小さな小さな息子の気持ち
私のお腹の中でちゃんと大きく育てられず、あまりにも小さい内に帝王切開で出産せざるをえず、それでもフニャー!と息子は産声を上げて産まれてきてくれました。
保育器の中で、身動きもとれないまま手術にも耐え、43日間頑張り通した小さな息子はパタパタ飛んでいきました。
私は息子と旦那さんや家族とただ一緒に生きたかったです。
私は赤ちゃんをちゃんと出産できるか分からないリスクのある体質でした。それでも産もうとしたこと自体が私のワガママだったのではないか、私の赤ちゃんにあんなに頑張らせてしまった。本当にごめんなさい。という思いと、
私はあなたに会いたかった。あなたは保育器の中でも目を開けて私を見つめてくれた。あなたを撫でたりあなたの力を感じることができた。あなたと一緒に43日間生きることができた。本当にありがとう。という思いもあります。
あの子はどういう気持ちだったのか…ねえ、教えて、と毎日いつもあの子に聞いてしまいます。お母さんはただただあなたが大好きで四十九日を迎える今も現実をまだ認められない自分がもがき、あがいています。自分がただ辛いからだと分かってもいます。なぜか息子は待ってる、帰ってくると信じています。
わけが分からなくなっています。息子は今どんな気持ちでいるのでしょうか。息子と私たちはこれから一緒に幸せになれるのでしょうか。あの子は帰ってきてくれると信じていいでしょうか…
回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。
袖すり合うも他生の縁
この度は謹んで深くお悔やみ申し上げます、南無阿弥陀仏。僅かにこの世に生を受け、極楽浄土にご往生された息子さま。生まれてきた意義と目的はなんだったのか?また、あなたさまご自身を深くお責めになっているのではありませんか。あなたさまと、会うためにこの世に生を受け、その会うという目的を見事に果たされたので、極楽浄土にお還りになったとお考えください。息子さまは十分にそのお勤めを果たされたんです。あなたさまに会ったんだら、それで十分なんです。お痛みや辛さは表面的にあったように見えているかも知れませんが、ご本人の意識はあなたの温かみや、優しさ、愛情を短い期間ですがしっかりと受けられて幸せな気持ちと安らぎのうちに、お浄土に還られたんです。大丈夫!短いとか、長いとか、そんなことはいいんです。そこに非常に密度の濃い、親子としての触れ合いがあったのですから。
袖すり合うも他生の縁、という諺がらあります?あなたと息子さまは、前世からの深い深いご縁の中で、今世、こういう再会と別れを経験されました。何故なのか?そんなことは誰もわかりません。しかし、しっかりと親子の契りを結ぶことができではないですか。それで十分だったのだと、お考えくださいませ。今回は、いろんな事情で子どももうけることができないか、もうけても早くなくなってしまうかも知れない。大丈夫だよ。お母さん。僕は早く逝っても構わないよ。お母さんのところに会いに行くよ。と、産まれて来られたんです。そうお考えくださいませ。最愛の存在を失ったことの辛さや儚さは、あなたさまをよりしなやかに、強くしていくものと思います。
生きるとは。また、生かされている自分とは何なのか、お考えいただくとともに、息子さまのご遺志を継がれてまわりの方々への貢献ということに思いを巡らせていただけたら幸いです。明るく元気に精一杯、ほがらかに生き抜くこと、これが、あなたさまに息子さまがら与えた課題のように思えますよ。どうかお元気でお過ごしくださいませ。浄光寺
ユウ様
この度は、小さな息子様とのお別れ、誠におつらいことでございました。拙生にも流産の子の経験がございます故に、ご心痛の程、いかばかりであろうかと少しなりにもお察し申し上げます・・
「あの子は帰ってきてくれる」
拙妻もそのように思っていたようです。流産の少し前に、ぼんやりとながら、船に乗った子どもを港で手を振りながら「また会おうねー」、「バイバイー」と見送る夢をみたそうです。明るい情景で、きっと戻ってくるとその時に確信したようです。
次の子(今の長男)は、きっとその子だったと、今でもあの時を想い出したり、水子供養の折々に申しますし、私もそのように思っています。
とにかく、どうかまずはお身体のご快復にご留意なさられて、御供養にもお勤めを賜りまして、ご夫婦仲睦まじくに、お互いで支え合って、助け合って、困難を乗り越えていって頂けましたらと存じます。
お幸せを心から祈念申し上げます。
川口英俊 合掌
息子さんはいつもあなたと一緒にいます。
ユウさん初めまして。
辛く悲しいですね。私も母として、想像するに耐えない現実に胸が苦しくなりました。
まず、産む産まないの前に、子供を望むことから私のエゴだと思います。
そして産まれた後は、一人の人間のエゴで生きて死んでいく…人って悲しい生き物です。
でも、ユウさんのように他人(自分の子供でも他人です)を思い苦しむ。ユウさんの為に、パパやママと生きる為に頑張った息子さん。
突き詰めれば自己満足や自己肯定の世界かもしれませんが、「限界があっても人の為にする」ことは真実が見えない人間の美しさでもあると思います。
短い人生だったから、苦しかったのでは?とは思わないで下さい。
息子さんの命は100歳まで生きる人と変わらない尊い命です。
親としては細く長く生きて欲しいと思ってやまないですが、太く短い人生を生ききったのです。
浄土真宗では、亡くなった方は仏様になって、阿弥陀様が用意して下さったお浄土に生まれさせて頂くと説かれます。
そして仏となった息子さんは、今も自分のせいで苦しんでるママや家族のことを思い、この世に戻って「僕は大丈夫。ママの方が心配」と寄り添ってくれています。
息子さんを思うところに息子さんがいてくれる。
ユウさんが、日常の全て、過去現在未來の全てに息子さんを感じておられるのであれば、きらきら光る目でユウさんを見ている息子さんがそこに生きている。
もしかしたら「今度こそママと人としての人生を生きるんだ」と、またこの世に戻ってくる準備をして下さっているかもしれません。
また息子さんがそのまま産まれる訳ではありませんが、息子さんの願いがあることに間違いないと思います。
今は思うままに悲しんで、息子さんに甘えましょう。
素直に悲しむことで息子さんも「仏様になって親孝行出来て嬉しい」と思って下さるのではないでしょうか。
質問者からのお礼
三浦 康昭様
ご回答くださり、ありがとうございます。 息子は私たちに会うために来てくれたんだ、会いたかったんだ…とそれだけのために来てくれたの?そんなに会いたかったの…お母さんもお父さんもやで。と嬉しさ、ありがたさで胸がいっぱいです。やっぱりあの子はとてつもなく強く、優しい子なんだと確信しました。大丈夫、という言葉は私たち夫婦もずっと呪文のように言っていました。やっぱり大丈夫だった…ありがとうございます。
川口 英俊様
ご回答ありがとうございます。川口様も愛おしいお子様をなくされているとのことでその時は奥様も辛い経験をされたのだなと思います。私も夢に息子が出てきてくれる時があります。その時はまるで順調に育ち一緒に笑っていたりします。起きてかなり寂しい気持ちに襲われます。でもこれは未来を見てるんだ、と思えました。やっぱりあの子は帰ってきてくれる気がします。希望を持ってもいいんだと思えます。どうもありがとうございました。
緇川 杏美様
ご回答ありがとうございます。あの子はやっぱり今も居てくれてるんですね。待ってるんですね…とてもホッとして嬉しくてあの子が愛おしくてたまらない気持ちになりました。あの子のキラキラしたお目目がとてもよく浮かびます。息子はすごい子です。私たちにあんな素晴らしい子が来てくれたなんて信じられないくらいすごい子です。本当に自慢の息子なんです。だからこそ今撫でてあげられないことがとてつもなく辛いのです。でもそれは今度会う時にいっぱい撫でて!と言っているのでしょうか。息子にありがとうと大好きと愛してるで胸がいっぱいになり涙が溢れています。どうもありがとうございます。
みなさま、本当にありがとうございます。なんだか息子からの答えが聞けた気がします。もう胸がいっぱいで切ないやら嬉しいやら寂しいやらでちゃんとお礼が言えてるのかわかりません。これからも色んな感情が沸き上がると思います。汚い醜い感情もです。でもそんな時は今回のこのやりとりを思い出して、息子、旦那さんと共に元気に明るく楽しいと思えるような自分に戻っていけるように頑張っていきたいです。どうもありがとうございました。