自分の性格
会社の上司と性格が合わず毎日現場で怒られてばかりいます。
自分は怒られるとだまってしまうのがきにくわないらしく人格を否定されその性格もいますぐ直せと言われます。
毎日これが続くと思うと家に帰って子供と遊んでいてもその事ばかり考えて心から笑えません。最悪鬱になりそうです。
自分はまだこの会社にいたほうがいいのでしょうか?
回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。
怒られている対象は何か
亀山純史と申します。人にはそれぞれ、仕事に対する向き不向きがることは、私自身、生徒の就職指導に関わった経験から、よくわかります。しかし、そう考える前に、今回のご質問に対しては、次のように考えてみてはどうでしょうか。
ご質問では、「会社の上司と性格が合わず毎日現場で怒られてばかりいる」とのことですが、あなたの上司は、あなたの性格自体に対して怒っているのですか。今回のご質問では、あなたとあなたの上司との間で交わされているやり取りの内容がはっきりしておりませんので、憶測でしか言えませんが、あなたの上司は、あなたの性格自体に対してではなく、あなたの仕事内容に対して怒っているのではないでしょうか。(違っておりましたら、誠に申し訳ございません。)もちろん、仕事内容にあなたの性格は大いにかかわっているかもしれません。でも、仕事内容に問題があるならば、ここは、自分の性格を持ち出す前に、どのようにしたら、問題の仕事内容をよくすることが出来るかを考えるべきだと思います。仏教では物事をありのままに見ることを説きます。ありのままにとは、因果関係をはっきりとさせることです。あなたのある性格のために、仕事がうまくいっていないとしましょう。そこで、あなたの上司はあなたに対して怒る。その時、上司が怒っている対象は、あなたの性格ではなく、うまくいっていない仕事ではないでしょうか。もう一度、自分自身に問いかけてみてください。もしそうならば、どのようにしたら、うまく仕事ができるかを考えてみましょう。たとえば、仕事の段取りが悪かったら、「自分は不器用だから。」という考えではなく、どうしたら段取りよく仕事ができるのか、を考える。たとえば、「やるべきことを全て、とりあえず紙に書き出してみる。その次に、優先順位をつけてみる。」といった具合に。その時、「自分は不器用だから、そんなのは無理だ。」という考えしか出来ないとしたら、転職して別な仕事に就いたほうがいいのかもしれません。いずれにせよ、進路を決めるのはあなたご自身です。ご参考になさってみてください。
本当に求められているもの
立場が上の方に意地を張って対立しても、得られるものは何もありません。
反発、反抗、黙ってしまう事は、円滑なコミュニケーションとは言えません。
まず、怒られたからといっても、そこで会話が終了したわけではありません。
ボクシングでいえば、相手がパンチを打ってきたという事です。
テニスでいえば、相手に強烈なサーブを打ってこられた、という事だけです。
上司は、部下の育成、指導の名の下に、言うべき事を言わなければいけないだけです。
「本当にただいう事を聞ける人」になってください。
ある70代の僧侶は立場がどんなに偉くなってもいつも素直に「はい」と大きな声で返事をなされます。
あなたよりも年も上ですが、誰に対してでも素直に「ハイ」と言います。
僧堂生活では、仮に相手が年下であっても、素直に話を聞くことが大切です。
大人は何らかの取引、かけひき、条件付けを要します。
それは衝突の元となります。
まず本当に人の話を黙って最後まで聞けるようになってみることです。
何を言われても、あなたの中から沸き起こる体裁を取り繕おうとすることを一切しないことです。
誤解のないように。
素直という事は、まず、話を私見や私的感情を交えずに相手が誰であっても、最後まで聞くことなのです。
あなたの主張や意見を交えずにまず、本当に素直になってみましょう。
決してイエスマンになれとか、ロボット、社畜になれという事ではありません。
本当にただ素直になるという事は、尊厳ある力なのです。