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これも運命なのでしょうか

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家業に翻弄される人生に疲れてしまい、これからの人生に希望が持てず、この先どうしたらいいのか分からなくなっています。

現在、父とバツイチのおばと病気で無職の兄と同居しております。

現在は家業(飲食関係・父親で3代目)を手伝っておりますが、小さい頃から家業の大変さをよく分かっていたので絶対に家業を継ぎたくないと思い高校卒業後に家を出ました。

私自身も飲食関係の仕事に付きましたが家業とは方向性が違うため将来は自分で独立して店をもつ事を目標にし、給料も少なく生活も苦しかったのですが、兄と弟が大学に行っていたため経済的に負担をかけたくないと思い頑張ってきました。

ようやく一人前の給料をもらえる様になりこれからと言う時に兄が統合失調症と言う病気になり母親も心労がたたったのかガンで寝たきりとなり、どうしようも無い状況になり仕方なく実家に戻り家業を手伝いながら、母の介護をしておりました。

その後母のガンが悪化し他界した事や兄の病気もいくらか落ち着いてきた事もあり、もう一度外に出て働きたいと父に伝えたのですが、「お前に抜けられたら店が潰れる」と泣きつかれ仕方なく残りました。

その後、外で働いていた弟が戻って来てくれる事になり外に出れる事になったのですが、弟も家業の大変さと病気の兄との関係に嫌気がさし2年位でもう辞めたいと言われ家を出てしまいました。

わずかながらも従業員がおり、借り入れもかなりあるために店を閉める訳にもいかず、私がまた戻る事になり現在に至ります。

休みもほとんど無く収入は外で働いていた時の半分以下となり、元々仕事の嫌いな父親も私にまかせっきりで、おばも一緒に働いているのですが病弱であまり無理がきかず、私自身が無理をしすぎて一時軽いうつ病になりました。

弟も今の生活が楽しい様で戻って来てくれる感じでもなく、私が抜けたら店が成り立たなくなるのも分かるので、自分の感情を殺して生きている感じです。

父親が死んだら相続放棄をして店を畳むことも考えていますが、父親は世間体ばかりを気にする人間のため、なかなか分かってもらえません。

私自身の収入も少なく、兄の存在もネックになり結婚も難しい状況です。

今の状況は周りを気にしすぎて自分の思いを貫けない私の弱さが招いた結果なのでしょうか?

アドバイスを頂きたくご相談させていただきました。


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お坊さんからの回答 1件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

下へ下へ根を降ろす

すごく頑張って働いてこられたタラさんに、まずは労いの言葉を贈りたいと思います。
いつもお疲れさまです。

今の状況を運命と思って受け入れて前向きに進めるならばいいのですが
うまくいかない中でそれをしろってのはなかなか難しい話です。

「死なない人間はいない」のと同じ意味にとらえれば「つぶれないお店はない」ので、家族をボロボロにしていく家業に執着することは愚かなことでしょう。
「タラさんが抜けて潰れるような店なら、今閉めても同じ」って、他人ならたやすく言い切ってしまえますが、問題はその後の家族の人生と生活があるということです。

…と、ここまでのことくらいは、きっと何度も考えておられたのではないでしょうか?

せっかくお坊さんの相談サイトに相談したんですから、せっかくならばポジティブ方向な意見も聞いてもらいたいのです。(やめることが間違いだというわけじゃありませんよ)

「継ぎたくない家業、父は仕事嫌いなのに世間体ばかり、給料は安い、休みは少ない、兄は病気、母は亡くなった、弟出て行った、借り入れある」と
「イヤだ!やりたくない!辛い!」が沢山あるのは理解できました。
そして、今はそのことばかりに囚われてしまっているように思えます。

"置かれたところこそが今のあなたの居場所、咲けない時は下へ下へ根を降ろしましょう"
渡辺和子さんの言葉です。

仕事嫌いな父…じゃあ自分のやることに口を出させない約束をさせる。
継ぎたくない家業…じゃあ少しでも工夫して面白くしていく。
給料は安い…じゃあどうすれば儲かる飲食店になるかコンサル入れて考えてみよう。
休みが少ない…儲かるようになったら人を雇って自分の時間を作ろう etc

もちろん、思ったようになれば苦労はしません。
でも、こうやって前を見据えて歩く覚悟をすることが「根を降ろすこと」です。
こうやって根を降ろすと、まず心が安定します。
心が安定すると、今まで見えてこなかった解決策やアイデアが生まれたりするもんです。

「家業に翻弄される人生」を「家業を使いこなす人生」に変えていくこともいいんじゃないでしょうか。
飲食店は大変な仕事ですけれど、目の前のお客さんの幸せに直結する素晴らしい仕事だと私はいつも思って尊敬しています。

もちろん身体が一番大事であり、あまり無理しすぎるのはダメですよ;

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質問者からのお礼

心に染みるお言葉ありがとうございました。

友人にも実家が自営業だったり飲食関係の仕事をしている人間がおらず、兄の病気の事もあまり公にしていないため、誰にも相談できず困っていた時にこちらのサイトに出会い今回ご相談させていただきました。

私自身も渡辺和子さんの本を読ませて頂いた事がありその時は非常に感銘を受けましたが、この頃は本を読む気力も無く、毎日一人で考え込むうちに考え方も悪い方悪い方へといっていたようです・・・・・。

どんなに嫌だ嫌だと思っても小さい頃から関わってきた家業を私の代で潰すのも忍びなくどうしたら良いのか分からなくなり苦しかったのですが

「死なない人間はいない」のと同じ意味にとらえれば「つぶれないお店はない」

とのお言葉にだいぶ気持ちが楽になりました。

この先結果はどうあれ、悔いの残らぬ様に今の場所で私の気力体力知力の中で出来ることを精一杯やってみようと思います。

お忙しい中のご回答ありがとうございました。

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