真言について。
私は、自分の手相に仏眼相が両手にあり、私を守ってくれていると信じています。後、先月から、地蔵菩薩様の真言を朝、寝るとき、気がついたときに唱えています。心が落ち着く感じはします。唱え続けると何か感じたりするようになれますか?危険を回避できたり。よろしくお願いいたします。
回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
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真言は仏さまと一体となるために唱えます
はなさん、はじめまして。
徳島県の法話と天井絵の寺、觀音寺 中村太釈です。
私は真言宗の僧侶ですので、真言についてお答えいたします。
はなさんは、地蔵菩薩の真言を唱えておられ、心が落ち着く感じがするのですね。
真言は、弘法大師空海が説く即身成仏(そくしんじょうぶつ:この身このままですぐに仏さまになることができるという教え)を実践するために唱えます。
手には印を結び(合掌でOKです)、口に真言を唱え、心に仏さまを想うとき、はなさんは仏さまと一体となることができます。はなさんが真言を唱えると心地よさを感じるのは、仏さまと一体となり、仏さまの胎内にいるような安心感があるからです。
よって、はなさんは真言を唱えることによって安心感を得られると思います。危険回避など、具体的なご利益はあまり期待しない方がいいと思います。なぜなら、はなさんの思いと仏さまの思い、仏さまの教えの3つが一致したとき、初めてご利益が得られるからです。
なお、仏眼の手相が現れるのは仏さまに守られている力が強くなると表れてくるようです。これは聞き伝えです。仏教の教えではありませんので、ご了承ください。
はなさんに、仏さまのご加護がありますよう祈念しております。
地蔵菩薩の慈悲に共感しつつ脳のリズム運動
神通力や超能力のようなものを期待するのはやめたほうがよいです。
真言などを唱えるのは、脳のリズム運動なので、セロトニン神経のはたらきを整え、気持ちを落ち着かせる効果があるかもしれません。
野球選手がガムを噛むのも、ガムを噛むのが脳のリズム運動なので同じような効果があるかもしれません。
地蔵菩薩の慈悲の心を敬い、共感すると、自分自身の慈悲が育ち、怒りが軽減される可能性があります。
怒りが軽減すれば日常生活のイライラ・ストレス・不愉快なできごとが減り、快適な時間が増えます。
ですから、超能力を期待せずに、お地蔵さんの慈悲に想いを馳せながら真言を唱えてください。
なお、真言を唱えているときに不思議なビジョンが浮かんだりしても、それは脳が造り出した夢みたいなもんなので、一喜一憂せずに普段どおり唱えてください。
プライドの煩悩は、不思議なビジョンを過大評価したがりますが、それは煩悩(苦悩の原因)なのでご注意を。