SNSで介護している老犬の安楽死を求められます
現在寝たきりの老犬介護をしています。
SNSで外国人の方から かわいそうだから早くこの子を楽にしてあげて としょっちゅう言われます。
愛犬は痴呆はでていますが、病気で寝たきりではなく、老衰なので特に痛みや苦しみはあまりない(たぶん、ですが)ので
そのたびに私は最後まで看取る道を選んでいます、と答えていますが、外国人にはなぜ楽にさせないのか理解できないようです。
外国では宗教的に安楽死させることが最後のプレゼントという考えと聞きました。
なぜ、最後まで看取る道を選ぶのかうまく説明できません。
外国人の方に説明したいので助言お願いします。
回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。
ご質問、拝読しました。
愛犬を大切に想う心はきっと相手も同じなのでしょうが、そこに基づく解釈は千差万別。文化背景が異なれば尚更、考えを伝えるのは難しいですよね…!
さて、ご質問について私なら、
・生命的な機能が働いている存在=人智を超える存在によって生かされている存在
・その寿命を自分がコントロールすることを望まない
・故に、安楽死により老いの苦しみを止めるのでは無く、生命を全うする為の手助けに重きを置く
・行為は違えども、愛犬を大切にする気持ちは同じ
…という考えをベースにして、以下のようにお伝えするかな、と思います。
-----
愛犬には、彼の心臓が鼓動をやめる瞬間まで、この地上で生きる権利があります。
その権利は、神と彼(愛犬)自身の魂による尊い契約に基づいており、私たち家族の感情によって左右されるべきものではない、と思っています。
彼は言葉で「生きたい」あるいは「苦しみから逃れたい」と訴えているわけではありません。
しかし、力強い心臓の鼓動、ゆったりとした呼吸、柔らかな温もり…これらが、地上における彼の存在を神が認めた何よりの証明です。
だから私は、そうやって神に存在を認められた彼の命を尊重するのです。
「彼が天国へ旅立つ日まで、ともに生きる」という決断は、そのような考え方を受け入れた結果に過ぎません
決して寂しさゆえの苦痛を伴う無理な延命策を取ろうとしているわけではないのです。
彼と私たち家族の選択した生き方に、ご理解を頂ければありがたいです。
------
以上、外国の方が解り易い言葉に置き換えてみたつもりですが、相手の宗教や文化背景を完全に理解しているわけでは無いので、言葉の至らない点などはご容赦下さい…!
さて、余談ですが、西洋庭園はシンメトリーな花壇や噴水など、自然をコントロールし、幾何学的な型にはめることで不変の美を造形する傾向があるのに対して、
日本庭園は苔生した石や朽ちた古木など、自然のあるがままの姿に美しさを見いだす傾向があります。
最高の美を求める気持ちは同じなのですが、随分と解釈は異なります。
きっとこんな感じで、自然に対する価値観の違いが死生観の中に反映されると、今回のような解釈の違いとして現れるのだと思います。
少しでもご参考になれば、幸いです。
どうぞ、愛犬さんと一緒に素敵な毎日を過ごされるよう、お祈りしています。
質問者からのお礼
回答ありがとうございました。
言葉にできない想いを言葉にしていただけて本当にありがとうございます。
言霊的なことなのでしょうか、私自身もすっきりし、安心しました。
庭園のお話もすごく納得できました。
本当にありがとうございました。