogs.yahoo.co.jp/dorinji/33436122.html)

お遍路さんを通して得たものを直接お返ししなくてもいいんです。通常の意味での「御恩返し」をしなくても構いません。支障ではgive&takeに拘る必要はありません。

「回向」という言葉の意味を御理解いただき、あなたなりに出来る「布施」という行を実践してみて下さい。それが、御接待して下さった方々や指導アドバイスして下さった方々への御恩返しとなりますよ。

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有り難し
おきもち

 目の前の方の悩みや気持ちをしっかりと受け留め、心を開いてもらうように努め...
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変わるのは自分でなく周囲の見え方。

フククル様
こんにちは。

自分を変えたくて巡業をされたと聞きました。

巡業という普段とは違う環境の中で変わったのは自分の心だったでしょうか。
あるいは、非日常の中での他者の関わりだったでしょうか。

心ほど揺れ動くものはなく、あてにならないものもない。
自分自身を変えることよりも、周囲の人の関わり方が変わるだけで娑婆の新たな一面に気付く。
恩を感じることができる。それで十分だと思います。

自分自身を変えるというよりも、見える世界が変わることで環境や生き様が変わってくる。

今すぐに恩を返すことで帳尻を合わせようとするのではなく、これから少しづつ心の栄養を蓄えたのちに恩を返すことを念じても差し支えないかと思います。

今できることとしては、健康に生きる。巡礼の恩を心に残して日々を暮らす。
その積み重ねから見える世界を歩んでいただければと思います。

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有り難し
おきもち

自分のことはあまり好きじゃない。 でも、だから、せめて自分だけは 自分...
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質問者からのお礼

ご回答ありがとうございます。
心ほど揺れ動くものはなく、あてにならないものもないとのお言葉痛感いたしました。

確かに巡礼で変わったものは心ではなく
他者との関わりでした。

正直、なんの為の巡礼だったのかと考えてもしましたが、疑問に思い悩んだことで、
こうして貴重なお言葉を頂き
また新たな思考が芽生えました。

日々の暮らしの中で感謝を忘れず
悩みながらも一歩一歩
歩んで行きたいと思います。

貴重な時間を頂きありがとうございました。

お忙しい中回答頂きありがとうございます。

自分なりに「回向」ということを理解して
布施といった形での行いを日々に感謝しならがら生きて行きたいと思います。

巡礼を通して得てものは私の人生にとって
財産となりました。

「お寺に参拝・訪問」問答一覧

お寺様へ参拝後の出来事に不安に感じます 

大変久しぶりに御質問させていただきます。 以前は、まとまらないお話を丁寧に聞いていただき、またありがたく暖かなお言葉を頂き誠にありがとうございました。  現在は精神的にかなり回復し新たな人間関係を築き、元気に過ごすことができております。心より感謝申し上げます。   以前のご相談から、お寺様、神社様によく参拝を行うようになりました。 4/10の質問日には以前から気になっておりましたお寺様にご参拝しました。 その際に、お寺様の中にある、眼病から守っていただける、目の神様のもとにあわせてご参拝いたしました。 恥ずかしながら、神社様とお寺様の違いがよく理解できておらず、ネットで調べた作法でお参りいたしました。ですが参拝時にはお寺様の中に神社様があることもある、ということを知らず、お寺様の作法で神様に手を合わせました。また、焼香も行って良いかわからず行わないで参拝してしまいました。   その後お寺様を後にし、桜が満開で見惚れていたらおそらく桜の蕾か、植物由来のとても小さな異物が目に入ってしまいました。 痛みは目に入った時のみであったことと、つい最近にご祈祷していただいたため、どうしてもお礼を伝えたくお寺様のそばの神社様に参拝したのちに、すぐ眼科に行き異物を取り除いていただきました。    そのため瞳に傷がつくこともなく、念のためにお薬も処方していただくと手厚い対応をお医者様からいただきありがたい限りなのですが、これは参拝方法が違っていて失礼をしてしまったから起こってしまったことなのか、不安があります。   また最近は楽しいことや不安なこと、考えたいことそれぞれが沢山あり、頭の中が騒がしくよく眠れない日々が続いているため、身体に目を向けるべき、といったメッセージのようなものでしょうか、それとも偶然でしょうか。 ご意見をお伺いできればと思います。

有り難し有り難し 2
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お寺や神社を訪れた際の撮影マナーについて

私は旅をするのが好きで、よく田舎のお寺や神社を巡っています。 写真や動画を撮るのも大好きでよく映像制作もしています。 そのため神社(鳥居)やお寺さんの敷地内、お地蔵さんもよく撮るのですが、 (もちろん撮影OKの場所のみ) ある日ふと、 「神社に入って早々に鳥居やお寺をパシャパシャ撮る行為は失礼なのかも…」と気づきました。 早速調べ、いろいろな記事を見て回りましたが失礼という方もいるし気にしないでいいという方もいて、結局よく分かりませんでした。 一応お寺や神社を撮る前(入る前)は、 「失礼します」という意を込めてお辞儀をしたりなど、写真を撮らせていただくということには感謝させていただいてます。 お坊さんから見て、 (撮影OKの)お寺や神社にきて早々にパシャパシャしている人をどう思われますか? 田舎のお寺や神社は撮影に関して記載がないところの方が多く、書いていないならOKなのかな?と思っているのですが、この認識も良くないですか? また、鳥居を後ろから撮る行為は神様に失礼でしょうか? 調べても出てこず困っております。 やはり良くないのでしたら、もうやめようと思います。

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お寺へ直接相談をしに行くことは可能なのか

先月祖父を亡くし、来月の頭に四十九日を迎えます。 四十九日を迎えるまでの魂は私たち家族のそばにいて見守ってくれているという話を聞いたのですが、その後の魂はどうなってしまうのか、という相談を先日こちらでさせて頂いたところ、有り難いお言葉を頂きとても心が癒されました。 その中の一つに、「魂についての捉え方などでわからないことがあれば、葬儀でお世話になったお寺さんに聞きに行ってみてはどうでしょう」というご意見がありました。 実際に葬儀でお世話になったお寺さんは我が家が長い間お世話になっているところでして、葬儀の終わりに住職さんから「わからないことがあれば聞きに来てくださいね」と言って頂きました。 しかしあくまでそれは法事などの際に何か質問をさせてもらえるということだと思っていたのですが、直接こちらからお寺に出向いてお話をさせていただくということはお寺として可能なのでしょうか? お墓や葬儀についてではなく個人的な気持ちの悩み相談という形になってしまうので、そのようなことでお時間を取ってしまうのは申し訳ないと思うのですが、お寺のほうに電話などで確認を取ることはご迷惑ではないですか? そして、もし直接お話させてもらえることになった場合、お布施というか、何か持っていくべきものはあるのでしょうか。 わからないことばかりで、助言をいただけると嬉しいです。

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菩提寺の般若心経会に参加したい

とあるお寺の檀家です。結論から申し上げますとタイトルの通り、初めて集会に参加する時の心得やマナーなどお答えいただければと思い相談します。 散歩をしている時に偶然見かけ、気になって調べてみたところ毎月一回開催されていることが分かりました。いつも閉じているお堂をその日だけ開放し、皆でお経を読んだ後ご住職のお説法を聞くという内容です。 少し聞いたお話がとても面白く、もっと聞きたいと思い参加しようとしましが、勇気が出ません。お金はどれほどいるか、数珠や経本は必要か、見た感じご年配の方が多く浮くのではないかと心配になりました。 ご住職に直接伺ったところ、お金や道具は特に必要ありません、いつでもお越しくださいとの暖かいご回答をいただくことが出来ました。ではそれで解決したではないかと思われるかもしれませんが不安で仕方ありません。   それは建前でやはり払わなければ失礼ではないか、自分のような仏教をあまり知ず信心深くもない人間が来てもいいのかという思考に囚われ、わざわざ休みを取っていったにもかかわらず引き返すことを3年くらい繰り返しています。 案ずるより産むが易し、とはよく聞きますがとても敷居が高いです。一緒に行ってくれるような友達や家族はいません。ですが一回くらいは死ぬまでに行きたいと考えています。   このようなくだらない質問で申し訳ないのですが、ずっと悩んでいます。お坊さん方は行事の際どのようにされてるか率直に聞きたいと思い書き込みました。

有り難し有り難し 20
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温かい気持ちになるお坊さん説法まとめ