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世俗諦即勝義諦と最終的基体(dhātu)の関係について

ここにいらっしゃられる、とあるお坊様のwebサイトを読ませて頂いている者であります。
以前、私の仏教哲学への偏見や誤解が過ちであったと気付かせて貰う経験をさせて頂いた時から、
より仏教、特に原子仏教の教義への関心を持ち始めたこの頃であります。
最近では某様のサイトを読ませて頂き、私の様な凡夫でも僅少ながら仏教哲学や用語などの意味を把握する事が出来ました。
某様には本当に感謝しております。
勿論ネットでは知る事が出来る情報が限られていますので、これからは原本や学術書を読まなければならないと思っております。

最近、世俗諦即勝義諦が最終的基体(dhātu)を思想に含むという可能性がある、
という記事を見かけ大変困惑している次第であります。
具体的に世俗諦即勝義諦が最終的基体をどういう風に含むのかという解説は記述されておりませんでしたが、
私のような素人にしては訳も分かりません。
「空」による徹底的な実在否定が為されてきた中観思想の教義の頂点とも言えるべき勝義諦に、
果たして絶対的な実在・自相を持つ本質体としての最終的基体(dhātu)を思想に組み込む余地があるのでしょうか?

また、如来蔵思想と非常に近しい阿頼耶識・唯識思想でも最終的基体(dhātu)を想定しているのでしょうか?

私は皆様の様に粉骨砕身する程仏教について勉強した事の無い矮小な若造でありますし、
正直この様な質問をさせて頂く事にさえ抵抗を感じました。
本来なら身を削る思いで体得する知識を、ネットで安易に答えを求めると云う怠慢こそ煩悩の一つでは無いかとさえ思われます。皆様の仏教について勉強する上での指針、心構えという物を教授願っても宜しいでしょうか?

有り難し 10
回答 1

質問投稿日: 2015年11月12日 1:00

回答は各僧侶の個人的な意見であり仏教教義や宗派見解と異なることがあります。答えは一つとは限りません。多くの回答(法施)からあなたの人生を探してみてください。

「世俗諦即勝義諦」について

akbcde様

川口英俊でございます。問いへの拙生のお答えでございます。

お読み賜りました記事は、恐らくこちらでございますね・・
http://goo.gl/HeaM5r

まず、「基体(dhātu)説」は、駒澤大学・仏教学部の教授、松本史朗先生が提唱された説として、広く一般的に認められている、知られている学説ではないため、普通の方にはあまりなじみがないのではないかとは存じます。詳しくには、先生の著書・論文をあたられて下さい。

さて、拙生が懸念しておりますことは、「世俗諦即勝義諦」、あるいは、「無明即明」、「煩悩即菩提」、「生死即涅槃」も同様の事態を示している言葉となりますが、単刀直入に申しますと、これらの表現の理解においては、誤解による弊害が生じやすいため、その内容の理解について、慎重であるべきであるということでございます。

「世俗諦即勝義諦」などの理解のポイントは、「仏眼に映えている世界観のこと」であるのか、あるいは、「凡夫、修行未熟なる者に映えている世界観のこと」であるのか、それをしっかりと意識して考えていかなければならないというものとなります。

「基体(dhātu)説」を含むかもしれないという懸念は、つまり、上記のことを意識せずに、安易に、「世俗諦即勝義諦」、「無明即明」、「煩悩即菩提」、「生死即涅槃」という言葉が示すあり方へのとらわれが生じてしまうことで、「基体(dhātu)説」と同等の誤りへと陥りかねないということでございます。

問題は、それらの言葉の状態を理解する私たち凡夫における側が孕んでいる諦執(実体としての顕れであるというとらわれ)になります。

その諦執(大まかには、煩悩障と所知障)がある限り、「基体(dhātu)説」と同様の誤解の域に留まりかねないというところでございます。

例えば、「空」、「勝義諦」という言葉は、仏教における最高真理を示そうとする言葉の一端となりますが、その言葉が最高真理であるわけではありません。その示す先へと実際に仏道修行を通じて行かなければならないのでございます。「空」も「勝義諦」も、実体としてあるものではないということですが、それらを実体視するとらわれが、「基体(dhātu)説」と同様の誤解に陥りかねないという次第でございます。

制限字数の関係上、とりあえずはここまでにて失礼致します。

川口英俊 合掌

2年11ヶ月前

質問者からの有り難し - お礼

私の様な未熟者にも丁寧な講話を賜わっていただき、心から敬服致します。
私のような凡夫と川口様を比べるつもりではありませんが、
川口様の真摯な姿勢を見習い、私も日々精進させて頂きたいと思います。
回答有難う御座いました。

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