最近話題のお坊さんバラエティー番組について
最近、テレビでぶっちゃけ寺というお坊さん出演者が仏教についてぶっちゃける番組が流行っていますが、お坊さん的にはこういった番組についてどのように感じるのでしょうか?
ためになるので毎週見ているのでしょうか?
それとも、バラエティー番組だからけしからんとでも思っているのでしょうか?
ぶっちゃけ寺に対するお坊さんの意見を聞きたいです。
よろしくお願いたします。
色々と悩んでいる煩悩の塊ですがどうかよろしくお願いします。
回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。
お茶の間から仏教
くねくねさん
ご質問ありがとうございます。過去ぶっちゃけ寺に何度か出演させて頂いた立場からお答えします。
私がぶっちゃけ寺に出演した理由は、「お坊さんをより身近に感じてもらうため」です。
ハスノハの活動もですが・・一般の方にとって、話にくいお坊さんをテレビの画面を通して身近に感じてもらう事が目的です。
他の先輩お坊さんの活躍もあり、少しづつ仏教やお坊さんがより身近になって来ているのかなぁ。と実感しています。
ちなみに・・・こちらのサイトの共同代表はぶっちゃけ寺レギュラーの井上広法さんですよ(^^)
良いことだと考えています
毎回録画してチェックしています。
番組が始まった最初の頃は「おや?この説明の仕方は良くないぞ」と思ったらすかさず老僧さんが遠回しに訂正なさるということもありましたが、逆に下のように思わず手を打って歓迎した説明もあります。
5/18放送の歌舞伎コラボ会 高野山真言宗 東賢性師ご発言
「仏様の救いって何かと私も本当によく聞かれるんですけど、仏様っていうのは自分の足で歩かない限り助けてくれないんですよ。だから仏さんの救いって何ですかっていうことを、ある弟子が聞いたら、仏はあなたの苦しみを拭い去ることもしない、あなたの手を引っ張って悟りへ導びかない、あなたの苦しみに同情もしない、私はただただ真実を説くだけだと。つまり、真理・真実を説いてあなた考えなさいと。だから自分の足で歩けるかどうかをやっぱり仏様は見ている。」
こういった発想を仏教国日本の国民のどれだけが持っているでしょうか?残念ながら、日本人のほとんどは「信じるものは救われる」のが宗教だと思い込んでいます。それだけ仏教の根本的な基礎基本が伝えられてこなかったのです。
現代はおそらく日本史上もっとも仏教離れが進んでいる時代です。廃仏毀釈のあった明治初期でさえ、廃仏毀釈反対一揆が複数あったほどであり、廃仏毀釈は信仰ではなく政治的な運動です。信心の薄れという意味ではやはり現代でしょう。
中でも特にアレルギーの強い世代は全共闘世代や団塊の世代と呼ばれる方々ですが、実はその世代は「仏教を軽く扱ってはけしからん」ということを最も根強く信じている世代でもあるのです。
仏教は江戸時代には落語や歌舞伎の笑いネタにされ、室町末期には踊りのネタにされ、室町期には能や小説のネタ、鎌倉期には軍記物のネタにすらなり、平安期は恋愛小説のネタになるばかりか、お坊さん自身もアイドルだったのですよ?こういうことをしていた時代こそ、仏教はありがたいとされていました。千年に渡って既に実証済みの社会実験です。
バラエティーとして楽しめばいい
仏教は宗派によって考えが異なる部分が多いですが、そこら辺からはできるだけ離した番組構成になっているので、超宗派で楽しめるお坊さんバラエティーだと思えばいいのかなぁと。
私は毎回楽しく観ているのですが、出演されているお坊さんのスキルがあまりに違い過ぎるので、あまりフェアでないと感じます。
大学の教授が出ている宗派もあれば、つい最近僧侶になったばかりのお坊さんがでていることも。
同じ雛壇で話をするにはあまりに酷だと感じます。
とにかく私は出たくないなーと思うばかりです笑