先祖の宗派と、自分の思いとの関係について教えてください。
こんにちは。
私は最近、仏教や宗旨のことを少し考えています。
私は子供のころに両親が離婚し、以来母と暮らしておりました(母はすでに亡くなっています)。 私は父方の姓を名乗っています。
父とは疎遠になり、父方の親族との交流もまったくありません。(父も亡くなっていてもおかしくない年齢です)
母方の宗派は、浄土宗だと思います。父方の方は、わかりません。
これまで、宗旨のことを考えてみたことがなかったのですが、浄土宗は、お経を一生懸命唱えることで、どんな人も浄土で救われる、というのが基本の教えとのことですよね。それはとても有難く、すばらしいと思います。
ですが、今の時点で私はどちらか言うと、今の世界で、今持っている苦しみや煩悩を少しでもなくして生きたいです。そして、それが来世にもつながって、続きの宿題があるように捉えています。
お経の意味がわからず読んでいて、それでいいのかな?と。なぜいいのかもわからないです。
僧侶さんにチャレンジしているのではないです。私の疑問です。
でも、この考えは母方の宗旨とは少し違いますよね?
父の方はわからないし、自分は自分で見つけていけばいいのかなと思うのですが、自分の生まれた先祖との縁はどうするか..。
出会う縁も大切と感じます。
いろんな宗派の体験をしたいのですが、どうでしょうか。
思うままにやって行く、でいいのでしょうか?
いろんな僧侶の方のご意見を頂ければ、と思います。
長文お読みくださり、ありがとうございました。
回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。
自灯明
おっしゃる通り、自分の道は自分で見つけていくしかありません。頂は一つ、そこに至る登山道がいくつもあり、それが宗派の違いなのでしょう。
自分の生まれた先祖とのご縁は、宗教宗旨宗派が違っても切れることはありません。
いろんな宗派を体験されて、自分の行く道を見つけていただきたいと思います。
あなたが大事
lotus-universe さん、こんにちは。
前回のご質問の裏にはそんな事情があったのですね。
私は一宗派の僧侶ですから、立場上から言えば。是非とも我が宗に!
といわなければならないのでしょうが、ちょっと違いますね。(笑)
ご先祖様の御縁から言えば、確かにそれは大切なことです。
ただ、こんなことを言うと非難が殺到するかもしれませんが、今の法律から言っても、日本の仏教の過去の歴史から言っても、宗旨を変えることは確かに大きな問題ですが、それほど問われないのかもしれません。
日本の法律は信教の自由を認めていますし、それとは別に、過去の歴史の中で、おそらく日本のお寺の半数近くは、お寺ごと宗旨を何度か変えているはずです。
時代の権力によって、豪族や領主の信仰する宗旨に地域ごと変えられたという歴史があります。
だからといって、決してコロコロ変えたわけではなく、今よりももっと信仰を大切にしていた時代ですから、みな時代という大きな波に巻き込まれた、途轍もない苦汁を伴う大きな選択だったはずです。
ですが、宗旨が変わっても同じ場所で変わらずご先祖を敬って供養なさっています。
ですから、間違っても変えなさいといっているわけではありませんよ、念のため…。
さて、宗旨という立場ではなく、僧侶という立場から言えば、御縁を大切にするということは、感謝し敬うことに他なりませんから、その部分を忘れなければ、あなた自身の信仰を妨げる理由はないものと思います。
今現在、菩提寺があるならば、そこでご先祖を供養してもらいながら、自分は別の信仰を持っていても何ら差し支えはないことと思いますし、現にそういう方も沢山おられます。
それでいいとは言い切りませんが、それじゃダメとは言えません。
なぜなら、あなたが手を合わせる気持ちがぶれてしまう方がもっと問題だからです。
今が重要と考えるならば、今を懸命に生きることの方がより大切だと私は思います。
真言宗です
lotus-universeさん、はじめまして。
徳島県の法話と天井絵の寺 觀音寺 中村太釈です。
高野山真言宗のお話しです。
高野山を開いた弘法大師空海が開祖となった宗旨です。
真言宗では即身成仏(そくしんじょうぶつ)を説きます。生きているその身そのままで仏となれるという教えです。手に印を結び、口に真言を唱え、心に仏を思う時、あなたは仏さまと一体になれると説きます。
ただし、密教という別名があり、印や真言は秘密です。師匠から直接教えを請うて身に付けていきます。
真言宗は現世利益(生きている今現在にご利益がある)があるとされる祈祷を行うことが特徴です。有名なところで成田山などで盛大に行われている護摩祈祷があります。
ともあれ、lotus-universeさんとご縁のある宗旨を選んだら良いと思います。
一般の方も参加できる寺院行事もありますので、ホームページを検索して足を運んでみてはいかがでしょうか。
質問者からのお礼
和田隆恩さん、小原観慈さん、中村太釈さん、ご回答ありがとうございました。
そうですか。やはり、自分の道を見つけていこうと思います。
いろんな宗派の体験に参加してみたいです。