hasunoha お坊さんが必ず答えてくれるお悩み相談サイト

お坊さんに質問する
メニュー
メニューを閉じる

中絶するべきか悩んでいます。妊娠10週目です。

回答数回答 3
有り難し有り難し 62

付き合い5ヶ月の彼(28歳)の子を妊娠しました。

しかし彼は、人格否定(私はクズとか)するようなことをすぐ言います。私は、悪いところは治そうと頑張ってきましたが、何度となく私の言い方や考え方について言われ、妊娠が発覚した週も、毎日のように何時間も電話で話し合いをし、疲れてしまい、仲直りしては、本当にやっていけるのかと考え、それを伝えるとまた何時間も話し合い。と言うことの繰返しでした。

疲れを感じ、もう新しい道を行こうと考え彼に伝えたところ、下ろすならお腹殴らせろとか下ろすと一筆書けとか、殺すなど言われました。(実際に手をあげることはありません)

それも私が言わないと分からないから言うのだと彼は言います。

彼は10代の頃不良で、悪い人達とも付き合いがあり、捕まってもおかしくないことをしていたそうです(今は違います)。

年齢的にももう妊娠出来ないかもしれないし、中絶は子供が可哀想です。
何度となく何時間も彼と話すうちに言葉は悪いけれど、彼の気持ちもわかるところはあり、何とか彼とやり直した方が良いのか悩みすぎてわかりません。

私の周りの方達は、大体の人が私が幸せになれないから諦めろと言います。

しかし、彼と別れて次に出会う人がどういう方かはわかりませんし、彼とは違う試練があるかもしれません。私が幸せになるのかもわかりません。
年齢も年齢ですし、今年3月に子宮筋腫の手術を受けており、2年で再発すると言われていますので妊娠出来る期限もあります。
なので、彼と話し合い、がんばれるだけがんばってみても。との考えもあります。
子供が誕生したら、可愛いだろうなと考えてもいます。彼も、子供は好きなので産んで欲しいと言います。

ひとつの心配は、出産した場合、育て方だとは思いますが、彼の子ですのでどう育つのかです。

自分の軽率な判断で妊娠し、自分勝手な理由で中絶を考えるのは人として違うとも思いますが、彼と別れるなら一人で子供を育てる自信もありませんし、自分と子供の為にも今のうちに新たな道を選ぶ方が良いのではとも思います。

10週目まで来ており、悩みに悩んでもどちらが良いのかわかりません。

どうか、ご意見をよろしくお願いします。
長文乱文、失礼いたしました。


この問答を娑婆にも伝える
facebookTwitterLine

お坊さんからの回答 3件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

あなたの決めたことを、私は尊重したい。

今、一番に考えていただきたいのは、あなた自身の身体です。 つわり は、どうですか? しんどかったり、怠かったりしていませんか? 妊娠初期は、特に敏感であるのに、周りに気付かれにくいので、あなたの体調変化に対応が遅れます。自身で、無理しないように気をつけましょうね。これからのことを、大変な身体を抱えながら、一人で悩んでいらっしゃるのだろうなと思うと、心配ですよ。

命を宿すことを、年齢的に 今が限界かもと、女性は常に意識しているところですよね。だから、悩んだり迷うのも当然ですよね。
ただ、子どもの一生を背負う覚悟も、必要です。彼を頼りにしていけますか? また、周りに理解者、協力者は、いてくださいますか?
もちろん、これからだって、いくらでも、あなたを支えてくださる方も、いらっしゃるでしょう。でも、今 考えられる状況は、想定しておかなきゃね。
先のことなんて誰にも分からないけれど、親になる(すでに親になっている)育てる責任、義務があることは、決まっていますからね。
だから、彼と、とことん話し合いましょうね。

どちらにせよ、あなたの決めたことを、私は尊重したい。どちらになっても。決めたら、その日を迎えるまで、穏やかに暮らしましょう。やっぱり、あなたの身体が一番よ。

{{count}}
有り難し
おきもち

はじめまして(*^^*) 中田みえです。 教善寺 住職として、母親として...
このお坊さんを応援する

あなたのお腹の中の赤ちゃんと「対話」をして下さい。

ふたりの女性のお話をさせて下さい。

一人は、未成年で出産した女性の話。
彼女は、幼少期に両親と離別。旦那さん不在で出産、文字通り身を粉にして働き、女手ひとつでこどもを育てたそうです。お子さんはもう成人して立派な家庭を築いたものの、母親には顔さえも見せにきてくれない状態。それでも、彼女は、こう語ります。
「うちの子、こんな母親のもとで、本当によく育ってきてくれたわ...親バカと言われるかもしれないけど、わたしが命を差し出しても良い、って思えるのはあの子だけだって、今でもそう思っている。」

もう一人は、未婚の相手との間にできたお子さんを中絶した女性の話。育てる環境がない、という周囲の勧めもあり、中絶を決心をしたそうです。
「この子はね、○○○グラムだったんだって。病院で手術した日が、この子のお誕生日なの。生まれてきた姿をみて、こんな私でも、おかあさんに選んでくれたんだな、って…女の人のからだとか、いのちとかってなんか、神秘的ですごいんだなぁ…って…ちょっと感動とかも、した。」

ふたりとも、悲しみと微笑みをたたえた、聖母マリアさまのような、何とも言えない表情をしていらっしゃいました。

ときには、お釈迦さまの説法よりも、リアルな現場における母と子の対話のほうが、多くを語ります。

川口様のおっしゃるように、まずは、専門機関にご連絡を。第三者の母と子の対話を、多くのそれを目の当たりにしてきた人たちの話を聞いてみて下さい。そして、あなたの悩みを打ち明けてみて下さい。あなたが今、考えている以上の考えや選択肢があるかもしれません。

そしてもうひとつ。期限の日まで、なるべく多く、お腹の赤ちゃんと対話する時間をつくって下さい。

そんなことしたら、情が湧く、とか罪悪感が出てしまう、とか、気が進まないかもしれません。
でも、そんなちっぽけな人間のものさしで、考えないでください。
これは、あなたがどんな選択肢を選んでも、後悔しないようにするために必要なことなのです。

あなたの意思とは関係なく、赤ちゃんは、あなたを選んでやってきました。
だから、あなたがどんな決断をしようとも、間違いなくこう言ってくれるはずなんです。

「お母さんがそう決めたなら、きっとそれが一番だね。愛してるよ、ありがとう。」

その声を、しっかりと聞いてください。それが、あなたの母親としての責任です。

{{count}}
有り難し
おきもち

仏教的には中絶は勧められません・・

みこと様

川口英俊でございます。問いへの拙生のお答えでございます。

10週目ですか・・調べてみましたら、妊娠12週目までが、中絶の一つの期限になるようで、まずそこまでとなると、もう時間があまり残されておらず、お互いに感情的になっての無為なやり取りは避けたいところとなりますね・・

両方の親御さんを交えての冷静な前向きとなるような話し合いはできないのでしょうか・・

または、一度、第三者でも専門家の意見を聞くという意味でも、下記のところなど、専門窓口にも相談してみても良いかとも存じます。

妊娠SOS・妊娠、出産における相談窓口
http://ninshin-sos.jp/sos1/

ここからは、一僧侶としてのお話となりますが、仏教的には、僧侶が中絶を勧めることはできません。

ただ、それぞれで色々と勘案すべき事情もあることは重々に承知しております。

とにかく、いずれを決断されても、後悔はなされずに、どうか前を向いて、功徳を少しなりにも積めれるような行いにもお努めなさられて頂けましたら、有り難くに存じております。

そして、もしも中絶をなさられてしまわれることになりましたら、その子のご供養の程をどうか懇ろにも宜しくお願い申し上げます。

お幸せを祈念申し上げます。

川口英俊 合掌

{{count}}
有り難し
おきもち

Eishun Kawaguchi
最新の仏教論考はこちらでご覧頂くことができますが、公開、非公開は随時に判断...
このお坊さんを応援する

質問者からのお礼

お礼が大変遅くなり、申し訳ございません。

中田三恵様、ありがとうございます。
私の身体を気遣っていただき、大変心が温かくなりました。
ずっと彼との話し合いの中で、疲れきっていた中でのお気遣いで、涙が出ました。
ありがとうございました。

川口英俊様、ありがとうございます。
さっそく、専門の相談窓口に電話をしてみました。答えは、彼は変わらないから今回は違う道を進む方が良い。とのことでした。
ですが、川口様と妙香様が仰るように、彼のご家族を交え、話し合いをすることも必要と思い、話し合いの場を作らせていただきました。
話し合いをして、よかったと思います。背中を押してくださって、ありがとうございました。

妙香様、ありがとうございます。
二人の女性のお話、心に響きました。
妊娠が分かる前から、彼とは話し合いの毎日で、お腹の赤ちゃんのことを大切に思えていませんでした。妙香様が仰るように、赤ちゃんはこんな私でも選んで来てくれました。ありがとうと気持ちを伝え毎日を過ごしました。
辛くなるため避けてきましたが、大切なことをわからせていただきました。ありがとうございます。

結果としては、
彼と、彼のご家族とも話し合いを行い、
彼は、過去に言葉ではない暴力もあったそうで、やはりやっていけないとの考えに至りました。しかし、いざ中絶の日を迎え病院に行くと、お願いしますと先生に言えず、中絶は出来ませんでした。もう、前を向くしかありません。彼のご家族はとても優しく、支えになっていただけそうです。がんばるしかありません。
皆様、本当にありがとうございました。

温かい気持ちになるお坊さん説法まとめ