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頭では分かっていても不安を払拭できません

回答数回答 1
有り難し有り難し 12

何もかもうまくいかない、不安な気持ちを断ちたい(①失業、②健康、③騒音トラブル)

大学を卒業してから仕事を転々としてしまい(次で8つ目の職場です)、今は派遣SEをやっています(ブランクもちょくちょくあり、年齢的にも落ち着かないと…)。
①7月末に退職してから、まだ仕事に就けていません。
仕事に就かないとと思いつつ、健康問題と騒音トラブルに見舞われています。
②健康問題としては、今年4月にお腹を壊し、潰瘍性大腸炎の疑いで要経過観察中です。
③騒音トラブルというのは、新しく引越してきた隣人が音楽、映画を大音量でかけていてうるさいことです。
管理会社に電話するつもりですが、逆恨みなどが怖いです。独身男性で毎日部屋にいてちょっとおかしそうな人です。

不安や心配で悩まないように努めることで、不安に思う時間を少しだけ減らすことはできました。
しかしながら何もかもうまくいかず、毎日とても辛いです。

自分なりに考えて、とりあえず(とりあえずが癖になってしまっていますが…)
<体の具合が安定(最近は下痢血便などは大丈夫そうです)→やりたいことよりもできそうな仕事にとりあえず就く(とりあえずなので落ち着いたらまた仕事探さないといけませんが…)→貯金→騒音が解決しなければ引越し>
が一番良いような気がします。

しかし年齢的にも(30代前半)本当にそれでいいのか、そしてそのようにうまくいくのか心配です。

前回の質問から動き出したものの、ついていないというか上手くいっていません。。
よろしくお願い致します。


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お坊さんからの回答 1件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

「取り敢えず」、私も同じです。

 などと書くと、「お前は”取り敢えず”坊さんやってるのか!」というお叱りが聞こえてきそうですが。でも多分、その通りなのです。
 例えばもし関東大震災が明日来て、お寺が倒れてしまった。放射能で東京に住めなくなった。声がつぶれて出なくなった。妻が失踪した。交通事故を起こしてしまった。可能性はまちまちでも、多分それらが”今はたまたま、ない”で揃っているから、「坊さんでございます」と言っていられるのだろうと考えています。hasunohaで喰っていけるわけでもなし。
 あとは、「自分が死んだ後は、仏さんが何とかしてくれる」と思っているからです(残された家族のことは視野に入っていないのです!)。
 で、ここからが分かれ道なのですが、「それは頭に入っている。理解している。で、どうする?」なのです。やるか?やらないか?行動するか否か?それが問題です。だって、「これこれの可能性がある」ことは、ほぼ誰でも等しく直面しているからです。
 その中で、「やりたい事より、できる事を」に気づかれたのは、大変聡明であると思います。「やりたい事」というのは、「できる事」の積み重ねの先にある時しか、実現できないからです。世の中盛んに「夢を持て・目標を持て」と言いますが、足元見ないでどうします?夢というのは、せいぜい「今踏み出す足の向き」を照らすことがある、という程度なのですよ。どっちが最短距離か?そんな俯瞰は持てないのです。むしろ「最短距離で行こう」を諦めて、「足で稼ぐ」ことでしか見通しは持てないのだと思います。
 でも面白いのは、「取り敢えず」で歩き回っていると、そのうち「歩き方」が上達することです。この年齢になって、記憶力とか衰えていると思うのですが、個々の事象の関係性とか、価値の有無について、感じ取れるようになってきました。恐らくこれは、脳の仕組み(多分、脳神経ネットワークと呼ばれるもの)と似ているのではないかと思います。
 「動きだしたものの、上手くいっていません」とのことで、辛く感じるかも知れません。でも、「取り敢えず」しかない、その積極的な意味を、ぜひ弁えつつ、歩き続けていただきたいと思います。

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有り難し
おきもち

一般大学(一般的でもないが…)から大正大学の史学コースへ。そののちお寺。坊...
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質問者からのお礼

佐藤良文様
ご回答、ありがとうございます。
一度立ち止まると一歩踏み出すのが怖くなりますね。
歩き出せば、思うようにならなくとも、大事なことが得られるということでしょうか。
やはり、焦りを捨て「取り敢えず」しかないですね。

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