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『陰徳を積む』

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有り難し有り難し 39

ハスノハの皆様へ
初めてのご相談です宜しくお願い致します。

私は今、陰徳を積んでいる最中です。最もこんなこと周りにひけらかして言うことでもないように思いますが、そういうことです。
まずは、弱い自分を変えようと、凡事徹底を始めました。

実際に何をしているかと言うと、
自分の所属の部屋の床磨きと、近所のゴミ拾いを実践しております。
床を自分の人間性だと思い、素手で懸命に磨いております。
落ちているゴミは、他人が捨てた『徳』だと思い、素手で懸命に広い集めて自分のものにしようと日々努めております。

また、こういうことは、周りに知られると『ダサい』と思っているので、人にバレない時間帯(朝早くや夜遅く)に行っております。
つまり、私が行っていることは『陰徳を積む』ということになると思います。

一応、認めてもらいたい人はいます。これが、近道とは言えないかもしれませんが、私には非凡なものは何一つありません。一発逆転の術も思い付きません。ただ、平凡なことを非凡な決意で努めることはできると信じて、ここまで凡事徹底に努めております。

私は変われるのでしょうか。また、認めてもらえるでしょうか。
もっと言うと、『陰徳を積む』ことは意味があるのでしょうか。今、その意味を見失いつつあります。


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お坊さんからの回答 2件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

明日からは見返りを求めず掃除をしてみよう

こんにちは。

 善い行いをしているとのこと、良いですね。お掃除は気持ちが良いですね。

 厳しいことを言いますが、見返りを求めている時点で「陰徳」とはいえません。

 「陰徳」とは見返りを求めず行うものです。掃除をしてきれいになって気持ちが良い、それでいいじゃないですか?私は立派な行動だと思いますよ。会社の人もきっと気持ちよく使っていると思います。

 だからね、もしあなたに気になる人がいるのなら、直接アプローチしよう。

 「なんだ、陰徳には意味がないのか、じゃあ掃除はやめた」ってなっちゃうかなぁ?
 ひとまず、明日からは、見返りを求めず、今まで通り掃除をしてみよう。それがあなたが変わるための第一歩かもしれない。(でも「変わるため」にやっていてはそれも見返りを求める行いになります。ただひたすらに打ち込んでください)

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有り難し
おきもち

・曹洞宗/静岡県/50代 平成27年鳳林寺住職。平成28年hasunoha回答僧登録。 好きな言葉は「和顔愛語」。和やかな顔と思いやりの言葉という意味です。曹洞宗開祖道元禅師は、愛語には世界を一変させる力があると仰っています。回答には厳しい言葉を入れることもありますが、相手を思いやる気持ちがあってこその言葉と捉え、受け止めていただきたいです。 ※質問の答えについて、話の大筋は変えませんが、投稿してから誤字脱字を直したり、内容をよりわかりやすくするため、若干加筆修正することがあります。ご了承ください。 ※「お礼」は必ず拝読していますが、それに対して回答の追記は原則しないことにしています。ご了承ください。 ・回答する件数は減っていますが、ほぼ全ての質問とつぶやきに目を通しています。
話すのが苦手なので、原則不可とさせていただいています。どうしても!という場合は運営さんに問い合わせてみてね。

陰徳は人のために…

毎日お掃除をされているのですね。
しかも自分の徳を磨く為に…。
なかなかやれそうで出来ないことです。
素晴らしいと思います。

では、もう一歩進んでみませんか?

徳を人のために積みましょう。…この思いが陰徳を磨きます。

周りの方々や、見ず知らずの通行人や、縁ある方々に対して思いやりを持って
何をすると喜ぶであろうか?
何をしてあれば助かるであろうか?

そういった思いを持って
掃除をなさってみては如何でしょうか?

ちょっとした思い方の違いで世界は変わるのです。

このことを、仮に「A君の台所修行」を例にとって話してみますね。

A君は美味しいものを食べたいと思い
自分が美味しいものを食べられるように料理作りをしようと思い立ちました。

そして日々キッチンに立ち、いろいろと工夫して
美味しいものを作ろうと努力します。

最初は美味しいものを自分で作れるので嬉しかったのですが、
少し経つと、それが本当に美味しいのかどうか解らなくなって来ました。
何だかそう思うと、美味しく無いようにさえ思えて来ます。

何だかキッチンに立つことすら苦痛に思えて来たとき…
A君は思い切って家族に自分の料理を食べてもらいました。
すると皆口々に美味しいと言うではないですか。
A君はいっぺんに嬉しくなりました。

でも、おばあちゃんが、自分は入れ歯だからもう少し小さく切ってあるといいなと言いました。
A君はおばあちゃんには小さく料理を切ってあげました。
するとおばあちゃんは美味しいと言って涙を流すほど喜びました。

それを見てA君はもっと嬉しくなりました。

その喜びに比べると、今までの自分のために作る料理の喜びは
物凄く小さかったことにA君は気がつきました。

なので、A 君は自分からお母さんの忙しい時に家族の為に料理を作るようになりました。
最近は、自分が作ったことは言わなくなったようです。
それは、皆が自分に気を使わず自然に料理を楽しんでくれるのが、
もっともっと凄く嬉しいことに気がついたからでした。

…以上が例え話ですが…言葉足らずでごめんなさい。

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おきもち

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仏道に入門して40年が経ちました。 死ぬまで修行を続けるのがお坊さんだと思っております。 法昌という法名で、和歌山県の高野山の西禅院が所属寺院ですが、 普段は東京都町田市のマンションで手作りの密壇でひたすら修行を続けている  はぐれ行者です。 伝法灌頂も中院流の一流伝授も授了させていただいております。 娘を持つ母であり、一家の主婦でもあり、親の介護もあったりします。 エッセイや文章、そして漫画家として漫画も描いております。 イーハトーブクリニック萩原医師の指導をいただきヒプノセラピスト(催眠療法士)でもあります。 基本的に隣のおばちゃん的な、でも変わった尼僧です。
ご相談可能な時間はその日ごとに違うので、いくつかご都合を書いてくださいね。 人生で悩んだ時に、最善の答えを与えてくださるご神仏と、あなたは心の奥で必ず繋がっています。ご自身の心の中からご神仏のお答えが受けられるようにアドバイスをさせて頂きます。 ◆著書:「神さま仏さまがこっそり教えてくれたこと」「迷いをすっきり消す方法」「幸せを呼ぶ仏像巡り」

温かい気持ちになるお坊さん説法まとめ