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自分の選択に自信が持てず前向きになれません

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初めて質問させてもらいます。解りにくい部分もあるとは思いますがよろしくお願いします。
私は、高校卒業と同時に九州を出て、東海地方に就職しました。それから17年間、同じ会社に務めてきましたが、今年の11月で退職し九州の実家に戻ることを決めました。
今年35歳になり、35歳で自分の将来(生涯住む土地)について決断(九州か東海か)しようと考えていたのでこの時期に決断しました。九州を選んだ理由は、①両親と一緒に住みたい(もしくはすぐ実家に帰れる距離にいたい)②自分は長男で兄弟は妹しかいない この2つが大きな理由です。今回の選択は自分の人生をガラッと変える選択であることを認識したうえで、色々考え、周りにも相談し決断しました。今は都会に住んでいますが実家は限界集落に近いような場所です。仕事・収入・生活環境がガラッと変わるため、すでに決断したしたこととはいえ、「本当にこれでよかったんだろうか?自分自身の心は本当にどうしたいんだろうか?」と心の靄が晴れず 自分の決断に前向きになれません。逆の選択をしても同じように悩むと思います。決断したことを変えるつもりはありません ただ 自分の決断したことに自信がもちたいのですが何かアドバイスをいただけませんか。


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お坊さんからの回答 3件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

自信を持つということは今を生きるということ

ご自分の決断に自信を持ちたいとのことですが、決断した後に過去を振り返り比べたり、こうだったらどうなっていたかななどと、考えの上で想像したりするから自信がなくなるわけです。

過去とはもう現実には消え去ったものです。時は流れています。こうしている間にもどんどんと移り変わり新しいことが始まっています。

今この瞬間に生かされているということに意識を向け、生活していくことで自然と自信が持てるようになるでしょう。

人と比べず、過去と比べず、想像の世界と比べず、只今を生きている。ということです。過去の経験は、自然と身についているものです。引きずる必要はありません。

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禅宗 曹洞宗 僧侶。神奈川県西部円通寺住職。小学校教師。 悩みを吐き出す...
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損失面の反対側には獲得面もある。

時は199X年。インドの山奥、海を越えたサイタマケン。
人々の心は憂いの闇に曇らされていた。
2人の息子を持つ安倍静江さん(65)は炎天下の中庭先で嘆いていた。
「オイーオイオイ…(泣)」
そこに一人の男が通りかかった。
彼の名は山田ケンシロウ。
どんな心の悩みも治せるという、北斗仏見の伝承者である。
「む、あれは、おシズさん…。」
ケンシロウはそばに近づいて話を聞くことにした。
「安倍のばあさん、どうした?」
「オイオイ(泣)今日は天気が晴れてもうたから、晴れの日は傘職人の長男坊の傘が売れなくて困っているだろうにと思うと…オイオイ。雨の日は花火職人の次男坊が花火が売れないと思うと、心配で心配でオイオイ(泣)。」
「そうか…、婆さんも大変だな。」
「あたしゃ毎日こんな思いをするくらいなら死にたいよ」
「あたぁ!」
「あべッ!しッ!ずッ、えッ!」
ケンシロウは婆さんに「北斗無常拳奥義 思考転生」という経絡秘孔をついて次のようにあたたたたと説法を説いて諭しました。
「婆さん、お前の考えはすでに死んでいる。晴れの時は次男の花火職人が売れてよかった、雨の日は長男の傘が売れてよかったと思うべきだ。」
静江さんは、その場で成仏したという。「たわ婆!」

以上のほのぼのとした(どこがだ)お話からも伺えるように、田舎には田舎の良さがあるものです。
物価も安いし、その気になれば人間、無人島で素っ裸でも暮らせます。
しょーもない話でしたが、ブレインストーミングの一助となって、物事の悪い所ばかりに焦点が当たってしまう考えが「ひでぶ」することを祈っています。
この話はフィクションであり、実在の人物とはまるで無関係であります。
まずは、実際にそこで暮らしてから不足があれば対処すればよいのです。実際にそこで暮らしている人たちはどうして暮せているのでしょうか?一度、自分目線を捨てて、あたたたたたらしい視点で眺めてみましょう。

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おきもち

社員の代わりはいるが、長男の代わりはいない

失礼な言い方ですが、あなたの会社であなたが辞めても、別の人を雇えばあなたの代わりの社員は作り出せます。
しかし、ご両親にとって、あなたは唯一の長男なのです。
ですから、あなたの選択は間違っていません。
もちろん、あなた自身に今の会社でまだまだやりたいことがあるだとか、今の都会暮らしが好きだとか、感情面はわかりませんが、理屈の上では、あなたの選択は間違っていないし、まだ若いこのタイミングで決断したのも賢いと思います。
九州の生活で色んなことを積み重ねていけば、九州の生活に愛着が出てきますから、だんだん、東海への未練はうすくなりますから、きっと大丈夫です。

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がんよじょうし。浄土宗教師。「○誉」は浄土宗の戒名に特有の「誉号」です。四...
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質問者からのお礼

邦元様、回答していただきありがとうございました。今を生きているんだという言葉とても考えさせらましたし自分は自分だと思っていたのですが自分の中でも過去や想像と比べてしまって悩んでいることに気が付くことができましたありがとうございました。
願誉浄史 様 回答していただきありがとうございました。長男の変わりはいないという言葉に
とてもすくわれた気がしました。生活についてもまだ九州の生活は始まってないので見えない不安はありますが、願誉浄史 様のおっしゃるとおり生活するうちに馴れ、知り合いも増え、気が付いたときには「戻ってよかったな」と思えるのかなと考えました。
お二人に言われたことを忘れず頑張ろうと思いました ありがとうございました。

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