仏教史を勉強しているけど難しい
私は今、独学で仏教の勉強をしています。
仏教を深く知るにはまず、仏教の教えの内容含め、その思想が生まれた背景と、変遷を知るのが良いだろうと考え、現在私は仏教史を勉強しています。
そして今現在、仏教が生まれた古代インドの世界の理解に非常に難航しています。
インド哲学に馴染みがなかったのに加えて、大量のカタカナと抽象的な語句が大量に出てくるので、混乱してしまっているのです。
古代インド世界とインド哲学を知れば、釈迦がどのような状況で、どのような経緯と意図で教えを説いたのか、正確に知ることができると考えたのですが、もう既にリタイアしそうです。
お坊様方は皆どのように勉強なさったのでしょうか。
仏教を理解するには、どのように勉強すれば良いでしょうか。
ちなみに、勉強で用いている本は「新アジア仏教史」です。
そして、今現在の私の仏教の知識の度合いは、大まかな基礎を知っている程度です。
よろしくお願いいたします。
お坊さんからの回答 3件
回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。
仏教を学ぶということはこの自己を明らかにすることである
私も学生時代アナタのような形で仏教を学んでいましたが、仏教を歴史的に学ぶということは、あの人がこうした、こうやった、その結果こうなった、こういうことが起こったということを学ぶ観点なので救いのある仏教には出会えませんでした。
他人のことをやっているだけなのです。
ところが、私自身困ることが沢山続いて悩んだり苦しんだりするようになってしまった。
そうすると、私自身が救われたいと願うようになるわけです。
すると、仏教を学ぶのにも学ぶ視点が変わる。
歴史がどうしたこうしたなんてどうでもよくなったのです。
それよりこの苦しい状態を救う教えが知りたい、となるわけです。
そうなると、勉強の響きが変わってくる。今まで、学校の勉強の様に、国語、数学、英語、社会、理科…仏教みたいな感じで学んでいたことが、自分自身が安楽になるために絶対に必要な条件として学ぶように変わったのです。
そうすると仏教の勉強が面白くてしょうがなくなりました。
参考にしてみてください。
更にもう少し申し上げますと、
仏教というものは仏教という学問を学ぶ事ではありません。
この自分自身、自己の真実の様相を明らかにすることが実は仏教を学ぶ事なのです
。
ここはお坊さんも見落として五大事なポイントですので、ゆっくり読んでください。
お釈迦様は仏教を学んだことはないはずです。
お釈迦様は仏教という学問なんて学んだことはありません。
お釈迦様はこの自分自身というものを裸一貫で静かによく見つめて、この自己の身心と、周りのモノコト、一切のモノとコトとのかかわりの真実の姿、真実のありようをありのままに見つめていった結果、そこに人間の考えを飛び越えた大きな救いや大きな法則を見出されたのです。それが仏教の原点です。
では、現在私がお勧めしております仏教を学ぶための良い方法とはなにか。
それはいつでもどこでもこの自分自身というものに目を向けて、自分の心で自分緒こころを見つめる姿勢をもって目や耳が触れている事との中で考え以前に「それがどのようにあるか?」ということ、その内容。そこを思考を用いず、事実の上において観ずる、感ずることです。
そうすると、そこには宗派も三大宗教も主義思想も意味も好き嫌いも飛び越えた現物、現ナマの大真実が見えてくることでしょう。そこに救いを見い出していくことで生きた仏の教えの内容そのものに巡り合えるはずです。
歴史はまずはおおまかに
わたへさん、こんにちは。
仏教を勉強しているのですね。素晴らしい∩^ω^∩。
わたへさんがどのくらいの知識習得能力があるのかわかりませんが、私と同じ、知識勉強は苦手だけど、がんばりたいという思うのであれば、「漫画」から入ると良いですよ。漫画は、絵があるので、文章は非常に簡潔にまとめられています。そして視覚からも入るので、知識が記憶されやすいです。
まずは定番の手塚治虫の『ブッダ』を読みましょう。これだけで、当時のお釈迦様の時代背景が理解できます。
そして、ひろさちやの漫画仏教コミックスで、インド仏教史、中国仏教史、日本仏教史のテーマ巻があると思いますので、読んでいきましょう。順番に読めば、仏教史の大枠が知識に入るはずです。細かい用語は最初から覚える必要はありません。その大枠の仏教知識から、細かい仏教知識を入れていくと良いでしょう。ひろさちやの仏教コミックスだけで108巻あります。全巻読むのも大変ですが、これを読んで知識に入れれば、多くの坊さんよりも知識があると思います(笑)。
ところで、仏教学は信仰ではありません。先に述べたように知識です。だから、仏教学者は必ずしも立派な仏教信者ではありません。キリスト教の仏教学者もたくさんおられます。仏教は教えを実践する事に重きをおいております。「お布施」という修行方法を知識として得るより、多くの人に自分を捧げていく事が本当のお布施を理解していくことになります。 信者が学ぶ仏教学は、自分が仏教を深く実践するための知識であることを忘れないでくださいね。
お互い仏教を学んでいきましょう。合掌ヽ(´▽`)
私のお勧め
仏教の成立について、その後背景から学びたいとのこと。「なぜ」を問うのはとても良い姿勢だと思います。
私のお勧めは、佐々木閑先生。お坊さんの中にも、結構ファンがいると思います。
お勧めポイントは、「今の人たちに理解しやすいように」という配慮が強く感じられるからです。『仏教の誕生』とか、新書から手に取ってみては如何でしょうか。
あと、「とりあえず今、仏教に惹かれているところ」があれば、それを出発点にするのが良いと思います。hasunoha回答僧の中にも、原始仏教を研究されている方がいらっしゃいますから、「お坊さん一覧」からダイレクトに探して(個別相談できるなら)ご指名して教わる、というのも現代ならではの学び方であると思いますよ。