ご先祖様の居場所
私には、生後数時間で亡くなった弟がいます。今年のお盆もお墓参りに行きました。お盆の終わり頃の夜中に耳元でピンポーンとチャイムが聞こえ目が覚めました。チャイムが鳴れば点滅するので実際は鳴っていませんが、何だか弟が向こうに帰るねと、合図を送ってくれたような気がしました。
よく、お盆にはご先祖様があの世から帰ってくると言いますが、お盆の時以外はお墓は不在⁈なのでしょうか。
回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。
いつでもどこでも。
アクアさん
宗派によって考え方は違うかもしれませんが、お墓に眠っている訳ではありません。
お墓は、亡きかたを偲ぶ場所、亡き人を思うところです。
あくまでもお墓は、生前のお体の一部であるご遺骨が安置されている場所です。
亡くなられた弟さんは今は仏さまとなって、仏さまの国におられます。
そしていつでもどこでも、アクアさんが何をしていても見守り続けてくれています。
ちょうどお昼の月と同じように、見えないけれどもあなたのそばにおられます。
何もお盆の時だけ帰ってくる訳ではないです。
いつでもこの娑婆世界に戻って来られ、あなたを導いてくれています。
日頃は何かと忙しく、弟さんのことを思い出さない時もあると思います。
そんな時でも弟さんはアクアさんを思っています。
私はそう信じています。
亡くなった方へ魂との交信は心の中にあります。
アクアさん、こんにちは。
弟さんの気配が感じられるのですね。良いことですね。
よく魂はどこにあるかというリアルな問題として質問があるのですが、私たちは魂の存在があると認識しているだけで、どこにあるのかは科学的にはわかりません。
お位牌も、仏壇も、お墓も、極楽も、どこにいるかは私たちの観念の世界でもあります。お位牌も仏壇もお墓も、亡くなった方の存在を感じる装置なのです。
人の死は二つあるといいます。一つは肉体的な死。もう一つは忘れ去られる死です。アクアさんが弟さんのことを思っている時は、弟さんは見えないかもしれませんが、たしかにあなたのこころの中にいて、あなたと交信しているのです。
そして弟さんが幸せにいると感じるのは、弟さんを通して仏さまの教えを学び、あなたが幸せになることなのです。
ぜひ、弟さんのご供養をしてあげてくださいね。合掌
別々に見える波は、海でつながっている
私達一人一人、一匹一匹の生きものは、大海の表面に浮かんでは消える、波や流氷や、海から蒸発した蒸気でできた雲みたいなものです。
表面だけ見れば、一つ一つの波、氷、雲は別々の生きものに見えます。
しかし、実は、波はみんな、下の海でつながっている。
波が消えても、また海に帰って、新しい波になる。
氷も溶けたら海に帰る。
雲も雨になってまた海に流れつく。
そうやって、生きものは輪廻転生(生まれかわり)をくりかえすのです。
ですから、私は、弟さんはすでに別の生きものに生まれ変わっていると思います。
それが、人間なのか、動物なのか、天界の神様なのか、極楽浄土で修行する菩薩様や、修行の結果悟って新しい浄土を築くような仏様なのかは、わかりませんが。
とにかく、弟さんが新しく生まれ変わっているからと言っても、寂しく思う必要はありません。
みんな同じ海に帰る波。
意外と、街の交差点で弟さんの生まれ変わりとすれ違ったりしているかもしれません。
お盆やお墓参りや法事は、亡くなった方を思い出す機会になりますし、亡くなった方(今は違う生きもの)の幸せを祈る場所でもあります。
質問者からのお礼
品龍寺 慶成様
回答ありがとうございます。お昼の月のようにそばにいてくれると、お返事いただきうれしくなりました。
金剛座寺 染川智勇様
回答ありがとうございます。弟が私の心の中にいて交信してるとのこと見たことがない弟が身近に感じて嬉しく思います。
願誉洗史様
回答ありがとうございます。
海でつながっている、とても納得しました。泳ぐのは苦手ですが水辺や海が好きです。もう、何処かで生まれ変わってくれてたら嬉しいです。まだ巡り会えてないですがソウルメイトだったりするのでしょうか。