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跡継ぎ問題

回答数回答 2
有り難し有り難し 12

とあるお寺の一人娘を嫁に迎えたものです。
失礼ながら無宗教でして、そのお寺の跡継ぎになることを強いられそれを拒否しているのですが、お坊さん目線ではどのように思われるのかをお聞きしたいです。

交際時代にお坊さんになる気は無いと伝えて、親にも一度会っていたので伝えておいてと言って別れ、いざとなったら私が家を出るからと言われて復縁しました。

それからしばらく、一人暮らししている私の所へと彼女が通い、妊娠が発覚してしまい、ご両親の所へ謝罪と結婚のお許しをお願いしに行きました。

後日彼女の父親と二人で食事の際に、子供をおろして結婚を止めるのが嫌なら坊主になれと言われ、断っていたのですがそれでは帰してもらえずYesと言わされてしまいました。

それを彼女に話しても、前提が違うから仕方ない、頑張ってと言われてしまいました。

それから話をして、自分達の子どもがお寺・お坊さんに興味を持つように育て、お坊さんになりたいと言えば跡継ぎにする、私はお寺の忙しい時に手伝いをする。
ということになったのですが、子どもに継ぐまでの中継ぎをしなさい、仕事を辞めて引っ越して仏教徒になり修行をしなさいと言われ、そこまでは出来ないと言っています。

跡継ぎにならない娘夫婦とは縁を切る、お前は妻を悲しませるのか?実家と親を失わせるのか?
娘は妊娠させられた被害者なんだからお前が精一杯努力して責任を取れ
等色々と言われ、妻からも坊さんになって頑張ってと言われ、孤立してしまった気分です。

自分は親バカだと言いながらも跡継ぎにならないなら娘じゃないと縁を切る発言をしたり、何かと他人を卑下し否定する発言をする所を見ていて、息子を跡継ぎにする為に預けたりするのも嫌だと思ってしまっています。

今は何もせずに出来ないと言うのはいけないと言われたのは確かなことだと思い、仏教の童話を読んでみてはいるのですが、失礼ながらなかなかに教えに賛同出来ずにいるところです。


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お坊さんからの回答 2件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

拝読させて頂きました。
かなり無茶な要求をされていらっしゃるようですね。
あなたにはあなたの人生を選択する権利はあると思います。
とはいえ奥様やそのご家族の方々との関係性があるとは思います。しかしそのご家族の方々の要求はあまりに頭ごなしで上からですよね。

今現在のところは一度はそのお寺を離れてニュートラルな状態になることが望ましいと私は思います。

何でも頭ごなしに要求を突きつけられているならば余計に適度な距離感を持ってみて下さいね。

その上でよくよくそれぞれの方々がそれぞれに見つめなおして考えてみること、そして答えを焦らずじっくりと求めていくことが大切かと思います。

ちなみに私の父も全くお寺の住職になるつもりはなかったようですけど四十代の頃からお寺の住職になりました。

慌てて答えを出すことはかえって問題やトラブルの元になりますからね。急いては事を仕損じるですから。

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おきもち

Kousyo Kuuyo Azuma
脱サラして10年が経ちました。栃木県佐野市の一向寺に勤めています。(佐野ラ...
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仏教の話と、跡継ぎや夫婦などの話と別々に考える必要がありそうですね。
先ずは跡継ぎについて。
あなたに必要なのは覚悟だと思います。
跡継ぎはしない。
愛する妻と結婚して子供はちゃんと育てる。
妻も子供も幸せにする。
今勤めている仕事に専念して社会に貢献する。
あなたがこのように考えているなら、それを堂々と押し通したらいいと思います。
奥さんも義父もあなたの覚悟を感じたら納得すると思います。
先ずは奥さんに、たとえ親に縁を切られても必ず幸せにするから自分についてきて欲しい、としっかり目を見てお伝えされてはどうでしょうか。
次に仏教の話。
信仰は個人の自由なので、信仰できないものを信仰する必要はありません。
タイミングというものもあります。
ただ、せっかくの機会なので子供向けの童話よりもっと仏教の根本についての本を読んで欲しいと思います。
例えば分かりやすい本として、
「ブッダ いのちの言葉」
ナガオカ文庫、宮下真
また、この本の元である、
「ブッダ 真理のことば、感興のことば」
岩波文庫、中村元
お釈迦様は言いました。
「人の言うことを鵜呑みにしてはいけない、盲目的に信じてはいけない。
正しいと確信したものを信じなさい。」
ぜひこのような仏教の根本の話を読んでみてください。たとえあなたがお坊さんになったとしても、ならないとしても、あなたの人生にプラスになるものがあると思います。
ところで、お寺には檀家さんは多いのかな?
もし将来、煩悩の多い不真面目な人がそのお寺の跡を継ぐことになると、お檀家さん困りますよね。
私としては、あなたのような客観的にお寺や仏教を見ることができる視野の広い人、そして自分が納得できることしか信じないという真面目で誠実な人こそ、これからの宗教に、これからの仏教に、これからのお寺に、そしてお檀家さんや地域の人達に必要なのだと思いますよ。
義父がまだ50代くらいで若いのなら、「すぐに仕事を辞めるわけにもいかないから3年くらい考えさせてくれ」、と言ってもいいかもしれないですね。

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私は浄土宗の坊さんです。 少しでも何か参考になればと思って回答しています...
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