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障害児の中絶

回答数回答 2
有り難し有り難し 42

宜しくお願いいたします。
妻がそろそろ高齢出産なのですが、子供の為にも二人目が欲しいと言います。
ただ、妊娠初期に検査しい異常があれば中絶すると言います。
理由は育てる自信が無いのと、障害児自身も辛い人生だから。また、親が死んだあと生きて行けないから。だそうです。

私はそれは人殺しなのではと悩むのですが、いかがでしょうか。
障害児を育てるのに疲れて殺してしまう事件もあります。
障害児でも育てる覚悟が無ければ妊娠自体、間違った事でしょうか。
妻の選択にも正当性があるなら、子供に兄弟を作りたいです。


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お坊さんからの回答 2件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

仏教的には、

中絶も、障害をもっているから。という判断も正しいものではありません。
いのちはすべて平等ないのちである。優劣をつけるのは人間で、
誰が何と言おうと『ほとけ』の尊いいのちである。

だからこそ、昔は子供を『授かる』と表現したのでしょう。
私たちが『作った』ものではない。

仏教は『羅針盤』です。
進むべき方角、正しい航路を教えてくれます。
でも氷山があれば迂回したり、なかなか思うようには進めないものです。

色々なことが科学的にわかるようになったからこその
悩みであると思います。
昔にはなかった氷山であると思います。

しかし、人はみな正しい航路を行きたい願いが心の底にはあるのだと思います。

だけど、弱い。

その通りの道を進めないことばかりの私たちです。

答えになっていませんが、

最後に一つ
自分たちに、自信や覚悟がない。というのはわかりますが
『障害児自身も辛い人生だから』などとは
私たちが勝手に決めることではありません。

お礼へのPS.
お二人の意見が真反対なのですね。
もう少し話合われて、indigoさんの思いを充分に伝えた上で奥様が
『障害を持った子は嫌だ!無理だ!』
と頑なならば

奥さんの意見、命を十月十日宿す奥さんの意見を尊重されたほうがいいかな⁉︎と私は思います。

『もし、障害を持った子であっても関係ない!私たちの子であり、授かった命だよ。家族でみんなで助けあって行こうね。』

というある種の覚悟が
最初からないのなら

私はやめておくべきではないかなと思います。

しかし、どこまでも
お二人、ご家族の問題ですので、
よくよく話合われてはいかがでしょうか。

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私たちにおける最大の「障害」とは・・

indigo様

川口英俊でございます。問いへの拙生のお答えでございます。

程度の差はあれども、生きていく上での困難さを「障害」と言うのであれば、正直に申せば、皆、「障害」を抱えていることに変わりはないものであると考えております。そして、皆、独りで生きていけるものではなく、弱い存在でもあります。

生・老・病・死、愛別離苦、怨憎会苦、求不得苦、五蘊盛苦・・輪廻にある限り、迷い苦しむことは仕方のないものとなります・・

でも、この迷い苦しみの世界にあって、皆、それぞれで障害を抱え、弱い存在であっても、何とか生きていることができているのは、お互いの助け合い、支え合い、分かち合い、補い合いがあってのことによるからでございます。

大切となるのは、他への思い遣りや配慮の心、そして、仏教的に申せば、慈悲の心となります。

是非、お二人目を望まれて、お生れになられたお子様も、周りの御支えと共に、慈悲の心でお育て頂ければ、誠に有り難いことであると存じます。

とにかく、仏教的には、輪廻で迷い苦しむ最大の「障害」というものは、煩悩の親玉である「無明」(根本的な無知)であると考えます。

皆が、仏教の修習によって、「無明」を対治していくことで、この迷い苦しみの世界から脱せられるようにと致して参りたいものでございます。

川口英俊 合掌

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Eishun Kawaguchi
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質問者からのお礼

ありがとうございます。
私はどういった選択をしたらよいのでしょうか。ご回答を見る限り子供を作る選択自体が間違っていると理解しましたが、私はどうあっても育てたいと思っていますが、妻は違うようです。自分、子供生活も気になるようですが、自信がないようです。私たちはあきらめたほうが良いのでしょうか。
まだ妊娠は計画の段階で、妊娠しているというわけではないのですが。

ありがとうございます。
私たちにとって非常に難しい問題です。子供を作るのが当たり前の方のほうが多いですが、自分に覚悟があるのか、それは自分でもわかりません。
話し合った結果、見送ることとした場合将来後悔する可能性を考えるとなかなか決めきれません。

大乗さま
川口英俊さま

ありがとうございます。
出生前に障害が分かった場合97%が中絶するというデータもあります。私も父親ですので2人で育てていくものと存じていますが、実際、就業時間の状況等を鑑みると妻に日常の子育ての時間が多くいき、精神的な部分も妻が多くもつ事は事実です。この場合、妻の判断に任せて2人目を望んでもよいでしょうか。私自身兄弟がおらず寂しい思いをしたこともあります。
望んでいるのは私も妻も同じですが、障害児だった場合の対処、見解に相違があるのです。
今のうちに考えても、妻の本当の心境はその時にならなければ見えないものかもしれません。
その時は妻の選択にゆだねようかとも思います。半面、私は卑怯なのかもしれないとも悩みます。
僅かな可能性を懸念してあきらめるよりも、100%明るい未来を信じてみるのも選択でしょうか。
正直、年齢的にも先延ばしにする余裕も、これに関して1年間社会を見渡す時間もありません。

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