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今を生きるのが怖いです。

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有り難し有り難し 30

いつも過去を悔やみ、未来を不安に思ってばかりで、現実を直視して今を生きること怖くてできません。子供の頃から空想ばかりしていま
す。

どのようにしたら、このような癖を克服できるのでしょうか?


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お坊さんからの回答 2件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

過去を思い未来をここへひきよせて今現在をとこやみにする

これは幽霊の歌です。
幽霊は髪を後ろに引きずっている。それは過去をひきずっている姿。
手を垂らし遠くを見つめている。それは未来をうれいておる姿。
地に足がついておらん。それは今現在を生きておらん姿。
👻
そういう地に足のついていない生き方や、念に憑りつかれた様子を残念という。
人間、誰もが幽霊のように地に足のついていない生き方をしている。
自身を振り返ってみてください。
生きながら生きていないような様子があるはず。
幽霊に憑りつかれた❝ような❞様子をいうのです。
幽霊・ゴーストというものが、どこか外に居るのではない。
あらゆる人間の中に❝想念に憑りつかれている❞事があるということです。
あると言っても真には存せず。
現実にはそんなものはありはしない。
幽霊も想念も故人のアタマの中の仮想、架空世界だから。
人間の煩悩とは「無いものをあると思い誤っている」だけです。
今を生きたくないといっても、この身心は生きたい・生きたくないだのの前に既に生きて居るでしょう。
それが想念以前の実質。人間の願いや欲やはからい以前の実質でしょう。
それが地に足のついた本来の面目という。
あなたが怖いと思うておる今とは本当の今ではない。
本当の今をみた「直後に思い起こしている想念」をみて怯えているのです。
本当に今を直視しとらんから、想念の方ばかり見ておる。
もう一度申し上げます。
あなたは想念を相手にしているのであって、現在、リアル、現実を相手にしているのではない。
現実、現在にみたもの、きいたものの後から出てきた想念を相手にしているのだ。
実際には存在しないはずのポケモン、スマホを通した仮想現実の中に観ておるようなものぢゃ。
それは見ている・視ているんじゃない。観ているのです。
視るのは肉眼。
観るのは頭、想念。
自身の脳内ポケモンに脅かされているのです。
モンスターは飼いならさんと暴れる。
自身の主人公を想念にしてはならない。
想念を飼いならしてこそ、自身の主人公です。
これをきちんと理解して読み終わるころには、あなたは想念と現実の違いを明らかにし、現実を直視できるようになっているはずです。
あなたの中の想念という幽霊を追い払いましょう。喝!!! 
まだ目が開かなければ坐禅会にお越しください。
事実と想念の見極めがつかないこと、混同されたままにこの世をみていることが無明の煩悩です。

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有り難し
おきもち

仏の教えによって

拝読させて頂きました。
あなたのおっしゃる思い「過去を悔やみ、未来を不安に思ってばかりで、現実を直視して今を生きること怖くてできません」その通りです。
過ぎ去った過去は取り戻せませんし、未来は一寸先は闇です。今の現実を目にするともどうしていいのかわからない、それが現実社会ですね。あなたのお気持ちをお察し申し上げます。

仏教の教える真理では、すべてが諸行無常です。ものごとは移り変わり一か所に留まることはありません。私もあなたもこの時の流れの中で大波に揺られながら生きています。
その事実を変えることはできませんが、受け取り方を変えることができると私は思います。

ものごとが移り変わりゆくことをそのままありのままできるだけ受け入れていくこと、つまり様々なご縁の中で私たちは生かされていて、そして様々なご縁の中で導かれて生きていることを受け入れていくことです。
確かに不安や悲観することもありますが、その前に生かされている、今を存在させて頂いている自分、守られている自分もいるのです。

どうかこのご縁によって仏教を学んでみても良いのではないでしょうか?仏教は人がものごとを受け入れていく為の正しい智慧です。そして学ぶ中で心に平安をもたらしてくださいます。

あなたも私もちっぽけな存在です。ですからどうか共に仏の教えによって正しく導かれて参りましょう。
あなたの心が穏やかに安らかになり皆様と共に喜びも悲しみも分かち合いながら豊かな人生を歩んで頂きます様にと心より仏様にお祈りさせて頂きます。

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有り難し
おきもち

Kousyo Kuuyo Azuma
脱サラして10年が経ちました。栃木県佐野市の一向寺に勤めています。(佐野ラ...
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質問者からのお礼

自分ではてっきり現実を見ていると思っていましたが、想念との区別がついていなかったんですね…。
ご回答してくださり、ありがとうございました。

お礼が遅くなってしまい申し訳ありません。ご回答してくださりありがとうございました。仏教関連の本を読むなどして仏教の勉強もしたいと思います。

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