ペットの慰霊碑
私の家の庭には動物がたくさん眠っています。
私が生まれる前両親が飼っていたペットから最近亡くなったペット、家の近くで死んでいた生き物を連れて帰って埋めた事もあります。
埋まっている生き物は犬や猫はもちろん、うさぎ、ハムスター、野ネズミにモグラ、インコなどの鳥、コウモリ、飼っていた亀とトカゲ、近くで死んでいたヘビ、たくさんの種類が眠っています。
最近亡くなったペットを埋めた場所ならば覚えているのですが、私の生まれる前や物心がつく前のペットの場所は覚えていません。
眠っているペット全てにお線香をあげたくてもあげられないので、庭の中心に慰霊碑?のような物を建てそこにみんなの分のお線香とお花をあげたいと考えたのです。
しかし、母に言うと「そういう物を建てるのはあまり良くない。想いすぎると成仏できないからかわいそう」と言われました。
母の言っている通り本当に良くないのか気になり相談させて頂きました。
また、建てても良いとなれば建てる際やってはいけない事、またはやるべき事などありましたらアドバイスお願いします。
回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。
成仏とは残された者が仏様として見出すこと
ご相談拝読しました。
語弊を恐れずに言ってしまえば成仏とは心の問題です。
(厳密に言えば、私の心の範囲内でおさまるものではなく、私の心を離れた所から私の心にはたらきかけるものがあって成り立つものと言えるかもしれませんが)
ですから、これまでにご縁をいただいた様々なペットや生き物たちの成仏はあなたにとってはあなたの心の問題です。
もう少し詳しく申し上げると
ペットAにとってのペットA自身の成仏はペットA自身の心の問題
あなたにとってのペットAの成仏はあなたの心の問題
お母様にとってのペットAの成仏はお母様の心の問題
ということです。ですから慰霊碑が良いかよくないかはお母様とあなたで異なるものです。ペット自身にとってどうかは残念ながら今はもう確かめる術はありません。
ですから、お母様の「想いすぎると成仏できないからかわいそう」という言葉は当たらずとも遠からずという面があります。
慰霊碑を立てることによって逆に「〇〇しなければ成仏できない。(例えばここに線香をあげなければ成仏できない、など)」という心のとらわれが強まるのならばそれはとらわれから離れるものである成仏とは趣きが異なるものとなってしまいます。
もちろん「心のとらわれを離れる」というのは「忘れてしまって気にもかけなくなる」ということではありません。
むしろ供養を通していのちの事実に目覚めてこそ真の意味で「心のとらわれを離れる」ことになるのでしょう。
つまり生は良いもので死は悪いものだとか、〇〇すると成仏できないとか、〇〇する・しないで祟りや障りがあるとか、そうした「心のとらわれを離れる」のは供養を通して仏法に出会ってこその功徳でもあります。
ですから建てるならばご家族皆の理解を得ること、そして供養を通して仏法に触れることが大事だと私は思います。
心優しきあなただからこそ、その優しさによって逆にとらわれが強くならないようペットや生き物たちとの時間や命の終わりを通して仏法に出会っていただければ幸いです。もちろんお母様も共にならなお良しです。
あなたやお母様ご自身がペットや生き物たちを大事な事を教えてくれる仏様として見いだせた時、そこにあなたやお母様にとってのペットや生き物たちの成仏があるのです。
よいかと思います
拝読させて頂きました。
あなたの生き物を思う優しいお気持ちを読ませて頂きました。
あなたがそのようになさりたいならばご家庭の皆さんとお話しなさってご了解を得てお造りなさってもいいかと思います。
とはいえそのようになさっても基本的にはその生き物との成仏とはあまり関係はないかと思います。
あなたが生き物達へのご供養のお気持ちとしてお造りなさるならばそのようなお気持ちは必ずその生き物達に届くでしょう。きっとその生き物達もあなたが供養なさってくださることを受け取って感謝するでしょうからね。
ただあまりに成仏するしないにこだわってしまうのもかえってこだわりになってしまうでしょうからね。
素直なお気持ちでご供養なさるようにという思いでなさってくださいね。
もしお造りなさるならば菩提寺のご住職様にご相談なさってみてくださいね。
ご住職様のお考えもあるでしょうからね。参考になさってもいいかと思います。
例えば造る前にはお勤めなさり、完成してから開眼供養なさるかもしれませんからね。
どうぞご相談なさってみてください。
あなたのそのような優しいお気持ちがあまたの生き物達に届き、生き物達が心安らかになりますようにと心よりお祈り申し上げます。
南無阿弥陀仏 合掌
質問者からのお礼
お二方アドバイスありがとうございました。
もう一度自分の気持ちをちゃんと伝えて家族皆で話し合ってみたいと思います!