人の気持ちを考える
私は自分の意見がしっかりあるのに、みんなが嫌な気持ちをしないように考えて周りに合わせます。自分がそういう性格だということは理解しているのですが、どうしても治すことができません。
そりゃ、みんながみんな自分の思い通りにするのが一番良いと思いますが、そうはいきません。
逆に、世の中の人類がみな人の気持ちを考えられれば、誰も嫌な思いをしないと思います。
だけど、そうもいかないと思います。
人の気持ちを気にせず、自分の思うがままに生きている人が羨ましくてたまりません。
いつも敗北感を感じます。
だからといって、人の気持ちを考えられないような人間にはなりたくありません。
こんな私は負け組なのでしょうか。
この世の中は、自分勝手に生きる人の方が得なのでしょうか。
回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
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リーダーシップをとること、少数意見を尊重することの両方が必要
一般論ですが、日本人は周りの人の気持ちを考えるという傾向があります。何故かというと、日本は島国なので、まずその中で生きていくためには、どうすれば良いかということを考えるようになりました。仲たがいせず、協調性を重んじることが、最も住み心地がいいことに気付きました。そのため、自己主張することは好まれませんでした。
大陸に住む人は足を使えばどこにでも行けます。そして自分の力で新たなところを開拓することが、最も住み心地が良いことに気付きました。人より先に手を付けなければなりません。自己主張することが大切だと学びました。
どちらの生き方がいいのかということは、簡単には結論が出ません。ここには勝ち組、負け組はありません。
日本には村八分という言葉があります。悪い意味にとられる人が多いと思いますが、この言葉に日本人の特長があります。八分は仲間外れにするが、二分だけはみんなが協力するということです。二分というのは、火事と葬式です。火事と葬式だけは、いくら仲たがいしていても、助け合って協力するというものです。不思議な感覚ですが、日本人が共通して持っている規範でした。
現代はグローバル社会ですから、世界中のいろんな考えが入り混じっています。これからの時代は、自分の考えをしっかり相手に伝えるほうが理解度が増すと思います。もちろん自分の意見を押し通すのではありません。いろんな意見を尊重しながら、共通点を見つけていって最大公約数を見つけていくという手法をとるのです。
リーダーシップをとることと、少数意見を尊重するということの両方が必要な時代だと思います。