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私が殺したの?

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有り難し有り難し 28

末期ガンの母の苦しみをとるため、縁切り寺へ行った道中、急変し安らかに逝去したと連絡がありました。
母は日中、普通にしていたそうです。
安寧を願ったばかりに私が母を殺したようにしか思えません。
生きる事を頑張っていた母に申し訳なく、自分が許せません。
お寺へ行かず母のそばになぜいてあげなかったのか後悔に苛まれてます。


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お坊さんからの回答 1件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

最後の瞬間よりも、その尊い人生全体から真実に出会う

お母様のご命終謹んでお悔やみ申し上げます。南無阿弥陀仏
今は悲しみの内にあり、冷静な判断ができない状態かもしれません。どうかご自身を責めないでください。
お母様のこの世での縁尽きる瞬間と、ひまわり様のお寺参りのタイミングがたまたま重なってしまったということでしょう。
ひまわり様が祈ったのは「ガンの苦しみ」との縁切りではないですか?それとお母様のご命終は結びつきません。
たとえどんな祈りであろうとも、そのことで人間のいのちが終えることはありません。

しかし私たちは祈らずにはおれない存在です。
何かどうしようもない壁にぶち当たった時、あるいは最愛の方のために何かをしたい時、そういう「祈りを捧げる場」があることは、ある種の救いであると思います。苦しい事実から少し目を背けさせてくれる、そんな場です。
しかし、仏教の救いは本来であれば真理に目覚めること。真理は事実です。事実から目を背けない、事実以外のものに惑わされないというのが仏教の教えです。

お母様の最後の瞬間に立ち会えなかったことは大変な後悔であるのでしょう。しかしお母様の人生はその瞬間のみであったわけではありません。お母さまの愛情は時に厳しく、時に優しく、いついかなる時もひまわり様を包んでいたのではないでしょうか?

今、その大切な方のご命終に際し、その人生の全体から学ばなければいけません。お母様は最後まで生きることを投げ出さなかった。末期ガンという事実から逃げずに生き抜かれた。

そしてお母様はこの世の縁つきて仏様の世界に旅立っていかれました。これからは仏様としていつでもあなたにはたらきかけるでしょう。願いをかけてくださるでしょう。
仏様とは真実を教えてくれるはたらきです。

人は生まれたらやがて命を終える。しかし命を終えてもなお、残されたものに寄り添う仏様としてはたらき続ける。

そういう事実を真実として教えてくださっています。お母様はもう苦しんでいません。

今はもう仏様として

「祈ってくれてありがとう。もう苦しまないで。自分を責めないで。これからもいつでもそばにいるよ。」

と微笑みかけてくださっているのではないですか?

どうかもう事実でないことに苦しまず、今はただお母様の死を悲しみ、その人生全体から真実に出会っていただきたいと存じます。

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個別相談可能
はじめまして。北海道の片田舎の農村のお寺で住職をしております。 人生経験も仏法聴聞も、まだまだ未熟な私ではありますが、皆様のお悩みに対し真摯に向き合い、共に悩み共に考えたいと思います。 お話しする内容は「こたえ」ではありません。仏法を聞いてもお金が儲かるわけでも、人間関係に恵まれるわけでも、病気が治るわけでも、何ものにも左右されない心の持ち様が手に入るわけでもありません。 仏法の救いとは悩みが私の思い通りに解決することでなく、どんな悩みも私の現実として引き受けて、悩みながらも生きていけることだと私はいただいております。 悩みを救う(解決する)のではなく、悩む人を救う(悩む私という存在を引き受けていける)のです。 「こたえ」ではなく、「問い」を共有することで、悩み苦しみを引き受けて生きていける一助となれれば幸いです。 【回答について】 後から読み返し、誤字脱字に気づいた際は訂正を入れます。訂正ではなく、お礼コメントへの返信のため追記する場合はタイトルに〔追記あり〕と記載します。 なお、タイトルも本文も字数制限があるため際限なく追記できないこともご承知おきを。
基本的には平日13時~15時のみ対応可能です。お寺の行事、急な法務で対応できない場合もあります。

質問者からのお礼

お坊様のお寺参りと臨終がたまたま重なったことだけということ。という回答に涙が止まりませんでした。ずっと私が母を殺してしまったと責めて本当に苦しかったです。母の人生は臨終だけではないというお言葉に母との思い出が少しずつ思い出てきました。
今、生んでくれてありがとう。私も頑張るね。そしていつかお母さんみたいなお母さんになるから見守っててね。と、遺影に話しかけました。
お話を聞いて頂き、本当にありがとうございました。

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