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憎しみとの向き合い方を教えてください。

回答数回答 2
有り難し有り難し 66

家族と縁を切って かなり経ちます。

15歳離れた兄の家庭内暴力に怯え、家を出たのですが
今は安心して暮らせるのでとても幸運です。

それなのに、いまだにふとした時に思い出して激しい憎悪がわきます。

その事で心療内科に通ったり、
心理やスピリチュアルに助けを求めたりしましたが、
「憎しみはだめ、水に流す」というものが多く

そうだと思う反面、

兄に対しては「可哀想な人」だとも思えず
怒りや憎しみがわいて しんどいです。

憎しみは不毛だな と思うので
やめたいですし、
精神的にも良くないし、

スピリチュアルなどにあるような
オーラや魂の波長などが悪いものを引き寄せたら…と怖くなったりもします。

その反面、こんな恨みを買うような相手を何故こちらが大目に見てやらねばならないのか、と
理不尽な気持ちにもなります。

かつての自分がとても怖かったことや悲しかったこと、非力だったせいで苦しかったことを
「もう済んだことだから、忘れよう」となかなか思えないんです。

許せないからしょうがないと割り切ることも出来なくて、

ふとした時に 理不尽な理由で殴られた鼻がムズムズするので悲しいです。

実家は狭いアパートで二間しかなく、

兄は一部屋を占拠していたのですが
家具などに激しく蹴りを入れたりして怖かったので
よくお風呂場で勉強をしていました。

トイレよりお風呂場の方が隠れて過ごせるのですが、
日中 入浴時間がまちまちな兄が
突然 ドアを蹴破って入ってきて
入浴するから邪魔だと鼻を殴られたことがとても怖くて(長い時間 血が止まらなかったので)

マンガやテレビで鼻を殴るシーンや ドアを蹴破って入るシーンを見るたび
あの時の恐怖と憎悪が思い浮かんでしまいます。

何年も経つのに、特にこの事が悲しかった。

家具を蹴る音が怖くて お風呂場から出れなかったのに…
憎悪と殺意も 恐怖で竦んだ悔しさも 根深く覚えています。

世の中には、家族から嫌な目にあっても
前を向いてる方々がいますし、
私も自分のために 安心して暮らせることに目を向けたいのですが、

兄のことになるとまるでダメです。

どうか「憎しみは自分に返ってくる」とかではないアドバイスを頂けたらと思い、
質問させて頂きました。

長々とすみません、どうぞよろしくお願いします。


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お坊さんからの回答 2件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

トラウマですよね。受けた傷はあなたの中で深い恐怖と憎しみに。

トラウマですよね。受けた傷は、あなたの中で深い恐怖と憎しみになっている。
毎日 毎日、あの家で一緒に暮らしてきたのですから、心や身体に染み込んでいるわよね。簡単になんて、過去の思い出にはならないだろうね。どれほどのものだったのかと、あなたを想うと、きっと悔しくて辛いだろうね。
受けた傷を、一つ一つ 抱きしめてあげたいよ。

その傷は人によって違うから、乗り越え方も人によって違う。だから、周りを気にしないで。

お兄さんとは、もう会う必要はない。
連絡も断てばいい。
憎しみが湧いてきたときは、頭の中で気にしないことにするんじゃなくて(モヤモヤして出来ないから)、紙に書いてみましょう。恨み辛みを。そして、書いた紙にをクシャクシャにして、刻むなり燃やすなりする。とにかく、なんらかの行為をして、あなたの気持ちを消化しましょう。私はそうして、解消しています。

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おきもち

はじめまして(*^^*) 中田みえです。 教善寺 住職として、母親として...
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幸せの為に必要なこと

拝読させて頂きました。かつて大変辛い思いをなさっていらしたのですからその苦しみや憎しみはなかなか消せるものではありませんよね。あなたがそのように思うのも無理からぬことと思います。
あなたのお気持ちを心よりお察し申し上げます。

今あなたはご家族の皆さんと安心して幸せに生きていらっしゃるのですよね。
思い返して怒りや恨みや憎しみはなかなか消せないとは思いますが、あなたがそのような思いにとらわれてばかいいらっしゃるとあなた自身の心の中もずっとその怒りや恨みや憎しみに埋もれてしまいます、その怒りや恨みや憎しみはあなたのご家族や皆さんとの毎日の生活にも少なからず影響を及ぼしてしまうのではないでしょうか。
あなたやご家族の皆さんがこれからの未来も一緒に心豊かに幸せに生きていく為にもできる限り怒りや恨みや憎しみのお気持ちを減らしていかれその怒りの炎を消していって頂きたいと思います。

あなたにとって大切なことは恨みや憎しみではありません、あなたとご家族の皆さんが共にお互いを尊重しあいながら助け合い、心豊かに生きていくことです。

水に流すのは簡単ではないでしょうけれども、そのような思いで生きることよりも幸せに満たされて生きることをぜひぜひ選んでいって下さいね。

あなたやご家族の皆さんがこれからもずっと幸せに満たされて生きていかれます様にと切に祈っておりますね。

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有り難し
おきもち

Kousyo Kuuyo Azuma
脱サラして10年が経ちました。栃木県佐野市の一向寺に勤めています。(佐野ラ...
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質問者からのお礼

回答ありがとうございます。

中田 三恵様
読みながら泣いてしまいました。
現在の私よりも 当時の私がワンワン泣いているような不思議な気持ちです。泣いたあとは気持ちが楽になりました。

あの頃、こんな大人に守ってもらえたら嬉しかったな…と。ありがとうございます。
アドバイスも嬉しいです!
紙に書いて処分、いいですね(⑅ˊᵕˋ)
心の中のわだかまりも、この方法なら誰も傷つけずに吐き出せますね。
この度は本当にありがとうございました。

Kousyo Kuuyo Azuma様
そうですね(´ω`*) いまがとてもいい環境なので、憧れていた事が「日常」として過ごせるのを嬉しく感じています。
そんな中 ふと過去の体験を思い出してしまうと
しんどいです。
新しい環境に飛び出してからは
かつての負の感情に蓋をして生きてきたので返って長引いてしまったのかな?とも思うのですが、これからは今の幸せに集中しようと思います。家族も含めてお祈りくださってありがとうございます。

お二人とも回答ありがとうございました。
私も皆さまがますます幸せになるようお祈りいたします( ´͈ ᴗ `͈ )

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